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第4章 10 合流
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翌朝、午前7時―
ルドルフは1人、トランクケースを持って『ロータス』駅に向かう馬車に揺られていた。防寒コートのポケットには昨日ヒルダから受け取ったお守りが入っている。ルドルフはそれを手に取り、じっと見つめ…思った。
(絶対にカウベリーに着いたら刑事さんと一緒にヒルダ様が教会を燃やしてしまった犯人では無いと言うことを証明するんだ。その為にはグレースの家に行っておばさんにはっきり伝えないと。とりあえず一番最初はグレースの家を尋ねることにしよう。ヒルダ様…来年は2人で一緒に里帰りをしましょうね。僕…頑張りますから…。)
そして馬車の窓から外を眺めながら、昨日ヒルダと2人で過ごした甘い時間を思い出し、駅につくまでの間ルドルフは幸せに浸るのだった―。
****
11時半―
ルドルフを乗せたロータス発の汽車が『コックス』駅に到着すると、ボストンバッグを片手に持ったクロード警部補が車内に乗り込んできた。
「え~と…確かルドルフくんの乗っている列車は3号車だったかな」
次が終着駅である車内はガラガラで乗っている人数は人影もまばらだった。
「さて、ルドルフ君はどこかな…?」
3号車にやってきたクロード警部補はいきなり呼ばれた。
「刑事さんっ!」
見ると後部座席でルドルフが立ち上がって笑顔で手を振っている。
「やあ。ルドルフ君。また会えたね?」
クロード警部補は笑顔でルドルフの元へ向かうと2人は握手を交わした。そしてルドルフの向かい側の席に座ると、早速口を開いた。
「悪かったね、ルドルフ君。君を呼び出すような真似をしてしまって」
「いえ、そんな事はありません。むしろ僕からお礼を言わせて下さい。刑事さんのお陰でヒルダ様の無実が証明できそうなのですから。」
「いや…それについては、私は警察としてあの事件の調査に関わってはいなかったけれども、謝罪させてもらいたいよ。きちんと捜査をしていればフィールズ家の令嬢が犯人では無いことが分かっただろうに、あのときは令嬢の証言だけで捜査を終わらせてしまったみたいなものだからね」
「そうだったんですね…僕はあの事件の時は殆どヒルダ様とは関わっていないので」
「あの時はもう婚約は解消してしまっていたので…。でも刑事さん。」
ルドルフは顔を上げてクロード警部補を見た。
「今回、ヒルダ様の無実が証明されて、ハリス様にヒルダ様が許されたなら…僕は再びヒルダ様と婚約させて下さいとお願いするつもりなんです」
「え?!そうなのかい?」
クロード警部補は驚いた。まさかルドルフがフィールズ家の当主に婚約のお願いをするつもりだとは夢にも思っていなかった。だが、幸せそうなルドルフを見ていると応援したくなってきた。
「そうかい、うまくいくといいね。その為にはまずグレースの母親から話を聞かなくてはな。素直に話に応じてくれると良いが…」
クロード警部補に一抹の不安があった。目の前で夫によって我が子を殺害される様をみてしまったショックで精神に異常を来たし、つい最近まで入院していたグレースの母親。そんな彼女からまともに話を聞く事が出来るのだろうか?だが、希望に満ちた顔で窓の外の景色を眺めているルドルフには伝える事が出来なかった。
(何、俺がついているのだから大丈夫だろう。大きな問題はおこらないはずだ)
「それじゃ、ルドルフ君。カウベリーについた後の予定を決めておこう」
「はい」
そして2人はカウベリーにつくまでの間、本日の予定を話し合うのだった―。
ルドルフは1人、トランクケースを持って『ロータス』駅に向かう馬車に揺られていた。防寒コートのポケットには昨日ヒルダから受け取ったお守りが入っている。ルドルフはそれを手に取り、じっと見つめ…思った。
(絶対にカウベリーに着いたら刑事さんと一緒にヒルダ様が教会を燃やしてしまった犯人では無いと言うことを証明するんだ。その為にはグレースの家に行っておばさんにはっきり伝えないと。とりあえず一番最初はグレースの家を尋ねることにしよう。ヒルダ様…来年は2人で一緒に里帰りをしましょうね。僕…頑張りますから…。)
そして馬車の窓から外を眺めながら、昨日ヒルダと2人で過ごした甘い時間を思い出し、駅につくまでの間ルドルフは幸せに浸るのだった―。
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ルドルフを乗せたロータス発の汽車が『コックス』駅に到着すると、ボストンバッグを片手に持ったクロード警部補が車内に乗り込んできた。
「え~と…確かルドルフくんの乗っている列車は3号車だったかな」
次が終着駅である車内はガラガラで乗っている人数は人影もまばらだった。
「さて、ルドルフ君はどこかな…?」
3号車にやってきたクロード警部補はいきなり呼ばれた。
「刑事さんっ!」
見ると後部座席でルドルフが立ち上がって笑顔で手を振っている。
「やあ。ルドルフ君。また会えたね?」
クロード警部補は笑顔でルドルフの元へ向かうと2人は握手を交わした。そしてルドルフの向かい側の席に座ると、早速口を開いた。
「悪かったね、ルドルフ君。君を呼び出すような真似をしてしまって」
「いえ、そんな事はありません。むしろ僕からお礼を言わせて下さい。刑事さんのお陰でヒルダ様の無実が証明できそうなのですから。」
「いや…それについては、私は警察としてあの事件の調査に関わってはいなかったけれども、謝罪させてもらいたいよ。きちんと捜査をしていればフィールズ家の令嬢が犯人では無いことが分かっただろうに、あのときは令嬢の証言だけで捜査を終わらせてしまったみたいなものだからね」
「そうだったんですね…僕はあの事件の時は殆どヒルダ様とは関わっていないので」
「あの時はもう婚約は解消してしまっていたので…。でも刑事さん。」
ルドルフは顔を上げてクロード警部補を見た。
「今回、ヒルダ様の無実が証明されて、ハリス様にヒルダ様が許されたなら…僕は再びヒルダ様と婚約させて下さいとお願いするつもりなんです」
「え?!そうなのかい?」
クロード警部補は驚いた。まさかルドルフがフィールズ家の当主に婚約のお願いをするつもりだとは夢にも思っていなかった。だが、幸せそうなルドルフを見ていると応援したくなってきた。
「そうかい、うまくいくといいね。その為にはまずグレースの母親から話を聞かなくてはな。素直に話に応じてくれると良いが…」
クロード警部補に一抹の不安があった。目の前で夫によって我が子を殺害される様をみてしまったショックで精神に異常を来たし、つい最近まで入院していたグレースの母親。そんな彼女からまともに話を聞く事が出来るのだろうか?だが、希望に満ちた顔で窓の外の景色を眺めているルドルフには伝える事が出来なかった。
(何、俺がついているのだから大丈夫だろう。大きな問題はおこらないはずだ)
「それじゃ、ルドルフ君。カウベリーについた後の予定を決めておこう」
「はい」
そして2人はカウベリーにつくまでの間、本日の予定を話し合うのだった―。
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