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第2章
第278話 離れてても動かせるやつ
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「写し絵」の魔道具が発動するときに白い球がピョンって出てきたら面白いって思ったんだけど確かに写る人がみんなビックリ顔になっちゃったら困るね。
これは隠し機能にしておこう。
出来上がった写し絵を見つめながら小さく溜息をついている兄上に、小さい魔道具を見せる。
掌に収まるサイズのタグみたいな板に魔石が埋め込んである。持ちやすいようにぶら下げる紐付きだ。
「これもあると便利かと思って作ってみたんだ」
「……それは……?」
兄上は妙な物を見るような目つきで、僕の手の上の魔道具を見つめる。
「えーと……、離れてても『写し絵』の魔道具を動かせるんだ」
魔道具の名前を決めていなかったなと思いながら、小さい魔道具に魔力を通す。
「写し絵」の魔道具がカーンと言う音を立てて、白い球がピョーンと飛び出した。白い球が飛び出す設定をまだ解除していなかったよ。
「それ、リモ……」
「『タイマー』してから急いで戻らなくても良いかなって……。何か言った?」
「いや……」
小さい魔道具の説明をしようとした時、兄上が何か言いかけた気がしたので訊き返したんだけど、何でもないみたいだ。
「写し絵」の魔道具のところまで言って、魔法紙を確認すると兄上が魔道具の方に振り向いている様子が写っていた。
「ね。便利そうでしょ?」
「そうだな……」
兄上は何だか複雑そうな顔をしながら小さく頷いた。
「それがあれば、『タイマー』機能はいらなかったんじゃないか?」
「『タイマー』もカチッカチッカーン!ってなるの、格好良いでしょ?」
「……そうかもな……。まあ、魔道具一台で使えると、わかりやすくはあるか」
「うん。わかりやすいかも!」
「タイマー」の機能も小さい魔道具も問題なさそうでよかった。白い球だけ設定を解除する。
そして、今まで使っていたものの二倍のサイズの魔法紙と、大きめの魔道具を取り出した。
「あとね。大きい魔法紙でも写し絵が作れるようにしてみたんだ」
「うん?」
「最初は、魔法紙を一枚ずつセットするのが面倒かなと思って、仕組みを考えてたんだけど。
写す魔法紙をセットするところと、予備の魔法紙を保管するところを分けると魔道具が大きくなっちゃうからイメージを写す機能のところと、魔法紙に写すところの機能を別々にしてみたんだ。
持ち歩きしないなら大きいサイズの魔法紙をセットできるようにしても良いかなと思って」
「それ……もしかして、プリ……」
「この写す方の魔道具で、イメージを作って、後から『紙写』の魔道具に魔石を置くと魔法紙に写す仕組みだよ」
イメージを写した魔道具の魔石部分を「紙写」の魔道具の魔石をセットする部分に当てて、魔道具を動かす魔石に魔力を通すと、セットした魔法紙にイメージが写される。
イメージは魔石に複数保存しておいて、連続して魔法紙に写すことができるようにしたんだ。
「やっぱ、プリ……」
「まとめて、魔法紙に写すことはできたんだけど、三枚分のイメージのうち、二枚目のだけを魔法紙に写すとかが
まだできないんだけど……」
「……充分じゃないか?」
「大丈夫そう?」
「……大丈夫かというと微妙だけど……、魔石さえ取っておけば、後からもう一度魔法紙に写せるんだろう?」
「うん!あ!イメージを保存している魔石の部分を取り外しできるようにすれば良いかな。
そうすれば、保管とかできるね!」
「そうだな。……今やらないでも良いからな」
その後、メイリが来たので、イメージを保存できる方の魔道具でメイリを写してみた。
魔法紙に写した絵は、時間が経ったら消えちゃいそうだから魔石に保存できるのは良いかも。
また、色々改良しないとなぁ。
これは隠し機能にしておこう。
出来上がった写し絵を見つめながら小さく溜息をついている兄上に、小さい魔道具を見せる。
掌に収まるサイズのタグみたいな板に魔石が埋め込んである。持ちやすいようにぶら下げる紐付きだ。
「これもあると便利かと思って作ってみたんだ」
「……それは……?」
兄上は妙な物を見るような目つきで、僕の手の上の魔道具を見つめる。
「えーと……、離れてても『写し絵』の魔道具を動かせるんだ」
魔道具の名前を決めていなかったなと思いながら、小さい魔道具に魔力を通す。
「写し絵」の魔道具がカーンと言う音を立てて、白い球がピョーンと飛び出した。白い球が飛び出す設定をまだ解除していなかったよ。
「それ、リモ……」
「『タイマー』してから急いで戻らなくても良いかなって……。何か言った?」
「いや……」
小さい魔道具の説明をしようとした時、兄上が何か言いかけた気がしたので訊き返したんだけど、何でもないみたいだ。
「写し絵」の魔道具のところまで言って、魔法紙を確認すると兄上が魔道具の方に振り向いている様子が写っていた。
「ね。便利そうでしょ?」
「そうだな……」
兄上は何だか複雑そうな顔をしながら小さく頷いた。
「それがあれば、『タイマー』機能はいらなかったんじゃないか?」
「『タイマー』もカチッカチッカーン!ってなるの、格好良いでしょ?」
「……そうかもな……。まあ、魔道具一台で使えると、わかりやすくはあるか」
「うん。わかりやすいかも!」
「タイマー」の機能も小さい魔道具も問題なさそうでよかった。白い球だけ設定を解除する。
そして、今まで使っていたものの二倍のサイズの魔法紙と、大きめの魔道具を取り出した。
「あとね。大きい魔法紙でも写し絵が作れるようにしてみたんだ」
「うん?」
「最初は、魔法紙を一枚ずつセットするのが面倒かなと思って、仕組みを考えてたんだけど。
写す魔法紙をセットするところと、予備の魔法紙を保管するところを分けると魔道具が大きくなっちゃうからイメージを写す機能のところと、魔法紙に写すところの機能を別々にしてみたんだ。
持ち歩きしないなら大きいサイズの魔法紙をセットできるようにしても良いかなと思って」
「それ……もしかして、プリ……」
「この写す方の魔道具で、イメージを作って、後から『紙写』の魔道具に魔石を置くと魔法紙に写す仕組みだよ」
イメージを写した魔道具の魔石部分を「紙写」の魔道具の魔石をセットする部分に当てて、魔道具を動かす魔石に魔力を通すと、セットした魔法紙にイメージが写される。
イメージは魔石に複数保存しておいて、連続して魔法紙に写すことができるようにしたんだ。
「やっぱ、プリ……」
「まとめて、魔法紙に写すことはできたんだけど、三枚分のイメージのうち、二枚目のだけを魔法紙に写すとかが
まだできないんだけど……」
「……充分じゃないか?」
「大丈夫そう?」
「……大丈夫かというと微妙だけど……、魔石さえ取っておけば、後からもう一度魔法紙に写せるんだろう?」
「うん!あ!イメージを保存している魔石の部分を取り外しできるようにすれば良いかな。
そうすれば、保管とかできるね!」
「そうだな。……今やらないでも良いからな」
その後、メイリが来たので、イメージを保存できる方の魔道具でメイリを写してみた。
魔法紙に写した絵は、時間が経ったら消えちゃいそうだから魔石に保存できるのは良いかも。
また、色々改良しないとなぁ。
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