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第1章
第63話 魔魚バーベキュー
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魔魚の魔石を取ったり、鱗を取ったり。3枚に下ろしたり。
急に河原は、魔魚漁とバーベキューの会場になってしまった。
スライム狩りは完全に終了だ
。
ネイサン殿下が魔魚に感心を示し始めたところに、僕が「焼いて食べると美味しい」って言ったのが聞こえてしまったみたいで狩っても食べられないスライムより、魔魚に関心が集中してしまったのだ。
まあ、そりゃそうなるよね。美味しい方が良いもん。
魔魚を獲るデモンストレーションはする予定ではあったけど、殿下達も魔魚を獲るたいと言うのでロープに結びつけられたフックに、干し肉を引っ掛けて川に放り込むと言う方法取ることにした。
フックは釣り針よりは遥かに大きいけれど、せいぜいナイフくらいの重さなので非力のない令嬢でも持てない重さではない。
殿下を始め。全員が干し肉付きのフックを川に放り込むのにチャレンジしていた。
魔魚が襲いかかってくる可能性もあるので、殿下達が川辺からフックを川に放り込むときは騎士達がピッタリ両脇にくっついて護衛をしていた。とても安全な漁だ。
僕は最初に矢を射ったっきり、後はバーベキューのお手伝い。
魔魚を捌いたり火を起こしたりするのを手伝った。
騎士達も魔魚を食べる気満々になっていたらしくて、複数箇所で焚き火を起こしていた。
魔魚を捌くときに、魔魚がまだ生きていた場合はトドメを刺す。その時ふわっと熱いものが流れてくることが何度かあった。それって、魔獣を倒した時に魔力みたいなのが流れてくるやつだけど、釣った人は別なのに、捌くだけでトドメを刺しちゃって大丈夫なのか気になった。一応聞いて見たけど、その場に居た人達はハーブ塩で味付けした焼き魚が食べられれば良いらしかった。
ハーブ塩は僕の「おでかけセット」に入れていたものだ。普通の岩塩も持っていたけれど。何種類かのハーブを乾燥させて粉にしたものと塩を混ぜたものは
野営の時に重宝するんだよね。
ハーブ塩をちょっと味見したゴーシュさんが絶賛したものだから、魔魚のハーブ塩焼きフィーバーが発生してしまった。
でも皆が楽しそうにしてくれていて良かった。
リネリア嬢は、スライム狩りがうまくいかなくてちょっと落ち込んでいたみたいなのだけど、魔魚釣りは成功した。リネリア嬢が干し肉付きのフックを川に落としたら見事に魔魚が釣れて満面の笑顔になっていた。
殿下達も魔魚の肉にハーブ塩をまぶして串焼きにしたものを、目をキラキラさせながら食べていた。
「フォークも何も使わずに食事をするのは初めてだ!」
「これは串焼きというものです。魔魚の串焼きは珍しいですが、ボア肉のものなら王都の街中でも売られています。」
「そうか!ボア肉の串焼きも食べてみたいな。このような食べ方をすると美味さが増すのではという気がする!」
殿下が輝くような笑顔でハフハフと魔魚を味わっていた。
ーーーさあ!町にでも行きましょう!串焼きって食べたことあるかしら。
ーーー串焼き?何だそれは。
ーーーお肉を串で刺して焼いたものよ。お皿を使わないでそのまま食べるのよ。
ーーーはあ?皿を使わないって、どうやって……。
ーーーうふふ、きっとびっくりするわ。
ふと、昨日、脳裏に浮かんだ台詞を思い出した。
ネイサン殿下は次に串焼きを食べる機会があっても、びっくりはしないだろうな。
少し日が傾きかけた頃に、魔魚バーベキュー大会はお開きになった。
その場で調理しなかった魔魚は、屋敷の厨房へ渡す分と、野営の人たちの食事用に分けられた。
ハーブ塩を売ってくれと言われたんだけど、手持ちがそんなにあるわけではないので、町の薬師のおばあちゃんのところで売られているって教えておいた。
薬師のおばあちゃんにハーブ塩を紹介したのは僕だけどね。おばあちゃんは気に入ったら薬以外でも販売してくれるし、薬の調合の仕方も教えてくれるんだ。
急に河原は、魔魚漁とバーベキューの会場になってしまった。
スライム狩りは完全に終了だ
。
ネイサン殿下が魔魚に感心を示し始めたところに、僕が「焼いて食べると美味しい」って言ったのが聞こえてしまったみたいで狩っても食べられないスライムより、魔魚に関心が集中してしまったのだ。
まあ、そりゃそうなるよね。美味しい方が良いもん。
魔魚を獲るデモンストレーションはする予定ではあったけど、殿下達も魔魚を獲るたいと言うのでロープに結びつけられたフックに、干し肉を引っ掛けて川に放り込むと言う方法取ることにした。
フックは釣り針よりは遥かに大きいけれど、せいぜいナイフくらいの重さなので非力のない令嬢でも持てない重さではない。
殿下を始め。全員が干し肉付きのフックを川に放り込むのにチャレンジしていた。
魔魚が襲いかかってくる可能性もあるので、殿下達が川辺からフックを川に放り込むときは騎士達がピッタリ両脇にくっついて護衛をしていた。とても安全な漁だ。
僕は最初に矢を射ったっきり、後はバーベキューのお手伝い。
魔魚を捌いたり火を起こしたりするのを手伝った。
騎士達も魔魚を食べる気満々になっていたらしくて、複数箇所で焚き火を起こしていた。
魔魚を捌くときに、魔魚がまだ生きていた場合はトドメを刺す。その時ふわっと熱いものが流れてくることが何度かあった。それって、魔獣を倒した時に魔力みたいなのが流れてくるやつだけど、釣った人は別なのに、捌くだけでトドメを刺しちゃって大丈夫なのか気になった。一応聞いて見たけど、その場に居た人達はハーブ塩で味付けした焼き魚が食べられれば良いらしかった。
ハーブ塩は僕の「おでかけセット」に入れていたものだ。普通の岩塩も持っていたけれど。何種類かのハーブを乾燥させて粉にしたものと塩を混ぜたものは
野営の時に重宝するんだよね。
ハーブ塩をちょっと味見したゴーシュさんが絶賛したものだから、魔魚のハーブ塩焼きフィーバーが発生してしまった。
でも皆が楽しそうにしてくれていて良かった。
リネリア嬢は、スライム狩りがうまくいかなくてちょっと落ち込んでいたみたいなのだけど、魔魚釣りは成功した。リネリア嬢が干し肉付きのフックを川に落としたら見事に魔魚が釣れて満面の笑顔になっていた。
殿下達も魔魚の肉にハーブ塩をまぶして串焼きにしたものを、目をキラキラさせながら食べていた。
「フォークも何も使わずに食事をするのは初めてだ!」
「これは串焼きというものです。魔魚の串焼きは珍しいですが、ボア肉のものなら王都の街中でも売られています。」
「そうか!ボア肉の串焼きも食べてみたいな。このような食べ方をすると美味さが増すのではという気がする!」
殿下が輝くような笑顔でハフハフと魔魚を味わっていた。
ーーーさあ!町にでも行きましょう!串焼きって食べたことあるかしら。
ーーー串焼き?何だそれは。
ーーーお肉を串で刺して焼いたものよ。お皿を使わないでそのまま食べるのよ。
ーーーはあ?皿を使わないって、どうやって……。
ーーーうふふ、きっとびっくりするわ。
ふと、昨日、脳裏に浮かんだ台詞を思い出した。
ネイサン殿下は次に串焼きを食べる機会があっても、びっくりはしないだろうな。
少し日が傾きかけた頃に、魔魚バーベキュー大会はお開きになった。
その場で調理しなかった魔魚は、屋敷の厨房へ渡す分と、野営の人たちの食事用に分けられた。
ハーブ塩を売ってくれと言われたんだけど、手持ちがそんなにあるわけではないので、町の薬師のおばあちゃんのところで売られているって教えておいた。
薬師のおばあちゃんにハーブ塩を紹介したのは僕だけどね。おばあちゃんは気に入ったら薬以外でも販売してくれるし、薬の調合の仕方も教えてくれるんだ。
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