16 / 39
16.
しおりを挟む
「リエラ」
「あ! お父様!」
嬉しそうなシェイドのエスコートを受けた庭園の出口の先で、不機嫌そうな父と出会した。
殿下とのお話は終わったのだろう。しかし表情を見るに、思ったより良い話合いが出来なかったのだろうかと思う。
珍しいなとリエラは首を傾げた。
そういえばあれから随分時間が経っている。
(お兄様はどうしただろう? ……まあいいか)
このまま父と一緒に帰れそうだなと笑顔を向けると、何故か父の顔は複雑そうで、リエラは慌ててシェイド様を紹介した。
「あの、お父様。こちらはシェイド・ウォーカー子爵令息様です。庭園を案内して頂いておりましたの」
「……知っとるよ」
溜息混じりに口にするその返事に、シェイドの纏う空気もどことなく固い。
そう言えば自分には男性の友人もいなかったから、こういう時はどうしたらいいのか分からない。
「あの、アロット伯爵……」
躊躇いがちに声を掛けるシェイドに、父がじろりと視線を向ける。それから面白くなさそうに顔を背けた。
「私は娘の意思を尊重する」
「……!」
それだけ唸るように告げたと思いきや、アロット伯爵はシェイドからリエラを引ったくった。
「だが婚約者でもない男に娘を預ける気はない。娘と過ごす時間が欲しければ、正式な手順を踏んでから出直して来い」
「お、お父様?」
婚約?
(それは何というか……嬉しいような、気が早いような……)
困惑するリエラを他所に、シェイドは感極まったように一瞬震え、深く頭を下げた。
「はい、後日改めてお伺い致します。その時はどうぞ、よろしくお願い致します」
「!」
「ふん!」
(ちょっとお父様!)
頭を下げたままのシェイドに父は鼻を鳴らし、リエラの手を取りその場を去る。
頭を下げたままのシェイドを振り返りながら、リエラはムッと父を見上げた。
確かに供もいない状況でシェイドと二人きりになってしまったけれど……シェイドはクライド殿下の側近だし、父も兄もいなくなってしまったからじゃないか。
「そう睨まないでくれ」
唇を尖らせていると、娘の不満を横顔で受け止めた父が拗ねた口調で口を開いた。
「ですがお父様、シェイド様は何も悪くありません」
その言葉にぶすりとした顔を向け、父ははぁと溜息を吐いた。
「仕方ないだろう。いくら幸せを願ったところで……これは娘を持つ父親の正当な反応だ」
「……もう」
過保護なお父様。
内心で溜息を吐きつつも、リエラは嬉しくなる。
(でもシェイド様はまた会いに来て下さると仰られた。……私との未来を見据えた話をしに……)
『──ついてくんな!』
十歳の頃。デビュー未満の貴族の子女のお茶会で。
それはリエラにとっては初めての社交デビューの日。兄レイモンドに邪険に突き放されて、リエラは途方に暮れていた。
見渡しても知ってる顔はどこにもない。
親たちは自身の社交に精を出していた。
唯一頼りにしていた兄は、男同士の集まりに妹を連れて歩くのを恥ずかがり置いて行ってしまった。両親に妹の面倒を見るようにと言いつけられていた筈なのに。
会場にぽつんと一人取り残されて、リエラは居た堪れずに会場の端に寄った。
する事も無く一人、楽しそうな他の子たちを眺めていると不安が込み上げてくる。ここに来るまでは楽しみにしていたのに。着るのが嬉しかった筈のドレスの裾をきゅっと握りしめた。
『どうしたの?』
静かな声音にハッと息を詰める。
そっと視線を向けば気遣わしそうな眼差しとぶつかって、リエラは身じろぎした。
『あ、あの……私……』
『気分が悪いの?』
ふるふると首を横に振れば、目の前の子は優しく笑った。
『そうなの? ならそんな端っこにいないで一緒に話そう。美味しいお菓子もあるよ』
そう言って手を引いて、その子は端で蹲っていたリエラをあっさり連れ出してくれた。
『美味しい?』
『お茶もあるよ』
『これもどうぞ』
リエラはこくこくと頷いて、ただ食べるだけだったけれど。
楽しそうに笑うその子の笑顔にホッとして、嬉しくて。兄に置いて行かれた時は耐えられた涙が込み上げてきそうだった。
『もう大丈夫かな?』
お茶を飲んで一息ついて。そう問われこくりと頷けば、その子はふわりと笑顔を見せた。陽の光を受けて輝くその様に、リエラは思わず見惚れてしまった。
『あら、リエラ』
『ここにいたのね』
そしてちょうどリエラの友達が見つかって、同時にその子も他の女の子たちに囲まれた。
『あ……』
人垣に飲まれ背中すら見えなくなっていく。
優しい眼差しの、笑顔がキラキラと眩しい人。
男の子だ、と後から友人に教えて貰うまで、性別に気付かないくらい愛らしい顔立ちをしていた。服装にも気が回らなかったくらい、夢中になっていた。
(でも……)
兄やその友達のような男の子は苦手だけれど。
あの子から仲良くできるかな。
あの子と仲良くしたい。
その頃のリエラにはまだ異性を意識するような自覚はなくて。純粋に、仲良くなれる友人になりたかった。
(それなのに、いつの間にか……)
赤くなる頬を抑え、リエラはにっこりと笑った。
父に連れられながら、こちらを見送るシェイドを振り返る。
その時は──シェイドが来る時は言わなくてはならない。
私もずっと、目を逸らせないくらいあなたを好きだったのだ、と。
◇
半年後、王家が所有する聖堂の一つで、身内だけのささやかな婚約式が開かれた。
そこに第三王子であるクライドと、その婚約者であるアリサ・ミレイ侯爵令嬢が列席してあったとあり、彼らの婚約は注目されるものとなった。
アリサはびしりと姿勢が良く、初対面でもスパスパものを言う令嬢だが、不思議とリエラに向けられる眼差しは優しいものだった。
「リエラ、とっても綺麗だ」
幸せそうに顔を蕩かせて、シェイドはリエラの腰を引き寄せた。
「シェイド様も、とっても素敵です」
嬉しそうに笑いかけるシェイドの身なりからは野暮ったさが抜け、輝くような容姿は聖堂で際立っていた。
伊達眼鏡のシェイドに慣れてしまったリエラには思うところがあったのだが、シェイドは譲らなかった。
『誰にもつけいる隙を与えたくないんだ。もし完璧無比な相手が現れたとしても、絶対に君に選んで貰えるように努力するけれど』
嬉しくて恥ずかしくて、自分もシェイドの隣に立つに相応しい人になりたいと、苦手だった社交を頑張ろうと意気込んだのだが、程々でいいと複雑な顔をされた。
「社交に出たら、君は注目されてしまうだろう? それは嫌なんだ……」
「……シェイド様ったら」
自分たちは何て似た物同士なんだろうと笑ってしまう。
一番好きだから、一番不安で……
「あなたにの隣に、堂々と立ちたいのです。私もあなたを愛しているから」
そうして真っ赤になったシェイドの頬に唇を寄せた。
背中にシェイドの腕が周り、ギュっと抱きしめられた。
「もうこのまま永遠の愛を誓ってしまおうか……」
縋るような声に笑い、リエラもシェイドの腰に腕を回す。
「駄目です。半年後に素敵な式を挙げるのを楽しみにしているんですから」
「はあ。そうだな……今から既にお義父上が不機嫌そうだ……」
列席者の中にシェイドの両親はなく、彼の弟が婚約者と共に参列していた。
リエラは婚約を結ぶ際に一度だけ彼の両親に会った。
息子をダシに楽をする事だけを考えるような人たちで、シェイドが会う必要はないと何度も拒んだ理由が理解できた。
それと同時に彼の幼少期のやるせなさを改めて垣間見てしまい、その日リエラはシェイドを長い時間抱きしめた。
『あなたは凄いわ。自分の信念を曲げず、大事な一部を切り捨てた。そんな事、誰でもできる事じゃない』
親に逆らえない人なんて沢山いるし、ただ楽な道を選ぶ人だっている。
ウォーカー子爵家で、子供だったシェイドは自分を守るのがやっとだったのではないかと思うと、リエラは胸が詰まって苦しかった。
家族になるからと会いに行ったが、その次はもう無かった。そしてシェイドは両親の列席を拒んだ。事実上の絶縁宣言。
やがて第三王子の側近であるシェイドとの仲違いにより、彼らは王都にはいられなくなり、領地へ逃げるように去って行った。
せめてもの救いはシェイドと弟の関係が良好な事だ。次期ウォーカー子爵領は、きっと安定基盤のもと栄えていける事だろう。
きっと大丈夫。
だから……
「早く君と結婚したい」
「はい、私もです」
両手を繋ぎ、神父の向かいに二人並び立ち。
お互いの気持ちに喜び照れながら、婚約式の宣誓を告げた。
※ おしまい
お付き合い頂きありがとうございました^_^
※ 書くのを忘れていた小ネタ
アリサは普段眼鏡を掛けているのですが、夜会のような公の場では外すようにしています。
エスコート必須な状況がクライドはたまらんらしいです。
…………最終話に書く話だったかなとは思いましたが……(^^;
「あ! お父様!」
嬉しそうなシェイドのエスコートを受けた庭園の出口の先で、不機嫌そうな父と出会した。
殿下とのお話は終わったのだろう。しかし表情を見るに、思ったより良い話合いが出来なかったのだろうかと思う。
珍しいなとリエラは首を傾げた。
そういえばあれから随分時間が経っている。
(お兄様はどうしただろう? ……まあいいか)
このまま父と一緒に帰れそうだなと笑顔を向けると、何故か父の顔は複雑そうで、リエラは慌ててシェイド様を紹介した。
「あの、お父様。こちらはシェイド・ウォーカー子爵令息様です。庭園を案内して頂いておりましたの」
「……知っとるよ」
溜息混じりに口にするその返事に、シェイドの纏う空気もどことなく固い。
そう言えば自分には男性の友人もいなかったから、こういう時はどうしたらいいのか分からない。
「あの、アロット伯爵……」
躊躇いがちに声を掛けるシェイドに、父がじろりと視線を向ける。それから面白くなさそうに顔を背けた。
「私は娘の意思を尊重する」
「……!」
それだけ唸るように告げたと思いきや、アロット伯爵はシェイドからリエラを引ったくった。
「だが婚約者でもない男に娘を預ける気はない。娘と過ごす時間が欲しければ、正式な手順を踏んでから出直して来い」
「お、お父様?」
婚約?
(それは何というか……嬉しいような、気が早いような……)
困惑するリエラを他所に、シェイドは感極まったように一瞬震え、深く頭を下げた。
「はい、後日改めてお伺い致します。その時はどうぞ、よろしくお願い致します」
「!」
「ふん!」
(ちょっとお父様!)
頭を下げたままのシェイドに父は鼻を鳴らし、リエラの手を取りその場を去る。
頭を下げたままのシェイドを振り返りながら、リエラはムッと父を見上げた。
確かに供もいない状況でシェイドと二人きりになってしまったけれど……シェイドはクライド殿下の側近だし、父も兄もいなくなってしまったからじゃないか。
「そう睨まないでくれ」
唇を尖らせていると、娘の不満を横顔で受け止めた父が拗ねた口調で口を開いた。
「ですがお父様、シェイド様は何も悪くありません」
その言葉にぶすりとした顔を向け、父ははぁと溜息を吐いた。
「仕方ないだろう。いくら幸せを願ったところで……これは娘を持つ父親の正当な反応だ」
「……もう」
過保護なお父様。
内心で溜息を吐きつつも、リエラは嬉しくなる。
(でもシェイド様はまた会いに来て下さると仰られた。……私との未来を見据えた話をしに……)
『──ついてくんな!』
十歳の頃。デビュー未満の貴族の子女のお茶会で。
それはリエラにとっては初めての社交デビューの日。兄レイモンドに邪険に突き放されて、リエラは途方に暮れていた。
見渡しても知ってる顔はどこにもない。
親たちは自身の社交に精を出していた。
唯一頼りにしていた兄は、男同士の集まりに妹を連れて歩くのを恥ずかがり置いて行ってしまった。両親に妹の面倒を見るようにと言いつけられていた筈なのに。
会場にぽつんと一人取り残されて、リエラは居た堪れずに会場の端に寄った。
する事も無く一人、楽しそうな他の子たちを眺めていると不安が込み上げてくる。ここに来るまでは楽しみにしていたのに。着るのが嬉しかった筈のドレスの裾をきゅっと握りしめた。
『どうしたの?』
静かな声音にハッと息を詰める。
そっと視線を向けば気遣わしそうな眼差しとぶつかって、リエラは身じろぎした。
『あ、あの……私……』
『気分が悪いの?』
ふるふると首を横に振れば、目の前の子は優しく笑った。
『そうなの? ならそんな端っこにいないで一緒に話そう。美味しいお菓子もあるよ』
そう言って手を引いて、その子は端で蹲っていたリエラをあっさり連れ出してくれた。
『美味しい?』
『お茶もあるよ』
『これもどうぞ』
リエラはこくこくと頷いて、ただ食べるだけだったけれど。
楽しそうに笑うその子の笑顔にホッとして、嬉しくて。兄に置いて行かれた時は耐えられた涙が込み上げてきそうだった。
『もう大丈夫かな?』
お茶を飲んで一息ついて。そう問われこくりと頷けば、その子はふわりと笑顔を見せた。陽の光を受けて輝くその様に、リエラは思わず見惚れてしまった。
『あら、リエラ』
『ここにいたのね』
そしてちょうどリエラの友達が見つかって、同時にその子も他の女の子たちに囲まれた。
『あ……』
人垣に飲まれ背中すら見えなくなっていく。
優しい眼差しの、笑顔がキラキラと眩しい人。
男の子だ、と後から友人に教えて貰うまで、性別に気付かないくらい愛らしい顔立ちをしていた。服装にも気が回らなかったくらい、夢中になっていた。
(でも……)
兄やその友達のような男の子は苦手だけれど。
あの子から仲良くできるかな。
あの子と仲良くしたい。
その頃のリエラにはまだ異性を意識するような自覚はなくて。純粋に、仲良くなれる友人になりたかった。
(それなのに、いつの間にか……)
赤くなる頬を抑え、リエラはにっこりと笑った。
父に連れられながら、こちらを見送るシェイドを振り返る。
その時は──シェイドが来る時は言わなくてはならない。
私もずっと、目を逸らせないくらいあなたを好きだったのだ、と。
◇
半年後、王家が所有する聖堂の一つで、身内だけのささやかな婚約式が開かれた。
そこに第三王子であるクライドと、その婚約者であるアリサ・ミレイ侯爵令嬢が列席してあったとあり、彼らの婚約は注目されるものとなった。
アリサはびしりと姿勢が良く、初対面でもスパスパものを言う令嬢だが、不思議とリエラに向けられる眼差しは優しいものだった。
「リエラ、とっても綺麗だ」
幸せそうに顔を蕩かせて、シェイドはリエラの腰を引き寄せた。
「シェイド様も、とっても素敵です」
嬉しそうに笑いかけるシェイドの身なりからは野暮ったさが抜け、輝くような容姿は聖堂で際立っていた。
伊達眼鏡のシェイドに慣れてしまったリエラには思うところがあったのだが、シェイドは譲らなかった。
『誰にもつけいる隙を与えたくないんだ。もし完璧無比な相手が現れたとしても、絶対に君に選んで貰えるように努力するけれど』
嬉しくて恥ずかしくて、自分もシェイドの隣に立つに相応しい人になりたいと、苦手だった社交を頑張ろうと意気込んだのだが、程々でいいと複雑な顔をされた。
「社交に出たら、君は注目されてしまうだろう? それは嫌なんだ……」
「……シェイド様ったら」
自分たちは何て似た物同士なんだろうと笑ってしまう。
一番好きだから、一番不安で……
「あなたにの隣に、堂々と立ちたいのです。私もあなたを愛しているから」
そうして真っ赤になったシェイドの頬に唇を寄せた。
背中にシェイドの腕が周り、ギュっと抱きしめられた。
「もうこのまま永遠の愛を誓ってしまおうか……」
縋るような声に笑い、リエラもシェイドの腰に腕を回す。
「駄目です。半年後に素敵な式を挙げるのを楽しみにしているんですから」
「はあ。そうだな……今から既にお義父上が不機嫌そうだ……」
列席者の中にシェイドの両親はなく、彼の弟が婚約者と共に参列していた。
リエラは婚約を結ぶ際に一度だけ彼の両親に会った。
息子をダシに楽をする事だけを考えるような人たちで、シェイドが会う必要はないと何度も拒んだ理由が理解できた。
それと同時に彼の幼少期のやるせなさを改めて垣間見てしまい、その日リエラはシェイドを長い時間抱きしめた。
『あなたは凄いわ。自分の信念を曲げず、大事な一部を切り捨てた。そんな事、誰でもできる事じゃない』
親に逆らえない人なんて沢山いるし、ただ楽な道を選ぶ人だっている。
ウォーカー子爵家で、子供だったシェイドは自分を守るのがやっとだったのではないかと思うと、リエラは胸が詰まって苦しかった。
家族になるからと会いに行ったが、その次はもう無かった。そしてシェイドは両親の列席を拒んだ。事実上の絶縁宣言。
やがて第三王子の側近であるシェイドとの仲違いにより、彼らは王都にはいられなくなり、領地へ逃げるように去って行った。
せめてもの救いはシェイドと弟の関係が良好な事だ。次期ウォーカー子爵領は、きっと安定基盤のもと栄えていける事だろう。
きっと大丈夫。
だから……
「早く君と結婚したい」
「はい、私もです」
両手を繋ぎ、神父の向かいに二人並び立ち。
お互いの気持ちに喜び照れながら、婚約式の宣誓を告げた。
※ おしまい
お付き合い頂きありがとうございました^_^
※ 書くのを忘れていた小ネタ
アリサは普段眼鏡を掛けているのですが、夜会のような公の場では外すようにしています。
エスコート必須な状況がクライドはたまらんらしいです。
…………最終話に書く話だったかなとは思いましたが……(^^;
465
あなたにおすすめの小説
殿下に寵愛されてませんが別にかまいません!!!!!
さら
恋愛
王太子アルベルト殿下の婚約者であった令嬢リリアナ。けれど、ある日突然「裏切り者」の汚名を着せられ、殿下の寵愛を失い、婚約を破棄されてしまう。
――でも、リリアナは泣き崩れなかった。
「殿下に愛されなくても、私には花と薬草がある。健気? 別に演じてないですけど?」
庶民の村で暮らし始めた彼女は、花畑を育て、子どもたちに薬草茶を振る舞い、村人から慕われていく。だが、そんな彼女を放っておけないのが、執着心に囚われた殿下。噂を流し、畑を焼き払い、ついには刺客を放ち……。
「どこまで私を追い詰めたいのですか、殿下」
絶望の淵に立たされたリリアナを守ろうとするのは、騎士団長セドリック。冷徹で寡黙な男は、彼女の誠実さに心を動かされ、やがて命を懸けて庇う。
「俺は、君を守るために剣を振るう」
寵愛などなくても構わない。けれど、守ってくれる人がいる――。
灰の大地に芽吹く新しい絆が、彼女を強く、美しく咲かせていく。
【本編完結】王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!
こさか りね
恋愛
私、フェアリエル・クリーヴランドは、ひょんな事から前世を思い出した。
そして、気付いたのだ。婚約者が私の事を良く思っていないという事に・・・。
婚約者の態度は前世を思い出した私には、とても耐え難いものだった。
・・・だったら、婚約解消すれば良くない?
それに、前世の私の夢は『のんびりと田舎暮らしがしたい!』と常々思っていたのだ。
結婚しないで済むのなら、それに越したことはない。
「ウィルフォード様、覚悟する事ね!婚約やめます。って言わせてみせるわ!!」
これは、婚約解消をする為に奮闘する少女と、本当は好きなのに、好きと気付いていない王子との攻防戦だ。
そして、覚醒した王子によって、嫌でも成長しなくてはいけなくなるヒロインのコメディ要素強めな恋愛サクセスストーリーが始まる。
※序盤は恋愛要素が少なめです。王子が覚醒してからになりますので、気長にお読みいただければ嬉しいです。
※本編完結しました。
※後日談を更新中です。
私を簡単に捨てられるとでも?―君が望んでも、離さない―
喜雨と悲雨
恋愛
私の名前はミラン。街でしがない薬師をしている。
そして恋人は、王宮騎士団長のルイスだった。
二年前、彼は魔物討伐に向けて遠征に出発。
最初は手紙も返ってきていたのに、
いつからか音信不通に。
あんなにうっとうしいほど構ってきた男が――
なぜ突然、私を無視するの?
不安を抱えながらも待ち続けた私の前に、
突然ルイスが帰還した。
ボロボロの身体。
そして隣には――見知らぬ女。
勝ち誇ったように彼の隣に立つその女を見て、
私の中で何かが壊れた。
混乱、絶望、そして……再起。
すがりつく女は、みっともないだけ。
私は、潔く身を引くと決めた――つもりだったのに。
「私を簡単に捨てられるとでも?
――君が望んでも、離さない」
呪いを自ら解き放ち、
彼は再び、執着の目で私を見つめてきた。
すれ違い、誤解、呪い、執着、
そして狂おしいほどの愛――
二人の恋のゆくえは、誰にもわからない。
過去に書いた作品を修正しました。再投稿です。
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
狂おしいほど愛しています、なのでよそへと嫁ぐことに致します
ちより
恋愛
侯爵令嬢のカレンは分別のあるレディだ。頭の中では初恋のエル様のことでいっぱいになりながらも、一切そんな素振りは見せない徹底ぶりだ。
愛するエル様、神々しくも真面目で思いやりあふれるエル様、その残り香だけで胸いっぱいですわ。
頭の中は常にエル様一筋のカレンだが、家同士が決めた結婚で、公爵家に嫁ぐことになる。愛のない形だけの結婚と思っているのは自分だけで、実は誰よりも公爵様から愛されていることに気づかない。
公爵様からの溺愛に、不器用な恋心が反応したら大変で……両思いに慣れません。
全てを捨てて消え去ろうとしたのですが…なぜか殿下に執着されています
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢のセーラは、1人崖から海を見つめていた。大好きだった父は、2ヶ月前に事故死。愛していた婚約者、ワイアームは、公爵令嬢のレイリスに夢中。
さらにレイリスに酷い事をしたという噂まで流されたセーラは、貴族世界で完全に孤立していた。独りぼっちになってしまった彼女は、絶望の中海を見つめる。
“私さえいなくなれば、皆幸せになれる”
そう強く思ったセーラは、子供の頃から大好きだった歌を口ずさみながら、海に身を投げたのだった。
一方、婚約者でもあるワイアームもまた、一人孤独な戦いをしていた。それもこれも、愛するセーラを守るため。
そんなワイアームの気持ちなど全く知らないセーラは…
龍の血を受け継いだワイアームと、海神の娘の血を受け継いだセーラの恋の物語です。
ご都合主義全開、ファンタジー要素が強め?な作品です。
よろしくお願いいたします。
※カクヨム、小説家になろうでも同時配信しています。
『婚約なんて予定にないんですが!? 転生モブの私に公爵様が迫ってくる』
ヤオサカ
恋愛
この物語は完結しました。
現代で過労死した原田あかりは、愛読していた恋愛小説の世界に転生し、主人公の美しい姉を引き立てる“妹モブ”ティナ・ミルフォードとして生まれ変わる。今度こそ静かに暮らそうと決めた彼女だったが、絵の才能が公爵家嫡男ジークハルトの目に留まり、婚約を申し込まれてしまう。のんびり人生を望むティナと、穏やかに心を寄せるジーク――絵と愛が織りなす、やがて幸せな結婚へとつながる転生ラブストーリー。
7年ぶりに私を嫌う婚約者と目が合ったら自分好みで驚いた
小本手だるふ
恋愛
真実の愛に気づいたと、7年間目も合わせない婚約者の国の第二王子ライトに言われた公爵令嬢アリシア。
7年ぶりに目を合わせたライトはアリシアのどストライクなイケメンだったが、真実の愛に憧れを抱くアリシアはライトのためにと自ら婚約解消を提案するがのだが・・・・・・。
ライトとアリシアとその友人たちのほのぼの恋愛話。
※よくある話で設定はゆるいです。
誤字脱字色々突っ込みどころがあるかもしれませんが温かい目でご覧ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる