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第十三章 流星群が降り注ぐ夜に
心を救うには
しおりを挟む何とか、殿下……じゃなくてアレン様の説得に成功したのは良いんだけど、問題はアレン様の中にいる悪役令嬢をどうするかよね。
多分、対話することになるだろうから、なんとか説得して呪いを解除させたい。
図書室で調べたとしても、解決法は無いだろうし……クロエ様に聞いてみるのが一番いいのかな。
推しだって言ってたし。
どう話していこうかなって考えながら歩いていると、学園の庭の方から狐のような鳴き声が聞こえた。
不思議に思い、鳴き声の方向に歩き出す。
「大変!!」
そこには、狐が虫の息で弱々しく倒れていた。近くには花壇があるが、花を食べた跡もある。
……確か、あの花って。
ーー鈴蘭。
根や花に毒を持っている。最悪死に至る。
観賞用に植えたとしても、なぜ狐がこんなところに?
……いや、この狐は見たことがある。
クロエ様の守護魔!?
なんでこんなところに……そんなことを考えてる暇はない。
「アルくん!」
片手を横に広げると魔法陣と共にアルマジロが姿を現す。
アルくんはクロエ様の守護魔が倒れている場所に魔法陣を発動させた。
クロエ様の守護魔の周りをバリアーのような壁で多い、蓋をした。
少しでも体全体に毒が回るのを遅らせる。解毒の効果はないけど、多少の体力の回復はできる。
今のうちにクロエ様を探さないと。
「フィー!!?」
探しに行こうとしたら、クロエ様が走って向かってきた。
息を荒くしているので守護魔を探してたんだろう。
「ああ、良かった。……では、無いか」
守護魔に駆け寄るクロエ様は、安心したような表情になるが、すぐに険しい顔付きをする。
「多分、鈴蘭を食べたんだと思います」
私はしゃがみこみ、クロエ様に状況を説明した。
「なるほど。だからあれほど、拾い食いはするなと言っていたのに」
「助かりますか?」
「助けますよ。必ず」
私はアルくんに合図を送ると壁が一瞬にして無くなった。
すかさずクロエ様は守護魔のお腹に手を添える。優しい光が守護魔を包み込む。
「ソフィア様が見つけてくださってたんですね。ありがとうございます。もう少し発見が遅れたら命が無かった」
「いえ、私は……何もしてません」
「そんなことはないでしょう。……くぅーは、拾い食いを良くするんですが、ついさっき、強めに注意した途端にどこかに逃げてしまって……探してたんですよ」
探してた……あれ??
これはチャンスじゃない!?
「あの……クロエ様」
クロエ様は回復に集中しながらも私に返事をした。
「悪役令嬢の心を救うにはどうすればいいのでしょう?」
「!? 悪役令嬢を……?? それはまたどうして?」
「対話したいんです。しなくちゃいけないんです」
「申し訳ないのですが……分かりません」
光が弱くなり、完全に消えるとクロエ様の守護魔はゆっくりと動き、クロエ様の胸にジャンプして甘えだした。しっぽも嬉しそうに振っている。
どうしよう。ノア先生との約束はまだ先だから、考えるのに余裕はある。
「もし、対話を試みるなら……そうですね、デメトリアス夫人に話を聞くのがいいかと」
「?? それはどうしてですか?」
「話せば分かりますよ」
クロエ様はクスッと笑う。
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