小助くんの小さなぼうけん

ケンタシノリ

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春の山おくはにぎやか

小助くんとお母さんとレンゲの草花

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 青空が広がる中、小助とワン太は家から出ると近くにある田んぼのほうをじっとながめています。そこには、赤むらさき色の草花がいちめんにさかせています。 

 小助は、すぐそばへやってきたお母さんに花の名前について聞くことにしました。 

「かあちゃ、あれなあに? あれなあに?」 
「あれは、レンゲという草花だよ」 
「わあ~っ! レンゲ! レンゲ!」 

 レンゲの花を見ようと、小助たちはすぐにそのばしょへ行こうとかけ出しました。お母さんも、小助たちのようすを見ようと後ろからついて行きます。 

 小助たちは田んぼの中へ足を入れると、レンゲをかき分けながら楽しそうにすすんでいます。 

「ねえねえ! ねえねえ!」 
「小助くん、どうしたの?」 
「どうちて(どうして)花はきれいなの?」 
「ふふふ、レンゲの花はいろんな色があって本当にきれいだね」 

 お母さんは、レンゲのことを小助とワン太に分かりやすく教えています。小助たちは、お母さんが言った通りにあらゆる色の花を見ながら大はしゃぎしています。 

「そうそう、レンゲのはっぱは食べることができるのよ」 
「どうちてなの? どうちてなの?」 
「それじゃあ、レンゲのはっぱをザルの上にあつめてごらん」 

 小助は、レンゲについているはっぱを自分の手でつぎつぎととっています。手でつかんだはっぱは、お母さんがもってきたザルの上へあつめています。 

「早く食べたい! 早く食べたい!」 
「ふふふ、あとで作ってあげるからね」 

 お母さんのことばに、小助はきれいな花をつけているレンゲのはっぱをどのように食べるのか頭の中で思いうかべています。 

 家へもどると、お母さんは小助たちのためにレンゲのはっぱをつかってばんごはんを作っています。その間、小助は外でワン太とじゃれ合いながらあそんでいます。 

「小助くん! ワン太くん! ばんごはんができたわよ」 

 小助はワン太といっしょに家へ入ると、おけの水で手をあらってからお母さんといっしょにばんごはんを食べます。 

 お母さんは、さっき作ったばかりのレンゲのはっぱのおひたしをおはしでつかんでから小助の口へはこんでいます。それを口に入れた小助は、かわいい顔つきでおいしそうに食べています。 

「かあちゃ! おいちい(おいしい)! おいちい!」 
「小助くんがおいしいと言ってくれて、お母さんはとてもうれしいわ」 

 ワン太のほうも、お母さんがあげたレンゲのはっぱをつぎつぎと口にしています。 

 この後も、小助はお母さんが口に入れてくれるレンゲのはっぱを食べつづけています。でも、小助にはそれよりも大すきな食べものがあります。 

「ついでに、大きなイモをやいたのをいっしょに食べようかな」 
「わ~い! やきイモ! やきイモ!」 

 小助は、お母さんが作ってくれたやきイモを手にするとすぐに自分の口でほおばっています。そのすがたに、お母さんはえがおを見せながらほほえんでいます。 

 さらにイモをもう1つ食べ切ると、小助はお母さんのそばでいつものおねだりをしようとかわいい声を上げました。 

「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」 
「ふふふ、しょうがないわね」 

 こうして、小助はお母さんにだかれながらおっぱいをのみつづけています。小助がいつもえがおで元気いっぱいなのは、すききらいしないで何でも食べたりのんだりしているおかげです。
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