婚約者にすり寄ってくる女がいて、しかも私にも絡んでくるので、大変困っています……。~二人の絆は壊せませんよ~

四季

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1話

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「ちょっとあんた!」

 声をかけてきたのは好きでない女性。
 確か名はリージェラ。
 我が婚約者ロロにすり寄ってきている女だ。

「はい……何でしょうか」
「何よその態度! 感じ悪いわね!」
「え」
「ま、いいわ。どーせあんたなんてすぐ捨てられるんだから!」

 リージェラはいつだって私のことを敵視している。

 他人の婚約者に手を出すなよ、と思うのだが……。

「婚約してるからって余裕ぶってんじゃないわよ」
「そのようなつもりはありませんが……」
「だとしてもそう見えるのよ! あんた、見た目が生意気なの!」

 何なんだそれは。

 あまりにも身勝手ではないか。
 他人の男に手を出しておいて敵意を剥き出しにするなんて。

 それに。

 見た目が生意気、なんて、どう考えても意味不明だ。

「でもいいわ。ロロが本当に愛しているのはあたしだもの! じきに捨てられるのよ、あんたは!」
「ロロは特に何も言っていませんが」
「別れるって言っていたわよ! この前! あたしが欲しいから婚約者とは終わりにするって話していたわ。だ! か! ら! あんたがそうしてその席に座っていられるのもあと少しだけ。時間の問題よ!」

 何かと必死なリージェラである。

 でも、こちらとしては抱いている感情はシンプルで、ただ関わりたくないだけ。

 だから私は話を早く終わらせることしか考えていない。

「もう良いですか? ではこの辺りで、失礼しますね」
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