婚約者にすり寄ってくる女がいて、しかも私にも絡んでくるので、大変困っています……。~二人の絆は壊せませんよ~

四季

文字の大きさ
2 / 3

2話

しおりを挟む

 ◆


 実際には、私たちは順調だ。

 関係性は良好。
 それにロロもリージェラと過剰な接触はしないようにしてくれている。

「ロロ、リージェラがまた絡んできていたわよ」
「えっ!」

 私はロロを信じている。
 でもリージェラがやたらとロロにすり寄っていることも知っている。

 だから時折不安になることもある。

 人の心なんてそういうものだ。
 安定した基礎があったとしても時には揺れることもある。

「自分の方が愛されているとか何とか言っていたわ」
「ええ! そうなの!? もう嫌だなぁ……僕、言ってないよそんなこと!」

 でもそれでも前を向いていたい。
 だから真っ直ぐな心で周囲と意思疎通をしつつ歩みたい。

「そうだったのね」
「文句言ってくる!」
「いいわよそこまでしなくても」
「言いたいんだ!」
「そう……でも、貴方と彼女が二人で会うのはちょっと嫌だわ」
「じゃあ一緒に行ってくれないかな?」
「分かったわ。貴方と一緒になら……あの人に会うのだって平気よ」
「よし! じゃあそうしよう!」
「今度こそ諦めてくれればいいのだけど」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

婚約破棄されたので実家へ帰って編み物をしていたのですが……まさかの事件が起こりまして!? ~人生は大きく変わりました~

四季
恋愛
私ニーナは、婚約破棄されたので実家へ帰って編み物をしていたのですが……ある日のこと、まさかの事件が起こりまして!?

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

お前は要らない、ですか。そうですか、分かりました。では私は去りますね。あ、私、こう見えても人気があるので、次の相手もすぐに見つかりますよ。

四季
恋愛
お前は要らない、ですか。 そうですか、分かりました。 では私は去りますね。

側妃契約は満了しました。

夢草 蝶
恋愛
 婚約者である王太子から、別の女性を正妃にするから、側妃となって自分達の仕事をしろ。  そのような申し出を受け入れてから、五年の時が経ちました。

腹に彼の子が宿っている? そうですか、ではお幸せに。

四季
恋愛
「わたくしの腹には彼の子が宿っていますの! 貴女はさっさと消えてくださる?」 突然やって来た金髪ロングヘアの女性は私にそんなことを告げた。

拝啓、許婚様。私は貴方のことが大嫌いでした

結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
【ある日僕の元に許婚から恋文ではなく、婚約破棄の手紙が届けられた】 僕には子供の頃から決められている許婚がいた。けれどお互い特に相手のことが好きと言うわけでもなく、月に2度の『デート』と言う名目の顔合わせをするだけの間柄だった。そんなある日僕の元に許婚から手紙が届いた。そこに記されていた内容は婚約破棄を告げる内容だった。あまりにも理不尽な内容に不服を抱いた僕は、逆に彼女を遣り込める計画を立てて許婚の元へ向かった――。 ※他サイトでも投稿中

巻き戻される運命 ~私は王太子妃になり誰かに突き落とされ死んだ、そうしたら何故か三歳の子どもに戻っていた~

アキナヌカ
恋愛
私(わたくし)レティ・アマンド・アルメニアはこの国の第一王子と結婚した、でも彼は私のことを愛さずに仕事だけを押しつけた。そうして私は形だけの王太子妃になり、やがて側室の誰かにバルコニーから突き落とされて死んだ。でも、気がついたら私は三歳の子どもに戻っていた。

明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。

四季
恋愛
明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。

処理中です...