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前編
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婚約者リロードは昨日私の実妹であるリーニアと深い関係に至っており、私はそれをうっかり知ってしまった。
「貴様! 覗き見するなど最低だ! よって、婚約は破棄とする!」
ただ見てしまっただけなのに。
むしろ傷ついたのはこちらなのに。
それなのにリロードは私を悪であるかのような言い方をする。
「リーニアに謝れ! そして今すぐ去れ!」
「謝るのはそちらではないですか」
「何だと? な、生意気な……分かったもういい! 去れ! 二度と俺たちの前に現れるなよ!」
信じていたのに。
リロードのこと。
それなのにこんな結末を迎えてしまうなんて……悲しすぎる。
「さ、邪魔者も消えたことだし。リーニア、今宵も楽しもう」
「そうですわねっ」
「たくさん楽しませてくれよ」
「ええ! お姉さまではできないこと、たくさんしましょっ」
夜の闇に、リロードとリーニアの甘い声が響いていた。
「貴様! 覗き見するなど最低だ! よって、婚約は破棄とする!」
ただ見てしまっただけなのに。
むしろ傷ついたのはこちらなのに。
それなのにリロードは私を悪であるかのような言い方をする。
「リーニアに謝れ! そして今すぐ去れ!」
「謝るのはそちらではないですか」
「何だと? な、生意気な……分かったもういい! 去れ! 二度と俺たちの前に現れるなよ!」
信じていたのに。
リロードのこと。
それなのにこんな結末を迎えてしまうなんて……悲しすぎる。
「さ、邪魔者も消えたことだし。リーニア、今宵も楽しもう」
「そうですわねっ」
「たくさん楽しませてくれよ」
「ええ! お姉さまではできないこと、たくさんしましょっ」
夜の闇に、リロードとリーニアの甘い声が響いていた。
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