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2話「本日の」
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本日の遊び、一つ目は縄跳びに決まった。
こういう時はまず皆で何をするか話し合う形にしている。
というのも以前大揉めになったことがあったのだ。
その時は一人二人だけが大声で意見を述べ何をするかを勝手に決定したために大変な騒ぎに発展してしまったのである。
「やったー! 縄跳びだー!」
男の子は喜んでいる。
そんな姿を目にしているだけでも心が自然と温かくなった。
「あたしはぁ、見学しとくわぁ。縄跳び苦手だからぁ。それにぃ、お姉たまとぉ、一緒にいたいしぃ」
「お姉さん大好き~、でも~、縄跳びも好きだから跳ぶ~。ワクワクしてきた~。跳びたい跳びたい~」
皆それぞれに自身の気持ちを言葉にしている。
ちなみに私は長い縄を回す役。
さすがに子どもに交じって跳ぶのは疲れてしまうから。
「せーのっ」
大勢で縄を跳ぶ時間が始まる。
「はい!」
「はい!」
「はいよ!」
「ほい!」
「はいっと!」
「よっせ!」
「よっせら!」
「ふぁ!」
「ふぁい!」
皆そこそこ上手に跳んでいる。
「はい!」
「ほい!」
「はい!」
「せい!」
「はいっ!」
「へいっ!」
「せいっ!」
「はいしょ!」
「ほいしょら!」
太さのある縄を回し続けるというのは腕への負担もそこそこある。けれど、縄跳びを純粋に楽しんでいる子どもたちの表情を目にしたら、そんな負担などどうでもいいと感じるものだ。
この子たちが楽しめるなら多少の疲労などどうだっていい、いつだってそんな風に思う。
自分の腕より子どもの笑顔の方が大切だし、子どもの笑顔を見ていたら腕の疲労感なんて軽いものに感じられる。
「よっせ!」
「よっせい!」
「はい!」
「はいっと!」
「よいしょっ!」
「はいよっ!」
「はいよっと!」
「はい!」
「ほい!」
「はい!」
「へい!」
縄跳びは続く。
「はい!」
「ほい!」
「よいしょ!」
「はいしょ!」
「よっせ!」
「はっせ!」
「はい!」
「はいっと!」
「はいよっと!」
「はいよっとらっと!」
「ほい!」
「ほいしょ!」
「ほいっせ!」
「はいとらほい!」
「はいとらっしょ!」
「はいっ!」
「はいっと!」
「ほい!」
「ほいっと!」
「ほいしょらっと!」
弾むような掛け声を聞いているだけでも楽しい気分になれる。
「はい!」
「ほい!」
「はいや!」
「はいやっとん!」
「ほらっと!」
「ほらしょっとん!」
「はいっ!」
「へいっ!」
「はいはい!」
「はいっと!」
「へいっと!」
やがて。
「ほら――って、わ!」
終わりがやって来る。
「「「あー」」」
一人の女の子が縄に引っかかり転倒してしまった。
「おいおい、またかよー」
「ごめーん」
「しっかりしてくれよなー」
「ごめんってー」
彼女は縄跳びが比較的苦手な方だ。と言っても跳べないわけではないし運動音痴なわけでもないのだが。ただ、周囲と比べると得意でない、といった感じで。彼女は一人目に引っかかる人となりがちである。
「ちょっと疲れたから休むー」
女の子は跳ぶ子どもたちの列から外れ地面に座り込んだ。
「そうしとけよ」
「それな!」
とはいえ失敗をあまり気にしていない様子だ。
そこは彼女の良いところだと思う。
たとえ失敗してしまったとしてもいちいち気にして落ち込まないというのは彼女の強みに違いない。
「大丈夫?」
ただ、放置しておくのも心配なので、声をかけてみる。
「うんー」
「怪我してない?」
「してない」
「なら良かった。そこで休憩していてね。入りたくなったら入ってね」
「ありがとー、お姉さん」
そうしてまた縄跳びが再開される。
「はい!」
「ほい!」
「おい!」
「へい!」
「よい!」
「とら!」
「しょ!」
勢いよく動く縄が独特の風を生み出す。
「しょら!」
「はいっ!」
「よいしょ!」
「はいしょ!」
「はいしゃいや!」
「はいしゃきらい!」
「はいしゃこわい!」
さりげなく生まれる風。
そんな小さなものでさえ、今は癒しとなってくれている。
「へい!」
「へいっと!」
「はいっとら!」
「はいしょらっと!」
「へい!」
「ほい!」
「はい!」
「ほいんっ!」
「はぁいん!」
「はいぃん!」
辛いことがあった時ほど、こういう時間に救われるものだ。
実際今はとても救われていると感じる。
「よい!」
「よし!」
「せいっとら!」
「しょ!」
「しょしょしょしょ!」
「はいしゃいや!」
「いやったらいやっ!」
「はいしゃむり!」
「はいしょ!」
「はいしゃこわい!」
「よいっ!」
「よしっとら!」
「よしっとん!」
こういう時はまず皆で何をするか話し合う形にしている。
というのも以前大揉めになったことがあったのだ。
その時は一人二人だけが大声で意見を述べ何をするかを勝手に決定したために大変な騒ぎに発展してしまったのである。
「やったー! 縄跳びだー!」
男の子は喜んでいる。
そんな姿を目にしているだけでも心が自然と温かくなった。
「あたしはぁ、見学しとくわぁ。縄跳び苦手だからぁ。それにぃ、お姉たまとぉ、一緒にいたいしぃ」
「お姉さん大好き~、でも~、縄跳びも好きだから跳ぶ~。ワクワクしてきた~。跳びたい跳びたい~」
皆それぞれに自身の気持ちを言葉にしている。
ちなみに私は長い縄を回す役。
さすがに子どもに交じって跳ぶのは疲れてしまうから。
「せーのっ」
大勢で縄を跳ぶ時間が始まる。
「はい!」
「はい!」
「はいよ!」
「ほい!」
「はいっと!」
「よっせ!」
「よっせら!」
「ふぁ!」
「ふぁい!」
皆そこそこ上手に跳んでいる。
「はい!」
「ほい!」
「はい!」
「せい!」
「はいっ!」
「へいっ!」
「せいっ!」
「はいしょ!」
「ほいしょら!」
太さのある縄を回し続けるというのは腕への負担もそこそこある。けれど、縄跳びを純粋に楽しんでいる子どもたちの表情を目にしたら、そんな負担などどうでもいいと感じるものだ。
この子たちが楽しめるなら多少の疲労などどうだっていい、いつだってそんな風に思う。
自分の腕より子どもの笑顔の方が大切だし、子どもの笑顔を見ていたら腕の疲労感なんて軽いものに感じられる。
「よっせ!」
「よっせい!」
「はい!」
「はいっと!」
「よいしょっ!」
「はいよっ!」
「はいよっと!」
「はい!」
「ほい!」
「はい!」
「へい!」
縄跳びは続く。
「はい!」
「ほい!」
「よいしょ!」
「はいしょ!」
「よっせ!」
「はっせ!」
「はい!」
「はいっと!」
「はいよっと!」
「はいよっとらっと!」
「ほい!」
「ほいしょ!」
「ほいっせ!」
「はいとらほい!」
「はいとらっしょ!」
「はいっ!」
「はいっと!」
「ほい!」
「ほいっと!」
「ほいしょらっと!」
弾むような掛け声を聞いているだけでも楽しい気分になれる。
「はい!」
「ほい!」
「はいや!」
「はいやっとん!」
「ほらっと!」
「ほらしょっとん!」
「はいっ!」
「へいっ!」
「はいはい!」
「はいっと!」
「へいっと!」
やがて。
「ほら――って、わ!」
終わりがやって来る。
「「「あー」」」
一人の女の子が縄に引っかかり転倒してしまった。
「おいおい、またかよー」
「ごめーん」
「しっかりしてくれよなー」
「ごめんってー」
彼女は縄跳びが比較的苦手な方だ。と言っても跳べないわけではないし運動音痴なわけでもないのだが。ただ、周囲と比べると得意でない、といった感じで。彼女は一人目に引っかかる人となりがちである。
「ちょっと疲れたから休むー」
女の子は跳ぶ子どもたちの列から外れ地面に座り込んだ。
「そうしとけよ」
「それな!」
とはいえ失敗をあまり気にしていない様子だ。
そこは彼女の良いところだと思う。
たとえ失敗してしまったとしてもいちいち気にして落ち込まないというのは彼女の強みに違いない。
「大丈夫?」
ただ、放置しておくのも心配なので、声をかけてみる。
「うんー」
「怪我してない?」
「してない」
「なら良かった。そこで休憩していてね。入りたくなったら入ってね」
「ありがとー、お姉さん」
そうしてまた縄跳びが再開される。
「はい!」
「ほい!」
「おい!」
「へい!」
「よい!」
「とら!」
「しょ!」
勢いよく動く縄が独特の風を生み出す。
「しょら!」
「はいっ!」
「よいしょ!」
「はいしょ!」
「はいしゃいや!」
「はいしゃきらい!」
「はいしゃこわい!」
さりげなく生まれる風。
そんな小さなものでさえ、今は癒しとなってくれている。
「へい!」
「へいっと!」
「はいっとら!」
「はいしょらっと!」
「へい!」
「ほい!」
「はい!」
「ほいんっ!」
「はぁいん!」
「はいぃん!」
辛いことがあった時ほど、こういう時間に救われるものだ。
実際今はとても救われていると感じる。
「よい!」
「よし!」
「せいっとら!」
「しょ!」
「しょしょしょしょ!」
「はいしゃいや!」
「いやったらいやっ!」
「はいしゃむり!」
「はいしょ!」
「はいしゃこわい!」
「よいっ!」
「よしっとら!」
「よしっとん!」
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