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第75話 自覚のない珍品
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道を極めし者を目の前にして、探究の道とはここまで過酷なものなのかと憐れみの目で見てしまう。
アリシアと別れて、ファンメンバーのいるところに戻って来た。
「アレク様、ちょうど良かったです。そろそろお開きにしようかと考えていたのですが」
ファンクラブ会長のルナールが僕に提案をしてきた。
「まあ、帰りの時間のこともあるからちょうど良いんじゃないかな」
「では、みんなに片付けの準備させますね」
「片付けは僕がやるから良いよ。折角のファンクラブの集いだからね。時間はそんなに掛からないから、みんなは休んでいてよ」
「アレク様には準備から片付けまでしてもらうわけにはいけませんわ」
ルナールは申し訳なさそうにしていたが、
「アレク様、私達にも手伝わせて下さい」
マリアか僕とルナールとの会話に割り込んで来た。
「じゃあ、お願いしようかな」
「はい、私達は何をすれば良いですか?」
マリアは僕の返事に嬉しそうに答えた。
「みんなをバーベキューコンロから離れるように伝えてもらえるかい?」
「はい、了解です」
ファンメンバーはそれぞれ散らばり、声掛けを始めた。そして、みんながバーベキューコンロから離れると、
「全自動焼肉撤収」
僕は術式を唱え、またオーケストラの指揮者のように両腕を振った。その瞬間、各バーベキューコンロの上に雲が現れ、燃え盛る炭火の上に小さな竜巻が現れる。その竜巻の内側は真空状態。酸素の無い状態では、いくら燃え盛る炭火でも当然消える。次に自然由来の泡洗剤が雲から降り注がれ、バーベキューコンロを包む。網の焦げや脂が地面にポタポタと落ち、次に雲から温水の雨が降り注ぎ、汚れを洗い流した。、仕上げとばかりに雲から温風が吹き掛ける。最後に自然環境を考慮して、地面に流れた汚れも魔法で浄化し、元の状態に戻す。とこまでも自然に優しいイケメンなのだ。
「「「……………………」」」
参加者達は無言で、僕の魔法を見ていた。
バーベキューコンロが乾くと、各網が宙を舞い収納魔法へ吸い込まれて行った。残っていた雲は、消えた炭を包み込み、これもまた収納魔法へと吸い込まれるように消えた。
仕上げとしてテーブルの上と地面に落ちたゴミを片付ける作業に入った。各拠点テーブルの上にゴミ袋が現れ、紙コップや紙皿、焦げ過ぎた肉などのゴミはゴミ袋の中に入って行き、ゴミ袋もまた収納魔法へと吸い込まれた。ゴミが片付けられると、テーブルと椅子のみとなった。テーブルと椅子は宙に舞いながら折り畳まれて収納魔法へと消えた。
「準備の時もアレク様の魔法を見てたのですが、桁外れですね」
ルナールがぼそりと呟いた。
「桁外れ?」
僕が聞き直すと、今度はマリックが、
「言っておくが、こんな大規模な複合魔法を使えるヤツなんて、どこをどう探しても、この世界には居ないんだよ」
「そ、そうか?」
規模は小さくてもそれなりの複合魔法は使えると思っていたのだが、どうも違うようだ。
「ウフフ、アレク様の魔法は特別なものなんですよ。もう少し自信持っても良いと思いますよ」
フローラはニコニコしながら、僕を褒め称えて来た。
「そ、そうかな? 僕ってそんなに凄いのかなぁ?」
「そうですよ! アレク様の魔法は世界のお宝級の珍品ですよ」
ルナールは褒めてるように見せておいて、最終的にはディスると言う高難易度のディスりをやってのける。
「褒めてくれてありがとう」
僕は嫌みたっぷりにお礼を言った。
「ホントにアレク様の魔法は凄いんです!」
ルナールは僕の嫌みたっぷりなお礼をわからなかったようだ。まさか、素でディスってたのか? それなら天然より質が悪いな……
「アレク、焼き肉のタレでジャージが汚れた。綺麗にして!」
クリスはタレで汚れたジャージを僕に見せつけて来た。
「うん、確かに汚れているな。よし、わかった」
僕は即座に両手を天にかざし、
「全自動洗濯的洗浄」
シンシアヌ高原にいた一人ひとりに透明な球体に包まれる。
球体包まれた瞬間、『パァン』と球体は弾け、顔や手に付いた汚れが綺麗になり、ジャージも新品同様に綺麗になった。
「「「――!?」」」
そこにいた全ての者は、僕の魔法に驚きとこの世の者ではない。まるで『なに、この生モノ! 存在して良い訳がない』という目で僕を見ていた。
みんなから称賛されると思ったら、ドン引きされるとは思わなかった。
「す、すごいですわ! アレク様」
ルナールは目を泳がせながら、かなり無理をして僕を称賛していた…… 無理に称賛しなくて僕は大丈夫だから(泣)
こうして、ファンクラブの秋の陣はドン引きの中、終わった。
アリシアと別れて、ファンメンバーのいるところに戻って来た。
「アレク様、ちょうど良かったです。そろそろお開きにしようかと考えていたのですが」
ファンクラブ会長のルナールが僕に提案をしてきた。
「まあ、帰りの時間のこともあるからちょうど良いんじゃないかな」
「では、みんなに片付けの準備させますね」
「片付けは僕がやるから良いよ。折角のファンクラブの集いだからね。時間はそんなに掛からないから、みんなは休んでいてよ」
「アレク様には準備から片付けまでしてもらうわけにはいけませんわ」
ルナールは申し訳なさそうにしていたが、
「アレク様、私達にも手伝わせて下さい」
マリアか僕とルナールとの会話に割り込んで来た。
「じゃあ、お願いしようかな」
「はい、私達は何をすれば良いですか?」
マリアは僕の返事に嬉しそうに答えた。
「みんなをバーベキューコンロから離れるように伝えてもらえるかい?」
「はい、了解です」
ファンメンバーはそれぞれ散らばり、声掛けを始めた。そして、みんながバーベキューコンロから離れると、
「全自動焼肉撤収」
僕は術式を唱え、またオーケストラの指揮者のように両腕を振った。その瞬間、各バーベキューコンロの上に雲が現れ、燃え盛る炭火の上に小さな竜巻が現れる。その竜巻の内側は真空状態。酸素の無い状態では、いくら燃え盛る炭火でも当然消える。次に自然由来の泡洗剤が雲から降り注がれ、バーベキューコンロを包む。網の焦げや脂が地面にポタポタと落ち、次に雲から温水の雨が降り注ぎ、汚れを洗い流した。、仕上げとばかりに雲から温風が吹き掛ける。最後に自然環境を考慮して、地面に流れた汚れも魔法で浄化し、元の状態に戻す。とこまでも自然に優しいイケメンなのだ。
「「「……………………」」」
参加者達は無言で、僕の魔法を見ていた。
バーベキューコンロが乾くと、各網が宙を舞い収納魔法へ吸い込まれて行った。残っていた雲は、消えた炭を包み込み、これもまた収納魔法へと吸い込まれるように消えた。
仕上げとしてテーブルの上と地面に落ちたゴミを片付ける作業に入った。各拠点テーブルの上にゴミ袋が現れ、紙コップや紙皿、焦げ過ぎた肉などのゴミはゴミ袋の中に入って行き、ゴミ袋もまた収納魔法へと吸い込まれた。ゴミが片付けられると、テーブルと椅子のみとなった。テーブルと椅子は宙に舞いながら折り畳まれて収納魔法へと消えた。
「準備の時もアレク様の魔法を見てたのですが、桁外れですね」
ルナールがぼそりと呟いた。
「桁外れ?」
僕が聞き直すと、今度はマリックが、
「言っておくが、こんな大規模な複合魔法を使えるヤツなんて、どこをどう探しても、この世界には居ないんだよ」
「そ、そうか?」
規模は小さくてもそれなりの複合魔法は使えると思っていたのだが、どうも違うようだ。
「ウフフ、アレク様の魔法は特別なものなんですよ。もう少し自信持っても良いと思いますよ」
フローラはニコニコしながら、僕を褒め称えて来た。
「そ、そうかな? 僕ってそんなに凄いのかなぁ?」
「そうですよ! アレク様の魔法は世界のお宝級の珍品ですよ」
ルナールは褒めてるように見せておいて、最終的にはディスると言う高難易度のディスりをやってのける。
「褒めてくれてありがとう」
僕は嫌みたっぷりにお礼を言った。
「ホントにアレク様の魔法は凄いんです!」
ルナールは僕の嫌みたっぷりなお礼をわからなかったようだ。まさか、素でディスってたのか? それなら天然より質が悪いな……
「アレク、焼き肉のタレでジャージが汚れた。綺麗にして!」
クリスはタレで汚れたジャージを僕に見せつけて来た。
「うん、確かに汚れているな。よし、わかった」
僕は即座に両手を天にかざし、
「全自動洗濯的洗浄」
シンシアヌ高原にいた一人ひとりに透明な球体に包まれる。
球体包まれた瞬間、『パァン』と球体は弾け、顔や手に付いた汚れが綺麗になり、ジャージも新品同様に綺麗になった。
「「「――!?」」」
そこにいた全ての者は、僕の魔法に驚きとこの世の者ではない。まるで『なに、この生モノ! 存在して良い訳がない』という目で僕を見ていた。
みんなから称賛されると思ったら、ドン引きされるとは思わなかった。
「す、すごいですわ! アレク様」
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こうして、ファンクラブの秋の陣はドン引きの中、終わった。
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