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第25話 アリシア置き去り
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マモォール鳥様から諭され、熱き心を取り戻した僕は王宮へと戻った。
僕が急に居なくなったことで王宮が大変な事になっていた。
「どこへ行っておられたのですか? 心配していたのですよ」
そう言ってアリシアは僕に抱きつこうとしてきた。僕はその動きに反応し、咄嗟に横に躱してさしあげた。刮目せよ! 我の華麗な身体さばきを!
僕に避けられたアリシアは悔しそうに僕を見ていた。どさくさに紛れて僕に抱き付こうなんて100年早いわ!
「ごめん、ごめん。ちょっとバーベキューの食材を確保しに行ってたよ」
「そうなんですか…… 一応、私はアレク様の専属メイドですから一言言って頂けましたら、何なりとご準備いたしましたのに……」
――アリシア。お前に言ったら、すぐにルナール嬢にチクるじゃん! それは困る。ストーカーに僕の行動情報を流したらストーキングしてくださいって言ってるようなもんだろうが!
「今日は疲れたから早く休むよ。アリシアも休んでいいよ」
「いえ。いつアレク様が逃げ出さないか、監視しなければなりませんので、私にはお構い無く」
「ハァ~。じゃあ、アリシアに任せるよ。おやすみ」
僕はそう言って寝室に入った。アリシアはいつでも僕の寝室に入れるよう寝室のドアの前に仁王立ちしている。僕への忠誠心から来るものなのか、ファンクラブの延長から来ているものなのかは分からないが、アリシアの好きなようにさせるつもりだ。
僕はベッドの上に転がり、
「まさかエムタイの神、マモォール鳥様に出会えるとは思ってもみなかったよ」
僕は盗聴されているかもしれないので小声で呟いた。
「あとでこの部屋だけでも盗聴、盗撮防止の魔法を掛けておかないと…… 今日は疲れたからこのまま寝よう」
『ガチャ』
「アレク様! そのままおやすみされてはいけません。歯磨きをされてからおやすみ下さい」
アリシアは慌てた様子で寝室に入ってきた。
「アリシア。いきなり寝室に入って来て、どうしたの?」
「いえ、アレク様が歯を磨かずにお休みされようとしていたものですから」
「1日ぐらい歯を磨かなくても大丈夫だよ」
僕は面倒くさそうに答えると、アリシアは
「それはいけません。アレク様に虫歯一本でもあった日には、私は国王様と王妃様に申し訳が立ちません」
「そこまで…… なの?」
「そうです。完璧であらせられるアレク様に虫歯など許されるわけがありません。前歯なんて抜けてしまったら、顔とのギャップで別の意味で悶え死にです」
アリシアは根が真面目なのだろう。一生懸命、僕に歯磨きをするよう説得してくる。最後の言葉が気になり、ツッコんでみた。
「大爆笑で笑い死ぬってこと?」
「イイエ、違います。圧倒的で大々的に大爆笑です!」
アリシアは両手を腰に当て、鼻を高々と上げてドヤ顔をしていた……
――お前の言葉に意味が僕にはよくわからん……
「わかったよ。アリシアの言うことを聞くよ。じゃあ、歯磨きの準備をしてくれるかい?」
「了解!」
アリシアは旧大日本帝国陸軍式敬礼をして、寝室を出ていった。王族専用の洗面所へ行くのが面倒になり、僕は深い眠りについた。洗面所で一人、僕を今か今かと待っているアリシアは哀れ……
――翌朝
「アレク様! 私が居ない間に寝てしまうなんて酷いです!」
アリシアは昨夜の洗面所置き去り事件に関して憤慨していた。
「ごめん。つい寝てしまった」(棒)
僕はアリシアに悪い事をしてしまったと思い、一応の謝罪をした。
「本当に悪かったと思っているんですか!」
さらにアリシアは興奮気味に憤慨していた。そのうち憤死でもしそうだな。
「一応は悪いことしちゃったなぁと思ってるよ」
「一応って何ですか? 一応って! この事はルナール様に報告しておきますね」
「そんな事まで報告するのかい?」
「ファンクラブ条約第2章第5条『ファンクラブ会員はアレク様の全てを把握すること』となっておりますので」
アリシアは昨夜に引き続き鼻を高くし、両手を腰に当てドヤ顔をしていた……
「マジでか……」
――やっぱりコイツらヤバすぎるわ……
「それで、アレク様は今日は学園へいらっしゃるのですか?」
アリシアはドヤ顔から元のマヌケな顔になり、僕に聞いてきた。
「今日は学園に行くよ。やることがあるからね」
「やることですか?」
「ああ。今日の放課後にバーベキューコンロの製作をしようと思っているから、いつもより遅くなるよ」
「例のファンクラブの集いに使う物ですか?」
「ああ、そうだよ。楽しみにしてくれ」
――アリシアは現在、日本のアウトドアで使われているバーベキューコンロを見たことがないだろう。完成したバーベキューコンロを見た時は、僕をアウトドアの神として崇めることになるだろう…… その時、どんな顔をするか楽しみだ。
僕が急に居なくなったことで王宮が大変な事になっていた。
「どこへ行っておられたのですか? 心配していたのですよ」
そう言ってアリシアは僕に抱きつこうとしてきた。僕はその動きに反応し、咄嗟に横に躱してさしあげた。刮目せよ! 我の華麗な身体さばきを!
僕に避けられたアリシアは悔しそうに僕を見ていた。どさくさに紛れて僕に抱き付こうなんて100年早いわ!
「ごめん、ごめん。ちょっとバーベキューの食材を確保しに行ってたよ」
「そうなんですか…… 一応、私はアレク様の専属メイドですから一言言って頂けましたら、何なりとご準備いたしましたのに……」
――アリシア。お前に言ったら、すぐにルナール嬢にチクるじゃん! それは困る。ストーカーに僕の行動情報を流したらストーキングしてくださいって言ってるようなもんだろうが!
「今日は疲れたから早く休むよ。アリシアも休んでいいよ」
「いえ。いつアレク様が逃げ出さないか、監視しなければなりませんので、私にはお構い無く」
「ハァ~。じゃあ、アリシアに任せるよ。おやすみ」
僕はそう言って寝室に入った。アリシアはいつでも僕の寝室に入れるよう寝室のドアの前に仁王立ちしている。僕への忠誠心から来るものなのか、ファンクラブの延長から来ているものなのかは分からないが、アリシアの好きなようにさせるつもりだ。
僕はベッドの上に転がり、
「まさかエムタイの神、マモォール鳥様に出会えるとは思ってもみなかったよ」
僕は盗聴されているかもしれないので小声で呟いた。
「あとでこの部屋だけでも盗聴、盗撮防止の魔法を掛けておかないと…… 今日は疲れたからこのまま寝よう」
『ガチャ』
「アレク様! そのままおやすみされてはいけません。歯磨きをされてからおやすみ下さい」
アリシアは慌てた様子で寝室に入ってきた。
「アリシア。いきなり寝室に入って来て、どうしたの?」
「いえ、アレク様が歯を磨かずにお休みされようとしていたものですから」
「1日ぐらい歯を磨かなくても大丈夫だよ」
僕は面倒くさそうに答えると、アリシアは
「それはいけません。アレク様に虫歯一本でもあった日には、私は国王様と王妃様に申し訳が立ちません」
「そこまで…… なの?」
「そうです。完璧であらせられるアレク様に虫歯など許されるわけがありません。前歯なんて抜けてしまったら、顔とのギャップで別の意味で悶え死にです」
アリシアは根が真面目なのだろう。一生懸命、僕に歯磨きをするよう説得してくる。最後の言葉が気になり、ツッコんでみた。
「大爆笑で笑い死ぬってこと?」
「イイエ、違います。圧倒的で大々的に大爆笑です!」
アリシアは両手を腰に当て、鼻を高々と上げてドヤ顔をしていた……
――お前の言葉に意味が僕にはよくわからん……
「わかったよ。アリシアの言うことを聞くよ。じゃあ、歯磨きの準備をしてくれるかい?」
「了解!」
アリシアは旧大日本帝国陸軍式敬礼をして、寝室を出ていった。王族専用の洗面所へ行くのが面倒になり、僕は深い眠りについた。洗面所で一人、僕を今か今かと待っているアリシアは哀れ……
――翌朝
「アレク様! 私が居ない間に寝てしまうなんて酷いです!」
アリシアは昨夜の洗面所置き去り事件に関して憤慨していた。
「ごめん。つい寝てしまった」(棒)
僕はアリシアに悪い事をしてしまったと思い、一応の謝罪をした。
「本当に悪かったと思っているんですか!」
さらにアリシアは興奮気味に憤慨していた。そのうち憤死でもしそうだな。
「一応は悪いことしちゃったなぁと思ってるよ」
「一応って何ですか? 一応って! この事はルナール様に報告しておきますね」
「そんな事まで報告するのかい?」
「ファンクラブ条約第2章第5条『ファンクラブ会員はアレク様の全てを把握すること』となっておりますので」
アリシアは昨夜に引き続き鼻を高くし、両手を腰に当てドヤ顔をしていた……
「マジでか……」
――やっぱりコイツらヤバすぎるわ……
「それで、アレク様は今日は学園へいらっしゃるのですか?」
アリシアはドヤ顔から元のマヌケな顔になり、僕に聞いてきた。
「今日は学園に行くよ。やることがあるからね」
「やることですか?」
「ああ。今日の放課後にバーベキューコンロの製作をしようと思っているから、いつもより遅くなるよ」
「例のファンクラブの集いに使う物ですか?」
「ああ、そうだよ。楽しみにしてくれ」
――アリシアは現在、日本のアウトドアで使われているバーベキューコンロを見たことがないだろう。完成したバーベキューコンロを見た時は、僕をアウトドアの神として崇めることになるだろう…… その時、どんな顔をするか楽しみだ。
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