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虹色市誕生
14話 旧王族の逆襲
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「すぐる、今日はアレを注入する日じゃぞ!」
「ああ、そうだったね、頼むよ」
塔の中でくつろいでいたすぐるは、リリスの前でソデをまくり、腕を出すと、リリスは毒々しく紅い右手の爪を、すぐるの腕に突き刺します。
「うっ・・・!」痛みにすぐるは、顔を少しゆがめます。
「・・・やっぱり、弱めた君の毒を爪から注入されるのは、ちょっと痛いね・・・!」
「そのおかげで、お主は一度も風邪を引かなくなったし、毒や呪いにも強くなったであろう?この毒は妾の愛じゃ♡」リリスはそう言って爪を抜きます。
悪魔族の毒は薄めると薬になり、これで体を慣らすと、大抵の毒や病気などにかからなくなるので、このようにすぐるは、旅などに備えてリリスから定期的に彼女の毒を注入させてもらっていたのです。そこに、ビルがやってきました。
「リリス姉ちゃん、今日も稽古をお願い!」
「うむ!では外に出ようぞ!」
リリスとビルは塔の外に出ると、そこで、基本的な型のおさらいや、拳を握って突く動作を繰り返したりします。すぐるはその様子をじっと見守ります。
「もっと脇を締めよ!そうじゃ!」そうやって二人が武術の稽古にいそしんでいると、そこにカインがやってきました。
「おはよう、すぐるにリリス、さっき市長とヘルさんからすぐ議会場に来て欲しいって連絡があったよ」
「わかった、残念じゃがビル、今日の稽古はここまでじゃ、行くぞすぐる」
「引っ張らなくていいよ!」すぐるとリリスは議会場に向かいます。
新しく市長となったスクルージと秘書のヘルは、議会場にすぐるとリリスを招き入れました。
「あなたがジーモンのインチキをあばいてくれたのですか」
「ええ・・・まぁ・・・」すぐるは照れ臭そうに言いました。
「リリスも、よくここまでがんばってくれました」
「うむ、これでようやく町の完成じゃな・・・!」みなが喜びのムードの中、そこに、警備兵が飛び込んできたのです。
「大変です!かつての王族を名乗る者たちが現れ、町で暴れています!」
「なんですって!?」これに、すぐるとリリスもハッとします。
「これは一大事じゃ!今すぐ町に戻るぞすぐる!」リリスはそう言って、すぐるの手をつかんで一気に駆け出しました。
「わかったから、引っ張らないでよ!」
街中では、魔族の者たちが家のガラスを割ったり、店の商品を強奪したりして暴れまわっており、住人たちは恐怖のあまり逃げまといます。
「むむ!好き放題やっておるな!」魔族たちは、リリスを見ると襲い掛かってきますが、リリスはそれをワンツーとパンチを決めて下したり、後ろから迫ってくる者には後ろ回し蹴りで迎え撃ちます。
「すごいやリリス、あっ!?」すぐるは、水色のワンピースドレスを着込み、銀髪を二つのお下げにした魔族の少女が倒れているのを見つけたのです。
「大丈夫!?」すぐるは倒れている魔族の少女にかけよります。
「ああっ!怖かった!」魔族の少女は、かけよってきたすぐるにいきなり抱き着いてきたのです。
「わぁ!何!?」すぐるは顔を赤くしてあたふたします。
「私、マリスって言うの!いきなりあの魔族たちに襲われたの!」これに、リリスは首をかしげます。
「その割には、無傷のようじゃが・・・それよりも!」リリスは牙と怒りをむき出しにし、両手を腰に当ててマリスに詰め寄ります。
「これ!妾のすぐるから、今すぐ離れるのじゃ!すぐるも、そんな見ず知らずの女子に、な~にデレデレしておるのじゃ!?」これに、すぐるは言いました。
「リリス、今はそんなことを言っている場合じゃないよ!この娘はぼくに任せて、リリスは向こうをお願い!」すると、遠くから助けを求める叫び声がします。
「くっ・・・あやつのことは後回しじゃ!まったく、すぐるはきれいな女子に弱いの!フン!」リリスは怒りが収まらないまま助けを求める方へと駆け出します。それを見たマリスは涙目ですぐるに抱き着きます。
「え~ん!あの女怖かったよ~!ひっく・・・!」
「もう大丈夫だよ、さぁ、回復魔法を・・・!」これにマリスは、泣きやんでこうささやきます。
「いいえ、結構よ♡」マリスはニヤリと笑みを浮かべ、紫色の爪をすぐるの首筋に突き立てます。
「ぐっ・・・!」鋭い痛みとともに体が重くなり、全身がしびれる感覚に襲われ、すぐるは倒れてしまいました。
「ああ、そうだったね、頼むよ」
塔の中でくつろいでいたすぐるは、リリスの前でソデをまくり、腕を出すと、リリスは毒々しく紅い右手の爪を、すぐるの腕に突き刺します。
「うっ・・・!」痛みにすぐるは、顔を少しゆがめます。
「・・・やっぱり、弱めた君の毒を爪から注入されるのは、ちょっと痛いね・・・!」
「そのおかげで、お主は一度も風邪を引かなくなったし、毒や呪いにも強くなったであろう?この毒は妾の愛じゃ♡」リリスはそう言って爪を抜きます。
悪魔族の毒は薄めると薬になり、これで体を慣らすと、大抵の毒や病気などにかからなくなるので、このようにすぐるは、旅などに備えてリリスから定期的に彼女の毒を注入させてもらっていたのです。そこに、ビルがやってきました。
「リリス姉ちゃん、今日も稽古をお願い!」
「うむ!では外に出ようぞ!」
リリスとビルは塔の外に出ると、そこで、基本的な型のおさらいや、拳を握って突く動作を繰り返したりします。すぐるはその様子をじっと見守ります。
「もっと脇を締めよ!そうじゃ!」そうやって二人が武術の稽古にいそしんでいると、そこにカインがやってきました。
「おはよう、すぐるにリリス、さっき市長とヘルさんからすぐ議会場に来て欲しいって連絡があったよ」
「わかった、残念じゃがビル、今日の稽古はここまでじゃ、行くぞすぐる」
「引っ張らなくていいよ!」すぐるとリリスは議会場に向かいます。
新しく市長となったスクルージと秘書のヘルは、議会場にすぐるとリリスを招き入れました。
「あなたがジーモンのインチキをあばいてくれたのですか」
「ええ・・・まぁ・・・」すぐるは照れ臭そうに言いました。
「リリスも、よくここまでがんばってくれました」
「うむ、これでようやく町の完成じゃな・・・!」みなが喜びのムードの中、そこに、警備兵が飛び込んできたのです。
「大変です!かつての王族を名乗る者たちが現れ、町で暴れています!」
「なんですって!?」これに、すぐるとリリスもハッとします。
「これは一大事じゃ!今すぐ町に戻るぞすぐる!」リリスはそう言って、すぐるの手をつかんで一気に駆け出しました。
「わかったから、引っ張らないでよ!」
街中では、魔族の者たちが家のガラスを割ったり、店の商品を強奪したりして暴れまわっており、住人たちは恐怖のあまり逃げまといます。
「むむ!好き放題やっておるな!」魔族たちは、リリスを見ると襲い掛かってきますが、リリスはそれをワンツーとパンチを決めて下したり、後ろから迫ってくる者には後ろ回し蹴りで迎え撃ちます。
「すごいやリリス、あっ!?」すぐるは、水色のワンピースドレスを着込み、銀髪を二つのお下げにした魔族の少女が倒れているのを見つけたのです。
「大丈夫!?」すぐるは倒れている魔族の少女にかけよります。
「ああっ!怖かった!」魔族の少女は、かけよってきたすぐるにいきなり抱き着いてきたのです。
「わぁ!何!?」すぐるは顔を赤くしてあたふたします。
「私、マリスって言うの!いきなりあの魔族たちに襲われたの!」これに、リリスは首をかしげます。
「その割には、無傷のようじゃが・・・それよりも!」リリスは牙と怒りをむき出しにし、両手を腰に当ててマリスに詰め寄ります。
「これ!妾のすぐるから、今すぐ離れるのじゃ!すぐるも、そんな見ず知らずの女子に、な~にデレデレしておるのじゃ!?」これに、すぐるは言いました。
「リリス、今はそんなことを言っている場合じゃないよ!この娘はぼくに任せて、リリスは向こうをお願い!」すると、遠くから助けを求める叫び声がします。
「くっ・・・あやつのことは後回しじゃ!まったく、すぐるはきれいな女子に弱いの!フン!」リリスは怒りが収まらないまま助けを求める方へと駆け出します。それを見たマリスは涙目ですぐるに抱き着きます。
「え~ん!あの女怖かったよ~!ひっく・・・!」
「もう大丈夫だよ、さぁ、回復魔法を・・・!」これにマリスは、泣きやんでこうささやきます。
「いいえ、結構よ♡」マリスはニヤリと笑みを浮かべ、紫色の爪をすぐるの首筋に突き立てます。
「ぐっ・・・!」鋭い痛みとともに体が重くなり、全身がしびれる感覚に襲われ、すぐるは倒れてしまいました。
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