セプトクルール『すぐるとリリスの凸凹大進撃!』

マイマイン

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虹色市誕生

15話 捕らわれたすぐる

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 リリスや警備兵けいびへいたちの活躍かつやくにより、町からあばれ魔族たちを追い出すことができました。

「ふう、あらかた片付いたの!あれ、すぐるは!?」リリスはすぐると別れた場所に行ってみると、そこはもぬけのからになっており、すぐるもマリスもいなくなっています。
「む!さては・・・あのマリスと言う女子が連れったのか!?」

 リリスはいてもたってもいられなくなり、議会場にいるヘルに話を聞いてみました。

「ヘル殿どの!マリスたちがどこにおるか知っておるかの!?」
「・・・おそらく、マリスは山頂のとりでにいると思われます・・・!マリスたち旧王族たちは、この町のうわさを聞き付けやってきたのでしょう。旧王族たちは、我々が人間や他の種族と歩み寄ることをのぞまずに、あのような暴挙ぼうきょに出たのでしょうね」これに、スクルージ市長はかたを落としました。

「なんということだ・・・・私の様々な種族と共存するという方針ほうしんはまちがっていたのでしょうか・・・!?」これに、リリスは首を横に振りました。
「市長殿どののせいではない!町をおびやかし、すぐるを連れ去ったマリスたちを許してはおけぬ!」

 リリスはそうさけんで議会場を飛び出して、山頂の砦を目指そうとすると、ヘルも言いました。
「待って!私も行きます!」

 「・・・あれ、ここは・・・?」すぐるが目を覚ますと、そこは石のブロックをくみ上げて造られた壁に囲まれた部屋だったのです。
「あら、もう回復したの?」すぐるが起き上がると、目の前にマリスが取り巻きの魔族を二人連れて立っています。

「ふぅ~ん、私の毒を受けて、もう立てるなんて、どういう体をしているのかしら?」マリスが感心していると、すぐるはハッとします。

「・・・そうか、リリスの毒で体を慣らしていたから・・・!」
「なるほど、それで免疫めんえきをつけていたわけね・・・!」
「それで、ここはどこ?どうしてぼくをここに!?」

「ここは山頂に建設けんせつされた砦よ、ここに強力な魔法の使い手がいると聞いてさらったの!なるほど、あんな魔力の弱い下級魔族には惜しい魔法使いね・・・!」

「それで、ぼくをどうする気?君たちの目的は!?」これに、マリスはにこっとほほ笑んで、すぐるに近づき、しゃがみこんで彼のほおに触れます。

「あなたをさらった理由は一つ、あなたを私の物にする事!そして、目的は他でもない、私たちの国を取り戻す事!」それを聞いたすぐるはハッとします。

「だから、町を襲ったんだ・・・!」これにマリスはうなずきます。
「そう、私たちの国に土足で上がり込み、勝手に町を造ったから戦いを挑んだのよ!私たちの国を取り戻すために!」
「そんな・・・!」これにマリスは悪びれることなく言いました。

「それはそうでしょう?ここは元々、私たちの国なのよ!それを後からやってきた愚民ぐみんどもが、誰の許しもなく町を造っている!だからこそ、国を取り戻すために私は戻り、ここで力をたくわえて、逆襲ぎゃくしゅうの機会をうかがっているの!

 そのために、魔力の強いあなたのうわさを聞いてさらって来たけど、なるほど、予想以上の魔力の持ち主だし、見た目もけっこうかわいい・・・気に入ったわ!」マリスは立ち上がり、すぐるを指さして叫びます。

「あなた・・・たしかすぐる君って言ったわね!?」
「そうだけど・・・!?」マリスはニヤリと笑みを浮かべます。

「すぐる君、今ここで私と『ちぎりの口づけ』を交わしなさい!」それにすぐるは顔を引きつらせます。
「そんな・・・!それって、リリスを裏切るってことじゃ!?」これにマリスはフンと鼻を鳴らします。

「あんな魔力の弱い下級悪魔なんて捨てなさい!私の様な魔力の高い上級悪魔と契約けいやくして従属じゅうぞく関係かんけいむすぶのは、あなたのためでもあるのよ!

あなたほどの魔法使いなら知っているでしょう?魔法使いが強い悪魔と契約を結ぶと、魔力を高めることができ、寿命も魔族と同等になれることを!そして魔族は、魔力の高い人間と契約することで、自身の魔力を高められるの!

魔族は魔力が高い者ほど尊敬そんけいされる!さぁ、あなたには逃げ場も選択肢せんたくしもないの!あきらめて、私の物になりなさい!」これに、すぐるは立ち上がり、こう言い放ちました。

「悪いけど、ボクのパートナーはリリス・クリムゾンだ!君じゃない!」その瞬間、すぐるの全身からまばゆい魔力のオーラが発せられると、マリスはハッとします。
「まさか・・・!これは・・・!?」
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