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第56話:聖女になった、悪役令嬢
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「――イザベラ様、わたくしの、最後の力を、あなたに…」
リリアナの、儚い魂が、光の粒子となって、私の身体へと、溶け込んでいく。
次の瞬間、私の全身を、今まで、感じたことのないような、清らかで、そして、強大な、力が、駆け巡った。
「ぐっ…!」
身体の内側から、白銀の、神々しい光が、溢れ出す。
それは、リリアナが、持っていた、聖女の力。
そして、その力を、私の魂が、増幅させている。
悪役令嬢でありながら、聖女の力を、その身に宿すという、矛盾した、奇跡の存在が、今、ここに、誕生したのだ。
「なっ…!? なんだ、その光は…!?」
目の前の、邪神ゾハールが、初めて、狼狽の声を上げた。
彼の、邪悪な、闇のオーラが、私の放つ、聖なる光に、圧されている。
「イザベラ…!?」
「すごい力だ…! これが、イザベラ嬢、なのか…!?」
後ろで、ゼノン様と、アラン殿下が、驚愕の声を上げているのが、聞こえる。
私自身も、この、身体に満ちる、未知の力に、戸惑っていた。
『これが、聖女の力…そして、わたくしの、本当の力…?』
「面白い…! 実に、面白いぞ、人の娘!」
邪神は、狼狽から一転、歓喜の表情を、浮かべた。
「聖と、俗! 光と、闇! 二つの、相反する魂を、一つの器に、宿すか! 素晴らしい! その身体、もはや、神の器と、言っても、過言ではあるまい!」
彼は、恍惚とした表情で、言った。
「気に入った! シルヴァーグ公爵の、魔力を、吸収した後、その身体、我が、新たな、器として、貰い受けてやろう!」
邪神は、そう言うと、再び、巨大な、闇の塊を、私に、向かって、放ってきた。
『…!』
まずい、と、思うより先に、私の身体は、勝手に、動いていた。
右手を、前に、かざす。
すると、私の手から、白銀の光が、放たれ、巨大な、光の、障壁が、展開された。
ドォォォン!
闇の塊は、光の障壁に、激突し、凄まじい、轟音と、共に、霧散した。
ゼノン様が、あれほど、苦戦していた、攻撃を、いとも、簡単に。
「ほう…! やるではないか!」
邪神は、楽しそうに、次々と、闇の、攻撃を、繰り出してくる。
私は、それを、無我夢中で、防ぎ続ける。
「ですが、それだけですわ!」
「いつまで、持つかな、その光も!」
防戦一方。
確かに、力は、強大になっている。
しかし、このままでは、ジリ貧だ。
それに、この力を、どうやって、攻撃に、転じればいいのか、私には、まだ、わからない。
『くっ…力が、足りない…! もっと、この力を、完全に、制御できれば…!』
私が、歯を食いしばった、その時だった。
背中に、温かい、感触が、伝わった。
振り返ると、そこには、ゼノン様が、立っていた。
彼は、私の背中に、そっと、両手を、当てていた。
「ゼノン様…!?」
「一人で、背負うな、イザベラ」
彼は、静かに、しかし、力強く、言った。
「お前が、一人で、戦っているわけではない。俺も、共に、戦う」
「ですが、あなたの魔力は、邪神の、贄に…!」
「構わん」
彼は、きっぱりと、言った。
「お前と、お前の信じる、未来のためならば、この身が、どうなろうと、構わん。それに…」
彼は、優しく、微笑んだ。
「俺の、愛する女が、世界を救う、聖女になるというのなら、その、一番、近くで、見ていたいだろう?」
彼の、覚悟。
そして、揺るぎない、愛。
その想いが、彼の、青い魔力となって、私の身体へと、流れ込んでくる。
不思議な、ことが、起きた。
彼の、魔力は、本来、邪神の、好物のはず。
しかし、私の、身体を、通した、彼の魔力は、邪悪な、気を、浄化され、清らかな、聖なる力へと、変換されていったのだ。
聖女となった、悪役令嬢。
その、奇跡の力は、愛する人の、想いを受け止め、さらなる、輝きを、放ち始める。
私たちの、最後の、戦いが、今、本当の意味で、幕を開けた。
リリアナの、儚い魂が、光の粒子となって、私の身体へと、溶け込んでいく。
次の瞬間、私の全身を、今まで、感じたことのないような、清らかで、そして、強大な、力が、駆け巡った。
「ぐっ…!」
身体の内側から、白銀の、神々しい光が、溢れ出す。
それは、リリアナが、持っていた、聖女の力。
そして、その力を、私の魂が、増幅させている。
悪役令嬢でありながら、聖女の力を、その身に宿すという、矛盾した、奇跡の存在が、今、ここに、誕生したのだ。
「なっ…!? なんだ、その光は…!?」
目の前の、邪神ゾハールが、初めて、狼狽の声を上げた。
彼の、邪悪な、闇のオーラが、私の放つ、聖なる光に、圧されている。
「イザベラ…!?」
「すごい力だ…! これが、イザベラ嬢、なのか…!?」
後ろで、ゼノン様と、アラン殿下が、驚愕の声を上げているのが、聞こえる。
私自身も、この、身体に満ちる、未知の力に、戸惑っていた。
『これが、聖女の力…そして、わたくしの、本当の力…?』
「面白い…! 実に、面白いぞ、人の娘!」
邪神は、狼狽から一転、歓喜の表情を、浮かべた。
「聖と、俗! 光と、闇! 二つの、相反する魂を、一つの器に、宿すか! 素晴らしい! その身体、もはや、神の器と、言っても、過言ではあるまい!」
彼は、恍惚とした表情で、言った。
「気に入った! シルヴァーグ公爵の、魔力を、吸収した後、その身体、我が、新たな、器として、貰い受けてやろう!」
邪神は、そう言うと、再び、巨大な、闇の塊を、私に、向かって、放ってきた。
『…!』
まずい、と、思うより先に、私の身体は、勝手に、動いていた。
右手を、前に、かざす。
すると、私の手から、白銀の光が、放たれ、巨大な、光の、障壁が、展開された。
ドォォォン!
闇の塊は、光の障壁に、激突し、凄まじい、轟音と、共に、霧散した。
ゼノン様が、あれほど、苦戦していた、攻撃を、いとも、簡単に。
「ほう…! やるではないか!」
邪神は、楽しそうに、次々と、闇の、攻撃を、繰り出してくる。
私は、それを、無我夢中で、防ぎ続ける。
「ですが、それだけですわ!」
「いつまで、持つかな、その光も!」
防戦一方。
確かに、力は、強大になっている。
しかし、このままでは、ジリ貧だ。
それに、この力を、どうやって、攻撃に、転じればいいのか、私には、まだ、わからない。
『くっ…力が、足りない…! もっと、この力を、完全に、制御できれば…!』
私が、歯を食いしばった、その時だった。
背中に、温かい、感触が、伝わった。
振り返ると、そこには、ゼノン様が、立っていた。
彼は、私の背中に、そっと、両手を、当てていた。
「ゼノン様…!?」
「一人で、背負うな、イザベラ」
彼は、静かに、しかし、力強く、言った。
「お前が、一人で、戦っているわけではない。俺も、共に、戦う」
「ですが、あなたの魔力は、邪神の、贄に…!」
「構わん」
彼は、きっぱりと、言った。
「お前と、お前の信じる、未来のためならば、この身が、どうなろうと、構わん。それに…」
彼は、優しく、微笑んだ。
「俺の、愛する女が、世界を救う、聖女になるというのなら、その、一番、近くで、見ていたいだろう?」
彼の、覚悟。
そして、揺るぎない、愛。
その想いが、彼の、青い魔力となって、私の身体へと、流れ込んでくる。
不思議な、ことが、起きた。
彼の、魔力は、本来、邪神の、好物のはず。
しかし、私の、身体を、通した、彼の魔力は、邪悪な、気を、浄化され、清らかな、聖なる力へと、変換されていったのだ。
聖女となった、悪役令嬢。
その、奇跡の力は、愛する人の、想いを受け止め、さらなる、輝きを、放ち始める。
私たちの、最後の、戦いが、今、本当の意味で、幕を開けた。
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