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俺の立ち位置
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安堵してふっと肩の力を抜いた音芽に、俺はわざと声のトーンを下げて、
「ただし、お前自身が俺の彼女だって自覚した行動を取ることが大前提だからな? フラフラ俺以外の男に付いていくような真似をしたら。そんときは俺、――タイミングとか一切待たずに公表するから」
真剣な表情で音芽を射抜くように見詰めたら、彼女が息を呑んだように動きを止めて、ややして小さくうなずいた。
***
俺はまだ音芽に言いたいこと――というよりお前は俺の彼女なんだからな?と釘を刺しておきたいアレコレ――が山積みなのに、音芽はというと、車内の時計を一瞥するなりいそいそとシートベルトを外して。
「遅れちゃうよ? 行こう?」
と俺を急かしてくるんだ。
絶対、俺のもの言いたげな視線に気づいていないわけじゃあるまいに、音芽のやつ、敢えて気付かない振りをしやがんの。
バカ音芽。あとで覚えてろよ?
そんなことを思いながら、荷物を手にふたり並んで歩いていたら、不意に音芽が
「温和も、だよ?」
恐る恐るといった声音で俺を見上げてきて。
「俺も?」
いきなり何の話だよ、音芽。もっと分かるように話せ。
――なんてな。
本当は音芽が言わんとしていることなんて、俺はお見通しなんだ。
けどわざと分かんねぇふりをして、俺がきょとんとしてみせるのへ、音芽が説明するべきか否か真剣に迷って瞳を揺らした。
そうして、懸命に葛藤したのち、意を決したように口を開くんだ。
「温和も……私の……シ……だっていうの、忘れないで過ごして欲しい……な……?」
って。
ん? 今、お前、肝心なところで舌噛んだよな?
音芽の言葉が上手く聞き取れなくて、俺は無意識に立ち止まる。
「温和?」
急に歩みを止めた俺に合わせて数歩先で足を止めて、怪訝そうにこちらを見つめてくる音芽に、
「お前の、なんだよ? ハッキリ言われねぇと分かんねぇよ」
そう言ったら音芽のやつが、オロオロしやがんの。
まぁさ、俺もそんな鈍感じゃねぇし、いま音芽がなんて言おうとしたか、分からなかったわけじゃねぇんだ。
ただ、どうせ言ってくれるならそんな消え入りそうな小声じゃなく、ハッキリ言葉にして聞かせて欲しいなって思っちまった。
お前が、俺の立ち位置をどう認識しているのかってことを、な?
「ただし、お前自身が俺の彼女だって自覚した行動を取ることが大前提だからな? フラフラ俺以外の男に付いていくような真似をしたら。そんときは俺、――タイミングとか一切待たずに公表するから」
真剣な表情で音芽を射抜くように見詰めたら、彼女が息を呑んだように動きを止めて、ややして小さくうなずいた。
***
俺はまだ音芽に言いたいこと――というよりお前は俺の彼女なんだからな?と釘を刺しておきたいアレコレ――が山積みなのに、音芽はというと、車内の時計を一瞥するなりいそいそとシートベルトを外して。
「遅れちゃうよ? 行こう?」
と俺を急かしてくるんだ。
絶対、俺のもの言いたげな視線に気づいていないわけじゃあるまいに、音芽のやつ、敢えて気付かない振りをしやがんの。
バカ音芽。あとで覚えてろよ?
そんなことを思いながら、荷物を手にふたり並んで歩いていたら、不意に音芽が
「温和も、だよ?」
恐る恐るといった声音で俺を見上げてきて。
「俺も?」
いきなり何の話だよ、音芽。もっと分かるように話せ。
――なんてな。
本当は音芽が言わんとしていることなんて、俺はお見通しなんだ。
けどわざと分かんねぇふりをして、俺がきょとんとしてみせるのへ、音芽が説明するべきか否か真剣に迷って瞳を揺らした。
そうして、懸命に葛藤したのち、意を決したように口を開くんだ。
「温和も……私の……シ……だっていうの、忘れないで過ごして欲しい……な……?」
って。
ん? 今、お前、肝心なところで舌噛んだよな?
音芽の言葉が上手く聞き取れなくて、俺は無意識に立ち止まる。
「温和?」
急に歩みを止めた俺に合わせて数歩先で足を止めて、怪訝そうにこちらを見つめてくる音芽に、
「お前の、なんだよ? ハッキリ言われねぇと分かんねぇよ」
そう言ったら音芽のやつが、オロオロしやがんの。
まぁさ、俺もそんな鈍感じゃねぇし、いま音芽がなんて言おうとしたか、分からなかったわけじゃねぇんだ。
ただ、どうせ言ってくれるならそんな消え入りそうな小声じゃなく、ハッキリ言葉にして聞かせて欲しいなって思っちまった。
お前が、俺の立ち位置をどう認識しているのかってことを、な?
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