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野花怪異談集全100話
93話「感謝の樹」
しおりを挟む「1」※この怪異談は死力観察の当日話にあたる作話です。
ーー「石山県仲山市高月町噴水広場前」ーー
そこそこ交通量多い盛んな町並み。
恒例の真夏日和の蝉の合唱が騒がしい。
八木楓、 永木桜、榊原羅奈、黒木あかね、そして無視家こと梅田虫男もこの町に訪れるのである。
「ひゃああ暑い~」
「ちょっとはだけないでよ」
この30℃も超える暑さに木影に入り込もうとする楓達。
通行人も閑散とする中でふと羅奈の視線を指す方向に見慣れない白のワンピースを着た幼女がとある木を眺めていた。
羅奈はふと気になり、しばらく観察してると、どうやら木の枝にかかっているうさぎ型のアルミ風船が気になるようだ。
羅奈はふと幼女の元に向かう。
「……あ」
「お姉ちゃんが取ってあげるよ」
と、羅奈は良かれと思い身体の身のこなしで軽々と木の枝にかかってる風船を手に取り幼女に手渡した。
「羅奈ー!」と桜に呼びかける声で羅奈は幼女に軽く手を振って離れて楓達の元へ急いで向かった。
「2」
「羅奈はさっき木に登ってなにをしてたの?」
「え?私は女の子が風船が木にかかっていたから取ってあげただけよ」
喫茶店内で楓達と何気ない会話するが、その羅奈の行為に桜は首をかしげていた。
楓と虫男、そしてあかねは見てなかったのかそれほど気にしてはなかった。
「3」
「先生ゴチになりましたー♪」
「ああ。気をつけて帰るんだぞ」
野花市のバス停で降りて桜と羅奈は楓達と別れて各自帰路に向かう。
羅奈は1人で歩いてるとあんなに暑かった日差しが涼しく感じた。
……いや、ぞわりとするほどの寒気が感じるのだ。
その時に重い体感するほどの感覚がずっしりくるのだ。
その羅奈の足元の影に引っ張るような触手が彼女を離さない。
いやだいやだと捕らえるソレは羅奈は必死に逃れるようとする。
「やめなさい」
その馴染みの声がする彼女の呼びかけにより、急に解放されて身軽になった羅奈。
「あかねさん!」
「大丈夫、羅奈さん」
彼女は霊能者だったので事なき得た。
ふとあかねが羅奈に介抱すると、羅奈の耳元にざわりと囁いた。
『……もう少しで一緒になれたのに』
「4」
「……事情はわかったわ。あの子はあなたに感謝したくてやってみたいね」
「え?そ、それはどういう」
あかねが霊視すると羅奈に説明する。
羅奈に襲ったモノは感謝を込めて自分と同じ仲間にして同化しようとしたのだ。
羅奈にとってはありがた迷惑だが彼らにとっての恩はとても名誉である。
そんな彼らにより喰われた人たちは数多くいたのだ。
しばらく羅奈の元に幼女が現れて謝罪する夢を見たが幼女の顔はどんなだったか思い出すことはなかった。
感謝の樹 完
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