霊和怪異譚 野花と野薔薇

野花マリオ

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野薔薇怪異談集全100話

100話「爆SHOWォ面」

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 「1」

 ーー「205X年7月18日石山県鐘技市蝉鐘町午後16時35分」ーー

 この町中で開催される蝉祭り。
 そこの町の祭りを仕切るのは鐘技家である。
 彼女達の家柄は旧蝉金町の生き残りの住人であるが世間では一般的に公開しておらず身を隠している。
 その理由は迫害や差別もあるが人間を寄生して生きながらえることに人々は嫌悪対象であるからだ。
 実際に鐘技家の他に生き残った住人が逃げ延びた近隣町でその住人達に虐殺された過去もあるからだ。
 寄生人である鐘技家は寄生人としてひた隠し続けて怪異談語りでチカラをつけて石山県に影響力を持たせて徐々に仲間を増やし続けていた。
 そして、蝉の祭りで慎重に仲間を増やして「蝉降ろし」という寄生人にとって重要な儀式を披露することになるーー。

 「2」

「かえーで!来たわよ」
 蝉ノ神社で蝉ノ舞をリハーサルしてる蝉の巫女装束を着込んでる鐘技楓とその妹、鐘技流奈を遠くから手を振る楓の浴衣を着込んでる友人達。
「来てくれたのね。星花、恵、真夜」
 と、彼女達は楓の誘いに乗り、初めてこの祭りを参加する。
「ねー?いつ蝉ノ舞を披露するの?」
 と、恵が尋ねると楓は身につけてる祖母の形見であるパクリナちゃん腕時計で確認する。
「あと、50分くらいですね」
「そっか。じゃあ私たち暇つぶしに少し時間潰そうかな?」
「そうだな、私もここの売られてる夜店気になるからな」
「じゃあ、楓私たちどこかで時間潰して待ってるね」
「ええ。……気をつけて行ってくださいね」
 楓が見送るときその場にいたみんなはゾクッと背筋が寒気を感じたが恵達はその場で気にせずどこかへ向かった。
「…………」

 「3」

「……おねぇちゃん。本当にやるの?」
 流奈が心配そうに私を委ねるがもちろん覚悟してる。
「ええ。もちろんよ。仲間を増やすためには私たちには時間が残されてないわ。それと流奈」
「何?」
「あなたは鐘技家の人間なら、信頼できる友人達を呼び込みなさい。あなたの場合は人見知りもあるけど勇気出しなさいよ」
「ううう。だって……」
 流奈は幼い頃から人見知りする子で友人と呼ばれる人はいなかった。
 そのためいつも流奈は1人でいるのは珍しくない。
「……まぁ、いいわ。今回蝉降ろしで流奈と同じ年代にいい子いないか探してみるわ」
「!?いいよ!!そこまでしなくても。わたしは……」
 と、流奈が何か言いかけしようとした時に時間になったようだ。
 私たちは蝉ノ神社の社の前に立ち、蝉ノ舞を披露することになる。
 そして、最期は蝉降ろしをするがこの時点で私たちの予想外の結末を迎えることになるとは知らなかった。

 ーーーーーー。

「皆様方、お待たせいたしました。これより蝉ノ舞を披露した後、蝉降ろししたいと思います」

 拝殿に参拝客から盛大に拍手喝采となった。
 石山県の住人も多いが県外や海外からの観光客も多く賑わっている。
 そこで緊張な思うちから、蝉ノ舞を披露する。
 蝉の音がするたびに彼女達の周囲に青白い蝉が飛散する。
 そしてこれを数千匹を集めるとここで蝉降ろしに移ろうとするが、突如空から大量の何かがやってくる。

「ぐげげげげげげげげ」と不気味に笑う気味悪いお面がやってくる。

 参拝客は何事かと一瞬パニックなるがそれも戸惑う蝉ノ舞を披露する楓と流奈もそうである。
 そのお面はその数千匹にある青白い蝉を食べる。
 ムシャムシャと喰らい尽くし、当主が駆けつけた後はすでに青白い蝉達は全て食べられた後だった。
 その不気味な笑うお面は忽然と姿を消した。
「みなさまいかがでしたか?これより蝉降ろしは終了させていただきます」
 と、最後は当主鐘技美月の予定外のアドリブにより強制的に終わらせた。
 この謎のお面の出現のサプライズにより、参拝客は盛り上がっていた。

 「4」

 ーー「????」ーー

 仮面を身につけた彼女は早速スマホを取り出して通話チャットを開く。

 友希:おばあさま。無事、寄生蟲を取り除きました。

 瑠奈:ホントかい?じゃあ今夜は奮発して寿司でも取りましょうか?

 友希:キターーーー!!おばあさま愛してる♡

 いくつか通話チャットをやり取りした後、彼女は現場に去った。
 そして彼女がいた場所は忽然と蝉が消失していた。

 爆SHOWォ面   完
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