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二人きり
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「お騒がせして申し訳ありません。クラウスならすぐに解決して戻ってくるでしょう。大丈夫ですよ、あの子は強いですから」
「はい……」
魔王は申し訳なさそうに、眉を下げて微笑んでいる。「あの子は強い」と言ってのける表情に、嘘はない気がした。
この人が大丈夫と言うなら、絶対にクラウスは負けない。そう思えた。
「クラウスのことを心配してくださって、ありがとうございます。あの子はあなたに愛されて、幸せ者ですね。……さあ、こちらへ」
魔王に連れられて奥の部屋に入ると、そこにはティーセットが用意されていた。
三人分の席があり、その一つに座るようエスコートされた。
「どうぞ、お飲みください。あぁ、安心してください。毒なんて入っていませんよ」
「い、いただきます」
毒が入っているなんて思いもしなかったけれど、そう言われると逆に不安になる。冗談のつもりだろうが、何て返して良いか分からない。
それでも緊張で喉がカラカラだったから、目の前の美味しそうな紅茶を飲まずにはいられなかった。
ごくりと一口飲むと、魔王は満足そうに笑みを深めた。
(お会いしてからずっと、見透かされているみたいで落ち着かない……)
用意された紅茶は美味しかった。じんわりと身体が温かくなっていく。
紅茶を飲んでいくうちに、緊張も警戒心も少しずつ解けていった。
「あなたは本当に不思議な人ですね。気配だけみていると、クラウスに本当によく似ています」
正面に座った魔王は、お茶を優雅に飲みながらしみじみと言った。
「波長、というやつですか?」
「そうです。あなたとクラウスは相性も良さそうだ。安心してあの子のことを任せられます」
「あ、ありがとうございます!」
クラウスのことをよく知っている魔王に、相性が良さそうと言われると悪い気はしない。
もうすでに私の中では警戒心は解けてなくなり、クラウスの生みの親という存在に対する尊敬の気持ちが大きくなっていた。
(相性が良いですって。これは、生みの親から公認をいただいたってことよね?)
嬉しくなって、口がにやけるのを必死に抑えた。
魔王は私の様子を見ながらにこにこと笑っていた。
そして、笑ったまま私の心の奥底を突いてきたのだ。
「カレンさん、私に聞きたいことがありますよね?」
「え?」
「せっかく二人きりなのですから。クラウスがいては言いにくいこともあるでしょう? 例えば……あの子のエネルギー摂取について、とか」
「……どうしてそれを?」
失われていた警戒心が一気に高まる。
「気を悪くしないでくださいね。クラウスが相手の感情を読めるのはご存知ですね? それと似たような事です。カレンさんのことが知りたいので、つい読んでしまいました」
彼の表情は先ほどから一切変わらない。にこにこと人の良さそうな笑顔だ。それでも纏っている雰囲気は、先ほどとは全く違っていた。
この人は私を試している。
(私の考えを読んだのね。なんの悪びれもなく……。もう読まれているなら、正直に話しても結果は同じよね?)
私が何を言いたいのか分かっているようだし、何も隠しようがない。それなら正直にぶつかるしかない。
「クラウスと再契約してくれませんか? 負の感情からエネルギーを摂らなくても生きていけるようにしてほしいのです」
「再契約が必要な事、よく調べましたね。構いませんよ、相応の対価を支払っていただけるのなら」
さらりと言われたが、魔王を動かすのに必要な「相応の対価」なんて、私に支払えるわけがない。
「私に差し出せるものなんて……」
「たくさんありますよ。例えば、カレンさんの心臓なんていかがでしょう」
右腕だと少し足りないかもしれませんね、なんて笑えない冗談まで付け足された。
「死ねということですか?」
口にすると恐ろしさを実感して、言葉が震えた。
「いいえ。私に心臓をくだされば、代わりに魔力で生かしてあげますよ」
「……どういう意味ですか?」
「人間ではなくなるということです。でも、カレンさんはその方が嬉しいのではないですか? クラウスと同じ、魔族になれますよ」
「クラウスと同じ……」
魔族になれば、クラウスの足を引っ張ることもない。
もっと対等に接してもらえるかもしれない。でも……
「でもっ」
「クラウスのことを愛しているのでしょう? 人間のままでは、クラウスと一緒にいられる時間はほんの僅かだ。そんなのは辛いでしょう? クラウスを一人残して死ぬのは嫌でしょう?」
そう。確かに一緒にいられる時間が少ない。クラウスにしてみたら、あっという間のことだろう。
(だからって、人間を辞めるのは違う……よね?)
でも何が違うのか分からない。
なんだか魔王の条件は魅力的に思える。
だって、さっきから魔王はやさしい、から。
「あなたが長生き出来ればクラウスだってきっと喜びますよ」
「クラウスが、喜ぶ……」
「どうです? 悪くない条件でしょう? 心臓を捧げてくだされば、あなたもクラウスも、みんな幸せになれますよ」
「みんな、幸せに、なる?」
頭がふわふわとして考えがまとまらない。
すごく良い条件。断る理由なんかない。
(えっと、これでクラウスが負の感情を食べなくなって、私がながいきできて、みんなしあわせ)
「私もカレンさんの力になりたいのです。さあ、私と契約しましょうか」
「あ……」
魔王の優しい声が耳に心地良い。
今すぐ頷きたい。それなのに、頭の片隅でそれを拒絶する声が聞こえる。
『カレン、ダメだよ! 目を覚まして!』
(ダメなの? まおうさまやさしいのに……でも、なんかだめ……。なにがだめなの? じゃましないで!)
早く魔王と契約したい。でも身体が言うことを聞かない。
私は無意識にネックレスをぎゅっと握っていた。
「カレン!」
突然耳元でクラウスの声が聞こえたと同時に、ネックレスの水晶が手の中で粉々に割れた。
そして、冷水を浴びせられたかのように身体が冷たくなった。
「はい……」
魔王は申し訳なさそうに、眉を下げて微笑んでいる。「あの子は強い」と言ってのける表情に、嘘はない気がした。
この人が大丈夫と言うなら、絶対にクラウスは負けない。そう思えた。
「クラウスのことを心配してくださって、ありがとうございます。あの子はあなたに愛されて、幸せ者ですね。……さあ、こちらへ」
魔王に連れられて奥の部屋に入ると、そこにはティーセットが用意されていた。
三人分の席があり、その一つに座るようエスコートされた。
「どうぞ、お飲みください。あぁ、安心してください。毒なんて入っていませんよ」
「い、いただきます」
毒が入っているなんて思いもしなかったけれど、そう言われると逆に不安になる。冗談のつもりだろうが、何て返して良いか分からない。
それでも緊張で喉がカラカラだったから、目の前の美味しそうな紅茶を飲まずにはいられなかった。
ごくりと一口飲むと、魔王は満足そうに笑みを深めた。
(お会いしてからずっと、見透かされているみたいで落ち着かない……)
用意された紅茶は美味しかった。じんわりと身体が温かくなっていく。
紅茶を飲んでいくうちに、緊張も警戒心も少しずつ解けていった。
「あなたは本当に不思議な人ですね。気配だけみていると、クラウスに本当によく似ています」
正面に座った魔王は、お茶を優雅に飲みながらしみじみと言った。
「波長、というやつですか?」
「そうです。あなたとクラウスは相性も良さそうだ。安心してあの子のことを任せられます」
「あ、ありがとうございます!」
クラウスのことをよく知っている魔王に、相性が良さそうと言われると悪い気はしない。
もうすでに私の中では警戒心は解けてなくなり、クラウスの生みの親という存在に対する尊敬の気持ちが大きくなっていた。
(相性が良いですって。これは、生みの親から公認をいただいたってことよね?)
嬉しくなって、口がにやけるのを必死に抑えた。
魔王は私の様子を見ながらにこにこと笑っていた。
そして、笑ったまま私の心の奥底を突いてきたのだ。
「カレンさん、私に聞きたいことがありますよね?」
「え?」
「せっかく二人きりなのですから。クラウスがいては言いにくいこともあるでしょう? 例えば……あの子のエネルギー摂取について、とか」
「……どうしてそれを?」
失われていた警戒心が一気に高まる。
「気を悪くしないでくださいね。クラウスが相手の感情を読めるのはご存知ですね? それと似たような事です。カレンさんのことが知りたいので、つい読んでしまいました」
彼の表情は先ほどから一切変わらない。にこにこと人の良さそうな笑顔だ。それでも纏っている雰囲気は、先ほどとは全く違っていた。
この人は私を試している。
(私の考えを読んだのね。なんの悪びれもなく……。もう読まれているなら、正直に話しても結果は同じよね?)
私が何を言いたいのか分かっているようだし、何も隠しようがない。それなら正直にぶつかるしかない。
「クラウスと再契約してくれませんか? 負の感情からエネルギーを摂らなくても生きていけるようにしてほしいのです」
「再契約が必要な事、よく調べましたね。構いませんよ、相応の対価を支払っていただけるのなら」
さらりと言われたが、魔王を動かすのに必要な「相応の対価」なんて、私に支払えるわけがない。
「私に差し出せるものなんて……」
「たくさんありますよ。例えば、カレンさんの心臓なんていかがでしょう」
右腕だと少し足りないかもしれませんね、なんて笑えない冗談まで付け足された。
「死ねということですか?」
口にすると恐ろしさを実感して、言葉が震えた。
「いいえ。私に心臓をくだされば、代わりに魔力で生かしてあげますよ」
「……どういう意味ですか?」
「人間ではなくなるということです。でも、カレンさんはその方が嬉しいのではないですか? クラウスと同じ、魔族になれますよ」
「クラウスと同じ……」
魔族になれば、クラウスの足を引っ張ることもない。
もっと対等に接してもらえるかもしれない。でも……
「でもっ」
「クラウスのことを愛しているのでしょう? 人間のままでは、クラウスと一緒にいられる時間はほんの僅かだ。そんなのは辛いでしょう? クラウスを一人残して死ぬのは嫌でしょう?」
そう。確かに一緒にいられる時間が少ない。クラウスにしてみたら、あっという間のことだろう。
(だからって、人間を辞めるのは違う……よね?)
でも何が違うのか分からない。
なんだか魔王の条件は魅力的に思える。
だって、さっきから魔王はやさしい、から。
「あなたが長生き出来ればクラウスだってきっと喜びますよ」
「クラウスが、喜ぶ……」
「どうです? 悪くない条件でしょう? 心臓を捧げてくだされば、あなたもクラウスも、みんな幸せになれますよ」
「みんな、幸せに、なる?」
頭がふわふわとして考えがまとまらない。
すごく良い条件。断る理由なんかない。
(えっと、これでクラウスが負の感情を食べなくなって、私がながいきできて、みんなしあわせ)
「私もカレンさんの力になりたいのです。さあ、私と契約しましょうか」
「あ……」
魔王の優しい声が耳に心地良い。
今すぐ頷きたい。それなのに、頭の片隅でそれを拒絶する声が聞こえる。
『カレン、ダメだよ! 目を覚まして!』
(ダメなの? まおうさまやさしいのに……でも、なんかだめ……。なにがだめなの? じゃましないで!)
早く魔王と契約したい。でも身体が言うことを聞かない。
私は無意識にネックレスをぎゅっと握っていた。
「カレン!」
突然耳元でクラウスの声が聞こえたと同時に、ネックレスの水晶が手の中で粉々に割れた。
そして、冷水を浴びせられたかのように身体が冷たくなった。
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