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第33話 リリスのここだけの話。
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◆リリス=ヴァレンタインの、再会を夢見るティータイム◆
翌日。空は清らかな青に染まり、ヴァレンタイン家の馬車は、優雅に街道を駆けていた。
「ふふ、わたくしって、ほんとうに優雅な存在よね……」
窓から流れる景色を眺めながら、リリス=ヴァレンタインはうっとりと自分の姿を確認した。今日のドレスは、控えめなベージュのサテン地に繊細なレースをあしらった一着。あえて華美にはせず、知的さと落ち着きを演出するという、絶妙な“計算”が込められている。
目的地は、伯爵家の令嬢クラリス=フォンティーヌのお茶会。
「久しぶりのお誘いね。……まあ、あちらからお声をかけてくださったのなら、少しくらい期待に応えて差し上げましょう」
──本当は少し違う。誘われたというより、「あなたもどう?」という曖昧な言葉に、半ば強引に「出席するわ」と返したのだ。
でもそれでいい。だって、この場こそが、わたくしの“復活劇”の舞台になるのだから。
そして、会場となるフォンティーヌ邸。バラが咲き誇る中庭には、白いテーブルクロスとシルバーのティーセット。集まっていたのは、同じく貴族の娘たち。華やかで、けれどどこか警戒した空気。
リリスが姿を現すと、一瞬、場の空気がぴりっと引き締まる。
──ふふ、わかるわ。久々に見るわたくしの美しさに、息を呑んだのね。
「リリス様……お久しぶりですわね」
クラリスが、かろうじて笑顔を作って迎えてくる。
「ええ、本当に。みなさん、お元気そうで何より。……今日はどうしても、皆さまとお話ししたくなってしまって」
そう微笑むリリスの言葉に、周囲の令嬢たちは顔を見合わせた。
そして、話題は自然と、最近王都を騒がせている“黒衣の剣聖”の噂へと移っていく。
「剣技も、風貌も、まるで昔の騎士物語に出てくる英雄みたいだって……」
「剣聖……カール=キリト様、凛々しいですわね。今はお相手はいないのかしら?」
その言葉に、リリスはわざと驚いたふうに目を見開いてみせた。
「まあ……! やはりご存じなかったのね。皆さまが噂しているその方は、実は──わたくしの、かつての婚約者ですのよ」
場が静まり返る。もちろん、皆がリリスがカールを婚約破棄したのを知っているがあえて、知らないふりをした。やや嫌味を込めての会話でもあったのだが……リリスはまったく気が付いていない。
「え……?」と驚く反応をする令嬢の姿もあった。
「カール様って、確か半分、平民だからって、リリス様が婚約破棄されたのでは……?」
「いえ、それが違うのです。ここだけのお話ですので、ご内密にお願いしますわ」
リリスは、ティーカップを手に取りながら、おっとりと語り出す。
「カールには、ノルド王国の血が流れておりますの。三代前──ノルド王家の正嫡の一族。その証拠も、王宮の方で調査されているそうですわ。ですから、もし万が一、現在の王家に何かあれば……彼が、王位を継ぐことだってありうるのですのよ」
「まさか……」
「本当なの?」
周囲の令嬢たちは色めき立った。
リリスは、内心ほくそ笑む。彼女たちの動揺こそ、リリスがどれほど先を行っているかの証明なのだ。
「でも、リリス様は……カール様との婚約、破棄したのでしょう?」
誰かが小声で問う。
リリスは一瞬だけ目を伏せ、しかしすぐに柔らかい笑みを浮かべる。
「ええ、それは……若気の至り、というものですわ。学院時代の感情のすれ違い……ですが、今また、彼の真価が明らかになった今なら、わたくしたちはもっと……ふふ、深く理解しあえると思っておりますの」
「……つまり、よりを戻すおつもり?」
「わたくしが、彼にふさわしいと信じているだけですわ」
それは、否定でも肯定でもない。それでいて、すべてを支配する言葉。
「わたくし、信じておりますの。運命は、再び交差するべき人々を、必ず引き合わせてくれるものですから」
白いカップに、金の縁取りが光る。
リリスは、カールとの未来を想像しながら、淡く甘い紅茶を一口、口に含んだ。
──カール。あなたはきっと、まだ迷っているだけ。
でも大丈夫。レティーナも、わたくしの味方になってくれる。昨日のお茶会で、あの子の瞳がわたくしに優しく揺れていたもの。
「あの子、きっとカール様に伝えてくれるはず……リリス様こそ、あなたにふさわしいって」
再び庭に咲くバラに視線を向けるリリスの横顔は、ひたすらに夢見がちで、どこまでも優雅だった。
──わたくしは、運命のヒロイン。だから、世界はわたくしに味方するの。
そんな彼女の妄想ティータイムは、青空の下、優雅に続いていた──。
◆エミリーゼ王女の庭園、噂は風に乗って◆
その午後、王都ルメリアの王宮南庭園は、眩いほどの陽光に包まれていた。
色とりどりの花が咲き誇る庭園には、フリューゲン王国が誇る王家の温室があり、その前に設けられた白いテントの下――それが、エミリーゼ=フリューゲン王女殿下が主催する、限られた者しか招かれない特別なお茶会の会場だった。
クラリス=フォンティーヌは、少し背筋を正して、その場にいた。
「……この緊張感、やっぱり王女殿下のお茶会って、特別ですわね」
庭園には、クラリスを含む貴族の娘たち十数名が集められていた。どの顔ぶれも、名のある伯爵・侯爵家の令嬢ばかり。皆、気品をまといながらも、どこかソワソワとした雰囲気を纏っていた。
エミリーゼ殿下のドレスは、今日も凛としていた。水色のシルクに白銀の刺繍がほどこされ、王家の紋章が胸元に浮かぶ。横顔だけで、全員の視線が吸い寄せられてしまいそうな存在感。
――けれど、クラリスは知っていた。
王女殿下は、いま、ある「話題」に強く関心を寄せているということを。
「……そろそろ頃合いですわね」
クラリスは、用意されたアールグレイに角砂糖をひとつ落としながら、さりげなく話題の導入をはかった。
「ところで、皆さま……少しだけ、ここだけのお話をしてもよろしいかしら?」
静かな庭園に、ほんのりと緊張が走る。
「まあ、クラリス様。秘密の話なんて……気になりますわ」
「お茶会といえば、甘い菓子と甘い噂。ぜひぜひ、聞かせてくださいまし」
令嬢たちが笑いながら耳を寄せる。エミリーゼ殿下は、カップに口をつけたまま、ただ黙って耳を傾けていた。
クラリスは微笑を浮かべ、声のトーンを少しだけ落とした。
「皆さま、最近“黒衣の剣聖”と呼ばれている、カール=キリト様をご存じですわよね?」
「まあ、もちろん!」
「噂では、たった一人で盗賊団を退けたとか、貴族の娘を助けたとか……最近の話題の中心ですわ」
「わたくしも、南大通りで見かけましたの。黒い外套がとても印象的で……」
数人の令嬢が、目を輝かせながら語る。
クラリスは、うなずいたあとで、少しだけ言葉をためた。
「そのカール様に――なんと、ノルド王国の王家の血が流れているらしいのですの」
沈黙が落ちた。
「……え?」
「それって、どういうことですの?」
令嬢たちがいっせいにざわめく。そのざわめきが波紋のように広がった瞬間――
エミリーゼ王女が、ゆっくりとカップを置いた。
「クラリス、続けよ」
その一言に、クラリスの心臓が一瞬高鳴った。だが、表情は崩さず、穏やかな調子で続ける。
「はい、殿下。……実はこれは、昨日リリス=ヴァレンタイン様から伺ったことなのです。彼女はかつて、カール様と婚約されておりましたけれど、そのときには気づいていなかったのですって」
「けれど最近になって、カール様の血筋を調査した王宮関係者が、三代前まで遡ったところ、ノルド王家の正統な流れを引いている可能性が高いと……」
「正統……?」
「もし現王家に継承の混乱が生じた場合、カール様に王位継承の道が開かれる可能性もある、ということですわ」
庭園がざわめいた。
「それって……信じられませんわ……!」
「でも、あの実力と品位、どこかただ者ではないとは思っておりましたの」
「半分、平民の血が流れているとは思えぬ物腰でしたわよね……」
そして――エミリーゼ王女は、まっすぐにクラリスを見つめて言った。
「そなた、その話の真偽をどこまで信じておる?」
「……信じております。リリス様は、少し思い込みの激しい方ではありますが……しかし、念のため王宮内で調査されるのも良いかと」
「……ふむ」
エミリーゼは椅子にもたれ、視線を空へとやった。涼やかな風が、庭のラベンダーを揺らす。
「ノルド王家の血、か。民を守る剣の才。社交界での噂……」
その横顔には、淡いながらも確かな関心の色が浮かんでいた。
エミリーゼは考えた。わらわの婚約者、サウザーンスト帝国の第三王子オットーラは……奴隷売買などという下賤な疑惑の渦中におる。もはや破談は時間の問題であった。
「……魅力的な殿方が現れるのは、悪い話ではあるまい」
その言葉に、周囲の令嬢たちが再びどよめく。
「まさか……カール様が……」
「王配として……ありえるの?」
クラリスは満足げに紅茶をすすった。風が彼女の巻き髪をなで、噂話という名の“火種”が、静かに、けれど確実に広がっていくのを感じていた。
──黒衣の剣聖、カール=キリト。
ただの剣士として語られていた彼の名は、今、王女の耳に届き、やがて王宮を揺るがす風となるだろう。
噂話のひとつでさえ、時として“運命”を変える火種になる。
クラリスはその火を、華麗に風に乗せて放った――午後の、優雅なお茶会の中で。
翌日。空は清らかな青に染まり、ヴァレンタイン家の馬車は、優雅に街道を駆けていた。
「ふふ、わたくしって、ほんとうに優雅な存在よね……」
窓から流れる景色を眺めながら、リリス=ヴァレンタインはうっとりと自分の姿を確認した。今日のドレスは、控えめなベージュのサテン地に繊細なレースをあしらった一着。あえて華美にはせず、知的さと落ち着きを演出するという、絶妙な“計算”が込められている。
目的地は、伯爵家の令嬢クラリス=フォンティーヌのお茶会。
「久しぶりのお誘いね。……まあ、あちらからお声をかけてくださったのなら、少しくらい期待に応えて差し上げましょう」
──本当は少し違う。誘われたというより、「あなたもどう?」という曖昧な言葉に、半ば強引に「出席するわ」と返したのだ。
でもそれでいい。だって、この場こそが、わたくしの“復活劇”の舞台になるのだから。
そして、会場となるフォンティーヌ邸。バラが咲き誇る中庭には、白いテーブルクロスとシルバーのティーセット。集まっていたのは、同じく貴族の娘たち。華やかで、けれどどこか警戒した空気。
リリスが姿を現すと、一瞬、場の空気がぴりっと引き締まる。
──ふふ、わかるわ。久々に見るわたくしの美しさに、息を呑んだのね。
「リリス様……お久しぶりですわね」
クラリスが、かろうじて笑顔を作って迎えてくる。
「ええ、本当に。みなさん、お元気そうで何より。……今日はどうしても、皆さまとお話ししたくなってしまって」
そう微笑むリリスの言葉に、周囲の令嬢たちは顔を見合わせた。
そして、話題は自然と、最近王都を騒がせている“黒衣の剣聖”の噂へと移っていく。
「剣技も、風貌も、まるで昔の騎士物語に出てくる英雄みたいだって……」
「剣聖……カール=キリト様、凛々しいですわね。今はお相手はいないのかしら?」
その言葉に、リリスはわざと驚いたふうに目を見開いてみせた。
「まあ……! やはりご存じなかったのね。皆さまが噂しているその方は、実は──わたくしの、かつての婚約者ですのよ」
場が静まり返る。もちろん、皆がリリスがカールを婚約破棄したのを知っているがあえて、知らないふりをした。やや嫌味を込めての会話でもあったのだが……リリスはまったく気が付いていない。
「え……?」と驚く反応をする令嬢の姿もあった。
「カール様って、確か半分、平民だからって、リリス様が婚約破棄されたのでは……?」
「いえ、それが違うのです。ここだけのお話ですので、ご内密にお願いしますわ」
リリスは、ティーカップを手に取りながら、おっとりと語り出す。
「カールには、ノルド王国の血が流れておりますの。三代前──ノルド王家の正嫡の一族。その証拠も、王宮の方で調査されているそうですわ。ですから、もし万が一、現在の王家に何かあれば……彼が、王位を継ぐことだってありうるのですのよ」
「まさか……」
「本当なの?」
周囲の令嬢たちは色めき立った。
リリスは、内心ほくそ笑む。彼女たちの動揺こそ、リリスがどれほど先を行っているかの証明なのだ。
「でも、リリス様は……カール様との婚約、破棄したのでしょう?」
誰かが小声で問う。
リリスは一瞬だけ目を伏せ、しかしすぐに柔らかい笑みを浮かべる。
「ええ、それは……若気の至り、というものですわ。学院時代の感情のすれ違い……ですが、今また、彼の真価が明らかになった今なら、わたくしたちはもっと……ふふ、深く理解しあえると思っておりますの」
「……つまり、よりを戻すおつもり?」
「わたくしが、彼にふさわしいと信じているだけですわ」
それは、否定でも肯定でもない。それでいて、すべてを支配する言葉。
「わたくし、信じておりますの。運命は、再び交差するべき人々を、必ず引き合わせてくれるものですから」
白いカップに、金の縁取りが光る。
リリスは、カールとの未来を想像しながら、淡く甘い紅茶を一口、口に含んだ。
──カール。あなたはきっと、まだ迷っているだけ。
でも大丈夫。レティーナも、わたくしの味方になってくれる。昨日のお茶会で、あの子の瞳がわたくしに優しく揺れていたもの。
「あの子、きっとカール様に伝えてくれるはず……リリス様こそ、あなたにふさわしいって」
再び庭に咲くバラに視線を向けるリリスの横顔は、ひたすらに夢見がちで、どこまでも優雅だった。
──わたくしは、運命のヒロイン。だから、世界はわたくしに味方するの。
そんな彼女の妄想ティータイムは、青空の下、優雅に続いていた──。
◆エミリーゼ王女の庭園、噂は風に乗って◆
その午後、王都ルメリアの王宮南庭園は、眩いほどの陽光に包まれていた。
色とりどりの花が咲き誇る庭園には、フリューゲン王国が誇る王家の温室があり、その前に設けられた白いテントの下――それが、エミリーゼ=フリューゲン王女殿下が主催する、限られた者しか招かれない特別なお茶会の会場だった。
クラリス=フォンティーヌは、少し背筋を正して、その場にいた。
「……この緊張感、やっぱり王女殿下のお茶会って、特別ですわね」
庭園には、クラリスを含む貴族の娘たち十数名が集められていた。どの顔ぶれも、名のある伯爵・侯爵家の令嬢ばかり。皆、気品をまといながらも、どこかソワソワとした雰囲気を纏っていた。
エミリーゼ殿下のドレスは、今日も凛としていた。水色のシルクに白銀の刺繍がほどこされ、王家の紋章が胸元に浮かぶ。横顔だけで、全員の視線が吸い寄せられてしまいそうな存在感。
――けれど、クラリスは知っていた。
王女殿下は、いま、ある「話題」に強く関心を寄せているということを。
「……そろそろ頃合いですわね」
クラリスは、用意されたアールグレイに角砂糖をひとつ落としながら、さりげなく話題の導入をはかった。
「ところで、皆さま……少しだけ、ここだけのお話をしてもよろしいかしら?」
静かな庭園に、ほんのりと緊張が走る。
「まあ、クラリス様。秘密の話なんて……気になりますわ」
「お茶会といえば、甘い菓子と甘い噂。ぜひぜひ、聞かせてくださいまし」
令嬢たちが笑いながら耳を寄せる。エミリーゼ殿下は、カップに口をつけたまま、ただ黙って耳を傾けていた。
クラリスは微笑を浮かべ、声のトーンを少しだけ落とした。
「皆さま、最近“黒衣の剣聖”と呼ばれている、カール=キリト様をご存じですわよね?」
「まあ、もちろん!」
「噂では、たった一人で盗賊団を退けたとか、貴族の娘を助けたとか……最近の話題の中心ですわ」
「わたくしも、南大通りで見かけましたの。黒い外套がとても印象的で……」
数人の令嬢が、目を輝かせながら語る。
クラリスは、うなずいたあとで、少しだけ言葉をためた。
「そのカール様に――なんと、ノルド王国の王家の血が流れているらしいのですの」
沈黙が落ちた。
「……え?」
「それって、どういうことですの?」
令嬢たちがいっせいにざわめく。そのざわめきが波紋のように広がった瞬間――
エミリーゼ王女が、ゆっくりとカップを置いた。
「クラリス、続けよ」
その一言に、クラリスの心臓が一瞬高鳴った。だが、表情は崩さず、穏やかな調子で続ける。
「はい、殿下。……実はこれは、昨日リリス=ヴァレンタイン様から伺ったことなのです。彼女はかつて、カール様と婚約されておりましたけれど、そのときには気づいていなかったのですって」
「けれど最近になって、カール様の血筋を調査した王宮関係者が、三代前まで遡ったところ、ノルド王家の正統な流れを引いている可能性が高いと……」
「正統……?」
「もし現王家に継承の混乱が生じた場合、カール様に王位継承の道が開かれる可能性もある、ということですわ」
庭園がざわめいた。
「それって……信じられませんわ……!」
「でも、あの実力と品位、どこかただ者ではないとは思っておりましたの」
「半分、平民の血が流れているとは思えぬ物腰でしたわよね……」
そして――エミリーゼ王女は、まっすぐにクラリスを見つめて言った。
「そなた、その話の真偽をどこまで信じておる?」
「……信じております。リリス様は、少し思い込みの激しい方ではありますが……しかし、念のため王宮内で調査されるのも良いかと」
「……ふむ」
エミリーゼは椅子にもたれ、視線を空へとやった。涼やかな風が、庭のラベンダーを揺らす。
「ノルド王家の血、か。民を守る剣の才。社交界での噂……」
その横顔には、淡いながらも確かな関心の色が浮かんでいた。
エミリーゼは考えた。わらわの婚約者、サウザーンスト帝国の第三王子オットーラは……奴隷売買などという下賤な疑惑の渦中におる。もはや破談は時間の問題であった。
「……魅力的な殿方が現れるのは、悪い話ではあるまい」
その言葉に、周囲の令嬢たちが再びどよめく。
「まさか……カール様が……」
「王配として……ありえるの?」
クラリスは満足げに紅茶をすすった。風が彼女の巻き髪をなで、噂話という名の“火種”が、静かに、けれど確実に広がっていくのを感じていた。
──黒衣の剣聖、カール=キリト。
ただの剣士として語られていた彼の名は、今、王女の耳に届き、やがて王宮を揺るがす風となるだろう。
噂話のひとつでさえ、時として“運命”を変える火種になる。
クラリスはその火を、華麗に風に乗せて放った――午後の、優雅なお茶会の中で。
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