138 / 179
第137話 レオナからみたアリスター ふふ……情けないわね、私
しおりを挟む
城の西翼――軍部が使用する石造りの控え室で、レオナは窓際に立っていた。
差し込む光は午後の淡い黄金色。かつては何度もこの部屋から王都を見下ろしていたが、今日の空はどこか違って見えた。
「……戻ってきたのね、アリスター」
その名を口に出すと、胸の奥が少しだけ軋んだ。懐かしく、けれど苦い、そして温かいような不思議な感情が胸に渦を巻く。
あのとき、彼は何も告げず、王都を去った。理不尽な追放だったことは知っていたが、それでも、言葉を交わせなかったことが今でも悔やまれる。
――あれから、三年。
傷を癒すには短すぎて、過去を忘れるには長すぎる時間だった。
それでも、彼は戻ってきた。そして、あのまなざしは、かつて王子だった少年のものではなかった。炎のような覚悟と、誰よりも強く優しい光を宿していた。
「真実を暴く」と言い切った彼の言葉に、レオナは嘘がないことを確信していた。
扉が静かにノックされ、若い兵士が報告に現れる。
「副司令。例の報告書……“スプレーマム”の行動記録です」
「ありがとう。そこに置いておいて」
兵士が退室し、レオナは卓上に積まれた紙束を手に取る。そこには、アリスターたちがテオドリック王国に至るまでに起こした諸事件――魔獣討伐、貴族令嬢の救出、マケドニア聖教国での諜報戦、果ては魔王国の武術大会のことまで――が詳細に記録されていた。
そして、最後の数ページに記された、短い一文。
『アリスター=テオドリックは、旅の剣聖エリーゼ=アルセリアと正式に婚姻を結んだ』
指先が紙の上で止まる。レオナはその行を見つめ、しばし何も言わなかった。
「結婚……したのね」
胸の奥に、またしても痛みが走った。痛みというより、ぽっかりと空いた空洞が、そこにあると気づいてしまったのかもしれない。
思えば、アリスターはいつも誰かのために戦っていた。かつては王家のために、民のために、そして今は、このエリーゼという女性のために――
レオナは視線を上げ、窓の外に広がる王都を見下ろした。
「あなたは、優しすぎるのよ……」
つぶやきは誰に向けたわけでもなかった。だが、自分の言葉に、心の奥が少しだけ解けていく気がした。
アリスターが誰かを愛し、誰かに愛されていることを、喜ばしく思う自分がいる。
でも、それとは別に――自分がその“誰か”ではなかったという事実が、確かに胸を締めつける。
回想のように、記憶が脳裏をよぎる。
剣術の稽古で汗を流した日々。訓練の後に水を飲みながら語り合った未来。彼が無邪気に「この国を、変えたいんだ」と語ったあの夜。
――もしかしたら、あの時すでに、惹かれていたのかもしれない。
けれど、彼は王子で、自分はただの軍人だった。立場も、歩む道も違いすぎた。
だから心の奥に閉じ込めていた感情に、形を与えることはなかった。
「ふふ……情けないわね、私」
思わず笑みがこぼれる。ほんの少し、自嘲も混じったような、でも、どこか晴れやかな笑みだった。
アリスターが選んだ相手は、戦場を共に歩いた仲間だった。記録を読めば、その剣聖とやらが、どれほど彼を支え、共に戦ってきたかがよく分かる。
危地にあって共に剣を振るい、背中を預け、命を分かち合った者同士。その絆に、割り込む余地などあるはずがない。
――それなら、自分にできることは一つ。
レオナは歩を進め、机の奥に置かれた鞘付きの長剣に手を添える。軽く引き抜いたその刃は、少しも鈍ってはいなかった。
「私は、彼の剣になると誓った」
それは、王子に恋した少女の未練ではなく。祖国を救いたいと願う戦士の覚悟として。
「王として立つなら、その背に差す剣くらい、私が担ってやらなきゃね」
もう、追いすがるつもりはなかった。たとえ恋が叶わなかったとしても――彼の歩む道を、隣ではなく、背中から支えるのが自分の務め。
窓の外、空が淡く紅を差し始める。夕暮れが近づき、明日への決戦が近づいていた。
「おめでとう、アリスター。そして……幸せにね」
小さくそう呟き、レオナは剣を腰に収めた。彼女の瞳には、もう迷いはなかった。
恋を、戦に変えて戦う。それが、彼女なりの愛の証だった。
差し込む光は午後の淡い黄金色。かつては何度もこの部屋から王都を見下ろしていたが、今日の空はどこか違って見えた。
「……戻ってきたのね、アリスター」
その名を口に出すと、胸の奥が少しだけ軋んだ。懐かしく、けれど苦い、そして温かいような不思議な感情が胸に渦を巻く。
あのとき、彼は何も告げず、王都を去った。理不尽な追放だったことは知っていたが、それでも、言葉を交わせなかったことが今でも悔やまれる。
――あれから、三年。
傷を癒すには短すぎて、過去を忘れるには長すぎる時間だった。
それでも、彼は戻ってきた。そして、あのまなざしは、かつて王子だった少年のものではなかった。炎のような覚悟と、誰よりも強く優しい光を宿していた。
「真実を暴く」と言い切った彼の言葉に、レオナは嘘がないことを確信していた。
扉が静かにノックされ、若い兵士が報告に現れる。
「副司令。例の報告書……“スプレーマム”の行動記録です」
「ありがとう。そこに置いておいて」
兵士が退室し、レオナは卓上に積まれた紙束を手に取る。そこには、アリスターたちがテオドリック王国に至るまでに起こした諸事件――魔獣討伐、貴族令嬢の救出、マケドニア聖教国での諜報戦、果ては魔王国の武術大会のことまで――が詳細に記録されていた。
そして、最後の数ページに記された、短い一文。
『アリスター=テオドリックは、旅の剣聖エリーゼ=アルセリアと正式に婚姻を結んだ』
指先が紙の上で止まる。レオナはその行を見つめ、しばし何も言わなかった。
「結婚……したのね」
胸の奥に、またしても痛みが走った。痛みというより、ぽっかりと空いた空洞が、そこにあると気づいてしまったのかもしれない。
思えば、アリスターはいつも誰かのために戦っていた。かつては王家のために、民のために、そして今は、このエリーゼという女性のために――
レオナは視線を上げ、窓の外に広がる王都を見下ろした。
「あなたは、優しすぎるのよ……」
つぶやきは誰に向けたわけでもなかった。だが、自分の言葉に、心の奥が少しだけ解けていく気がした。
アリスターが誰かを愛し、誰かに愛されていることを、喜ばしく思う自分がいる。
でも、それとは別に――自分がその“誰か”ではなかったという事実が、確かに胸を締めつける。
回想のように、記憶が脳裏をよぎる。
剣術の稽古で汗を流した日々。訓練の後に水を飲みながら語り合った未来。彼が無邪気に「この国を、変えたいんだ」と語ったあの夜。
――もしかしたら、あの時すでに、惹かれていたのかもしれない。
けれど、彼は王子で、自分はただの軍人だった。立場も、歩む道も違いすぎた。
だから心の奥に閉じ込めていた感情に、形を与えることはなかった。
「ふふ……情けないわね、私」
思わず笑みがこぼれる。ほんの少し、自嘲も混じったような、でも、どこか晴れやかな笑みだった。
アリスターが選んだ相手は、戦場を共に歩いた仲間だった。記録を読めば、その剣聖とやらが、どれほど彼を支え、共に戦ってきたかがよく分かる。
危地にあって共に剣を振るい、背中を預け、命を分かち合った者同士。その絆に、割り込む余地などあるはずがない。
――それなら、自分にできることは一つ。
レオナは歩を進め、机の奥に置かれた鞘付きの長剣に手を添える。軽く引き抜いたその刃は、少しも鈍ってはいなかった。
「私は、彼の剣になると誓った」
それは、王子に恋した少女の未練ではなく。祖国を救いたいと願う戦士の覚悟として。
「王として立つなら、その背に差す剣くらい、私が担ってやらなきゃね」
もう、追いすがるつもりはなかった。たとえ恋が叶わなかったとしても――彼の歩む道を、隣ではなく、背中から支えるのが自分の務め。
窓の外、空が淡く紅を差し始める。夕暮れが近づき、明日への決戦が近づいていた。
「おめでとう、アリスター。そして……幸せにね」
小さくそう呟き、レオナは剣を腰に収めた。彼女の瞳には、もう迷いはなかった。
恋を、戦に変えて戦う。それが、彼女なりの愛の証だった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』
とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~
-第二部(11章~20章)追加しました-
【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。
彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。
追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった!
石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。
【主な登場人物】
ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。
ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。
アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。
リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。
ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。
【読みどころ】
「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
婚約破棄され森に捨てられました。探さないで下さい。
拓海のり
ファンタジー
属性魔法が使えず、役に立たない『自然魔法』だとバカにされていたステラは、婚約者の王太子から婚約破棄された。そして身に覚えのない罪で断罪され、修道院に行く途中で襲われる。他サイトにも投稿しています。
出来損ないと虐げられた公爵令嬢、前世の記憶で古代魔法を再現し最強になる~私を捨てた国が助けを求めてきても、もう隣で守ってくれる人がいますので
夏見ナイ
ファンタジー
ヴァインベルク公爵家のエリアーナは、魔力ゼロの『出来損ない』として家族に虐げられる日々を送っていた。16歳の誕生日、兄に突き落とされた衝撃で、彼女は前世の記憶――物理学を学ぶ日本の女子大生だったことを思い出す。
「この世界の魔法は、物理法則で再現できる!」
前世の知識を武器に、虐げられた運命を覆すことを決意したエリアーナ。そんな彼女の類稀なる才能に唯一気づいたのは、『氷の悪魔』と畏れられる冷徹な辺境伯カイドだった。
彼に守られ、その頭脳で自身を蔑んだ者たちを見返していく痛快逆転ストーリー!
お言葉ですが今さらです
MIRICO
ファンタジー
アンリエットは祖父であるスファルツ国王に呼び出されると、いきなり用無しになったから出て行けと言われた。
次の王となるはずだった伯父が行方不明となり後継者がいなくなってしまったため、隣国に嫁いだ母親の反対を押し切りアンリエットに後継者となるべく多くを押し付けてきたのに、今更用無しだとは。
しかも、幼い頃に婚約者となったエダンとの婚約破棄も決まっていた。呆然としたアンリエットの後ろで、エダンが女性をエスコートしてやってきた。
アンリエットに継承権がなくなり用無しになれば、エダンに利などない。あれだけ早く結婚したいと言っていたのに、本物の王女が見つかれば、アンリエットとの婚約など簡単に解消してしまうのだ。
失意の中、アンリエットは一人両親のいる国に戻り、アンリエットは新しい生活を過ごすことになる。
そんな中、悪漢に襲われそうになったアンリエットを助ける男がいた。その男がこの国の王子だとは。その上、王子のもとで働くことになり。
お気に入り、ご感想等ありがとうございます。ネタバレ等ありますので、返信控えさせていただく場合があります。
内容が恋愛よりファンタジー多めになったので、ファンタジーに変更しました。
他社サイト様投稿済み。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
新作
【あやかしたちのとまり木の日常】
連載開始しました。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる