《書籍化》転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました

ひより のどか

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339 さあ!いよいよ!

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   絶叫する親方たち。なんだか申し訳なさ過ぎて、親方たちを直視できないアイナ様とニャーニャにゃん。しばらくして

『『⋯⋯』』
『『⋯⋯』』
なんとも言えない沈黙の後

『えっとな、今はアイナ様でいいのか?』
親方が重い口を開く
『は、はい。アイナですわ』

『ミスリルが拾っただけで手に入るとは、どういうこった?』
『小石コロコロってことは、まだまだあるってことさね?』
親方夫婦が、大迫力です。

『そ、それがですね。私、あまりの聖域の眩しさに精霊眼をいつも以上に閉じていたのですの』
『もうにゃ、大地も空気もキラキラなのにゃ~』
ニャーニャにゃんが腕を大きく広げておめめキラキラで補足します。

『ぽぽちゃんに言われて精霊眼で見てみたのですけれど⋯本当にちょっと土の中を覗いただけで気絶しそうでしたわ』
『ご主人、怖くて、とてもじゃないけど全開で見られないと言ってたにゃ~』
今度は腕を組んでうんうんってしてます。

『そんなにかよ』
『いったいどうなってるんだい⋯』
話だけで呆然とする親方夫婦。

『それで、ぽぽちゃんのお話によりますと、「ここは以前、良質で希少な鉱石が採れる山が沢山あったらしいのだけど、ある日突然、山が全てなくなり、更地になったと。みんな消えた山と共に鉱石も無くなったと思い、やがてこの土地は忘れ去られた。けれど、実は山は崩れて降り積もった状態で、希少な鉱石はそのままそこにある」と、言うことでしたのですわ』

『『はあ?』』
親方たちが何とも言えないお顔をしてますわね。まあ、信じられないのも無理は無いですわ。でも、まだ続きがありますのよ

『しかもにゃ、山が崩れてそのままな訳だから、掘り出すことなくその辺に転がってるし、少し掘るだけで簡単に良質な石が手に入る手付かずの宝の山。なんだそうなのにゃ』
『一夜で山が無くなるなんてお話、ぽぽちゃん本人もおとぎ話だと思っていたそうなのですが⋯』

そこでまたもや顔をそらすアイナ様…と、ニャーニャ

『な、なんだよ』
『そこで止めないでおくれよ。気になるじゃないかい』
焦らすんじゃない!と、親方夫婦が言うが⋯

『うっ。そ、そうですわね。そうしたらですね、その話を聞いて大笑いした方々が、それは事実だと⋯』くっ
ついつい、話を止めてしまうアイナ様。

『だからよ』
『なんなんだい!』
説明を求める親方夫婦。

『当事者がいたんにゃよ⋯揃ってたのにゃ、そこに⋯』くっ
助け舟を出すニャーニャにゃん。

『『はああ?』』
またもや、何言ってんだとばかりの親方夫婦。

『昔、エンシェントドラゴンのアルコン様が暴れて、その一帯の山脈ごと吹っ飛ばしてしまわれたそうですの』
『それを抑えたのが魔神ジーニ様を初めとする神様たちにゃ』
『そして、更地となり、草ひとつない荒れ果てた大地を治すために、主神イリューシア様に呼ばれたのが、精霊樹の精の結葉様』
『そして、その時に結葉様が撒いた種が誤って地底湖に沈み、そこで育った水の精霊樹と、その精霊青葉ちゃんにゃ』
『今、聖域には主神様以外、その全ての方が』
『勢ぞろいしてるにゃ⋯』
『その方々以外にも、今は二柱の神様が降臨されてますわ』
親方夫婦の顔を見られないまま話すアイナ様とニャーニャにゃん…

『『⋯⋯⋯』』
あまりなことに口を開けたまま何も言えない親方夫婦⋯

『ご理解頂けましたでしょうか?』
『かにゃ?』
おそるおそる尋ねるアイナ様たち

『『ええええええええ!!?』』
響き渡る絶叫!

そうですわよね。分かってました。分かってましたわ⋯
わかるにゃ、わかるにゃよ⋯
そうなりますわよね⋯
そうなるにゃね⋯

『『は~あぁぁ』』
二人は、親方たちが落ち着くのを待つことにした。

ことっ。
『緑茶を入れ直しましたわ。どうぞ』
アイナ様が緑茶と、なんと、おいちゃん新作、お煎餅を出した。これももちろんおいちゃんの作戦。

『茶が気に入ったんなら、これも気にいると思うんだよな。親方さんと奥さんの話を聞く限り、甘いものより、こういったしょっぱくて堅いものバリバリする方が、もしかしたら気に入るんじゃないかと思うんだよなぁ。まだ試作品段階だけどな。逆に試作品って言うのが興味を引くんじゃないか?親方が手伝ってくれたらきっともっと色々出来るはずなんだよなぁ』
そして、案の定。

バリッバリッ
『おお!なんだこれ!美味いな!』
『ほんとだね。歯ごたえもいいけど、この香ばしさと、ちょっとしょっぱいのがいいねぇ』
バリバリバリバリ

『良かったですわ。まだ試作品なんだそうですけど、今ある材料では、これが精一杯なのですって』
『醤油と味噌~!!って毎日叫んでるにゃ~。サーヤちゃんと一緒に』
『そうそう。お米と醤油と味噌は日本人の魂!って叫んでますわね。可愛いですわ』
『舌っ足らずで頑張って喋ってるのが可愛いにゃよね』
『ですわね~』
湯呑みを両手で持ち、ずずっとお茶をすするアイナ様とニャーニャにゃん。

『愛し子様のことだな?』
『愛し子様はそんなに可愛いのかい?』
親方夫婦が聞いてきます。

『可愛いですわ。とっても』
『と~ってもいい子にゃ!精霊達のために泣いてくれたにゃ』
『それで、ここからがご相談なのですの。念の為、遮音の結界を張らせてもらいますわ』パチンっ
『これからが本題なのにゃ』
『親方、奥さん。これからお話することは神様方から直接お聞きしたことと、神様方からのドワーフへのお願いとなります』
『親方たちを信頼してお話するにゃ。だから、心して聞いて欲しいのにゃ』
結界まで張り、真剣な顔で話し出すアイナ様たち。親方たちは

『分かった。ドワーフの長として、しっかり聞かせてもらう』
『私もだよ』
姿勢をただし、真っ直ぐアイナ様を見る。

アイナ様は一度目をつむり、深呼吸をして目を開けた。

『それではお話しますわ』
『よろしくなのにゃ』

いよいよだ。ゆっくりと話し出す。
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