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365 おいちゃん、誘拐される?
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バリカンという言葉を初めて聞くという親方。
『話の流れから毛を刈る道具だってことは分かってたけどな?』
だって。あらら~
『この世界は、毛刈りとかしないのか?』
バリカンがないと聞いて、おいちゃんが親方たちに聞くと
『いいや。ここまでモコモコしてないけどな?羊は飼育されてるし、毛も刈るぞ。ただしナイフでな』
『あとは、討伐したり、狩った動物から皮ごと剥いじまったり』
『あとは、迷宮のドロップ品とかな?』
迷宮?なんだろ?後で聞いてみようっと。
『ん~、そうなのか。ハサミは無いのか?』
『あるぞ。それこそ、仕立て屋とか、布を扱うとことかな。あとは、自分で洋服を作る母親とかか?でも、大抵のもんはナイフで済ましちまうからな』
こっちの世界は、ハサミよりナイフの方が一般的なんだって。ハサミの方が、簡単に使えるし、便利じゃないのかな?
『羊の毛をハサミで切るって発想はなかったのか?』
だよね?ナイフじゃ大変そう。
『どうだろな?中には使ってるやつもいるかもしれないけどな。鍛冶屋もハサミよりナイフや剣に力を入れてるやつがほとんどだからな。ハサミとナイフじゃ、切れ味が違うと思うぞ』
ハサミあんまりないんだ?お家とかで使わないのかな?
『そうなのか⋯まあ、バリカンがあれば速いと思ったんだけどな。無いなら、さっきの握りバサミあるだろ?あれのもっとでかいヤツがあれば切れるぞ。羊にはむしろこっちの方が負担が少ないかな?ちなみに、バリカンていうのは櫛形、細かい山型の二枚の刃を横にスライドさせて重なったところで切るやつなんだけど、作るにしても、手入れにしてもハサミの方が楽だよな。長く使えるしな~』
おいちゃん、マシンガントーク!
自分で喋ってる内にバリカンよりハサミかな?になってきたみたいです。う~んって唸ってます。
『たしかにな。ナイフと違って、さっきの握り鋏は反りが入っていて肌に直接当たる心配が少ないな。あと、そのバリカン?櫛形ってこたぁ毛をかき分けながら切るってことだろうが、ここまでもふもふしてたら、絡み取られそうだしな』
こちらも、う~んと唸る親方。
でも、突然ポンッと手を叩いて
『よし!ゲン!お前これから俺の弟と俺の工房に行け!ここにはまだ工房どころか炉もねえだろ?俺がここで工房を建ててやる!その間に一丁打ってこい!』
『はあ?』
「ふぇ?」
なんですと?
『だってよ?俺の今の手持ちに鋏はねえ!となるとだ、どの道、一から打たなきゃならねぇ!ここで打てるのが一番だがよ?ここにはまだ打てる場所はねえ!だが、羊のためにも急がなきゃならねえよな?なら、今ある工房を使うのが一番だ!安心しろ!工房にある物は全て弟が熟知してる。俺と一緒に打ってるからな!石の知識もすげえぞ!』
親方が実に爽やかな笑顔でガハガハ笑いながら言ってます。
『いやいや!俺はちょっとかじっただけの素人だぞ!本業は農家だ!一流の鍛冶師の仕事場を荒らすような真似は出来ねえよ!あんたが打ってくれ!』
おいちゃん、必死です!
『ガハハハハハ!そんな風に言ってくれるあんただから、ますます信頼できるんだがな』
『そうだよな。兄貴の言う通りだ!』
『伝説のドワーフの工房を好きに使えって言われたら普通は飛びつくとこだけどな!』
『『『ガハハハハハ!』』』
で、伝説のドワーフ?
『いやいや、だからなっ』
おいちゃん、アワアワです。
『んじゃあよ!俺と弟とゲンで行くか!おい!俺がいない間に図面引けるよな?』
『おう!任せとけ!後々どの位呼ぶつもりだ?』
『そうだな。向こうは若い衆中心で、こっちには俺たちみたいな老いぼれで希望者募りゃいいんじゃねえか?あっちに残りたいって奴もいるかもしれないからな』
『分かった。つまり、半分は来るってことだな!』
『ガハハハハハ!違いねぇ!』
え?え?なんか話しが?
『だ、だからよ?』
流石のおいちゃんもついていけないみたいです。
『まあまあ、伝説のドワーフ三人衆が揃って言ってる訳ですから、行ってらしてくださいませ』
アイナ様?その伝説って?
『ドワーフに語り継がれる数々の偉業を成し遂げてきた伝説のドワーフとは親方たちなのにゃ』
ど、どんな伝説!?
『よせや~。大昔のことだ』
『若気の至りってやつだよな』
『怖いもの知らずとも言うな』
『『『ワハハハハハハ』』』
へ、へ~?だから、どんな?
『もし、サーヤを置いていくのが心配なら大丈夫だろ?こんなに頼もしいヤツらがこれでもかってくらいいるしな』
『それに俺たち三人ともドワーフロード使えるしな。すぐ移動できるぞ!』
『伊達に歳くってるわけじゃねえんだよ』
『『『ガハハハハハ』』』
『え、ええ?』
「ふおお?」
おいちゃん、連れてかれちゃう?覚悟決めた方が良さそうかもだよ?
『おらおら!往生際が悪ぃぞ!おら!行くぞ』
『じゃあ、ちっとばかし行って来るぜ!』
両側からがっちりおいちゃんを捕まえた親方兄弟。
『おうよ!行ってこい』
見送る大工のおっちゃん!
『え?ええ?』
きゅい~んと、光が現れたと思ったら、何やら渦を巻いたトンネルみたいのが現れました!
「ふあっ!?」
なになに?
『あれがドワーフロードですわ』
『限られたドワーフにしか使えない術も、親方たちにかかれば朝飯前にゃ!』
ほえ~。すごいね~
『じゃあ、図面頼むな~』
『まずは工房から頼むぜ』
『任せとけ!』
じゃあな~って、親方たち光の渦に入っちゃいました。おいちゃんを引きずって
『ええええ?ちょっちょっと待ってくれ~!』
ワタワタするおいちゃん、抵抗虚しく⋯
『あ~あぁぁぁっサーヤあぁぁ⋯』
「おいちゃ~んっ!」
しゅんっ!
トンネル消えちゃった!
お、おいちゃん、誘拐されちゃった⋯
『話の流れから毛を刈る道具だってことは分かってたけどな?』
だって。あらら~
『この世界は、毛刈りとかしないのか?』
バリカンがないと聞いて、おいちゃんが親方たちに聞くと
『いいや。ここまでモコモコしてないけどな?羊は飼育されてるし、毛も刈るぞ。ただしナイフでな』
『あとは、討伐したり、狩った動物から皮ごと剥いじまったり』
『あとは、迷宮のドロップ品とかな?』
迷宮?なんだろ?後で聞いてみようっと。
『ん~、そうなのか。ハサミは無いのか?』
『あるぞ。それこそ、仕立て屋とか、布を扱うとことかな。あとは、自分で洋服を作る母親とかか?でも、大抵のもんはナイフで済ましちまうからな』
こっちの世界は、ハサミよりナイフの方が一般的なんだって。ハサミの方が、簡単に使えるし、便利じゃないのかな?
『羊の毛をハサミで切るって発想はなかったのか?』
だよね?ナイフじゃ大変そう。
『どうだろな?中には使ってるやつもいるかもしれないけどな。鍛冶屋もハサミよりナイフや剣に力を入れてるやつがほとんどだからな。ハサミとナイフじゃ、切れ味が違うと思うぞ』
ハサミあんまりないんだ?お家とかで使わないのかな?
『そうなのか⋯まあ、バリカンがあれば速いと思ったんだけどな。無いなら、さっきの握りバサミあるだろ?あれのもっとでかいヤツがあれば切れるぞ。羊にはむしろこっちの方が負担が少ないかな?ちなみに、バリカンていうのは櫛形、細かい山型の二枚の刃を横にスライドさせて重なったところで切るやつなんだけど、作るにしても、手入れにしてもハサミの方が楽だよな。長く使えるしな~』
おいちゃん、マシンガントーク!
自分で喋ってる内にバリカンよりハサミかな?になってきたみたいです。う~んって唸ってます。
『たしかにな。ナイフと違って、さっきの握り鋏は反りが入っていて肌に直接当たる心配が少ないな。あと、そのバリカン?櫛形ってこたぁ毛をかき分けながら切るってことだろうが、ここまでもふもふしてたら、絡み取られそうだしな』
こちらも、う~んと唸る親方。
でも、突然ポンッと手を叩いて
『よし!ゲン!お前これから俺の弟と俺の工房に行け!ここにはまだ工房どころか炉もねえだろ?俺がここで工房を建ててやる!その間に一丁打ってこい!』
『はあ?』
「ふぇ?」
なんですと?
『だってよ?俺の今の手持ちに鋏はねえ!となるとだ、どの道、一から打たなきゃならねぇ!ここで打てるのが一番だがよ?ここにはまだ打てる場所はねえ!だが、羊のためにも急がなきゃならねえよな?なら、今ある工房を使うのが一番だ!安心しろ!工房にある物は全て弟が熟知してる。俺と一緒に打ってるからな!石の知識もすげえぞ!』
親方が実に爽やかな笑顔でガハガハ笑いながら言ってます。
『いやいや!俺はちょっとかじっただけの素人だぞ!本業は農家だ!一流の鍛冶師の仕事場を荒らすような真似は出来ねえよ!あんたが打ってくれ!』
おいちゃん、必死です!
『ガハハハハハ!そんな風に言ってくれるあんただから、ますます信頼できるんだがな』
『そうだよな。兄貴の言う通りだ!』
『伝説のドワーフの工房を好きに使えって言われたら普通は飛びつくとこだけどな!』
『『『ガハハハハハ!』』』
で、伝説のドワーフ?
『いやいや、だからなっ』
おいちゃん、アワアワです。
『んじゃあよ!俺と弟とゲンで行くか!おい!俺がいない間に図面引けるよな?』
『おう!任せとけ!後々どの位呼ぶつもりだ?』
『そうだな。向こうは若い衆中心で、こっちには俺たちみたいな老いぼれで希望者募りゃいいんじゃねえか?あっちに残りたいって奴もいるかもしれないからな』
『分かった。つまり、半分は来るってことだな!』
『ガハハハハハ!違いねぇ!』
え?え?なんか話しが?
『だ、だからよ?』
流石のおいちゃんもついていけないみたいです。
『まあまあ、伝説のドワーフ三人衆が揃って言ってる訳ですから、行ってらしてくださいませ』
アイナ様?その伝説って?
『ドワーフに語り継がれる数々の偉業を成し遂げてきた伝説のドワーフとは親方たちなのにゃ』
ど、どんな伝説!?
『よせや~。大昔のことだ』
『若気の至りってやつだよな』
『怖いもの知らずとも言うな』
『『『ワハハハハハハ』』』
へ、へ~?だから、どんな?
『もし、サーヤを置いていくのが心配なら大丈夫だろ?こんなに頼もしいヤツらがこれでもかってくらいいるしな』
『それに俺たち三人ともドワーフロード使えるしな。すぐ移動できるぞ!』
『伊達に歳くってるわけじゃねえんだよ』
『『『ガハハハハハ』』』
『え、ええ?』
「ふおお?」
おいちゃん、連れてかれちゃう?覚悟決めた方が良さそうかもだよ?
『おらおら!往生際が悪ぃぞ!おら!行くぞ』
『じゃあ、ちっとばかし行って来るぜ!』
両側からがっちりおいちゃんを捕まえた親方兄弟。
『おうよ!行ってこい』
見送る大工のおっちゃん!
『え?ええ?』
きゅい~んと、光が現れたと思ったら、何やら渦を巻いたトンネルみたいのが現れました!
「ふあっ!?」
なになに?
『あれがドワーフロードですわ』
『限られたドワーフにしか使えない術も、親方たちにかかれば朝飯前にゃ!』
ほえ~。すごいね~
『じゃあ、図面頼むな~』
『まずは工房から頼むぜ』
『任せとけ!』
じゃあな~って、親方たち光の渦に入っちゃいました。おいちゃんを引きずって
『ええええ?ちょっちょっと待ってくれ~!』
ワタワタするおいちゃん、抵抗虚しく⋯
『あ~あぁぁぁっサーヤあぁぁ⋯』
「おいちゃ~んっ!」
しゅんっ!
トンネル消えちゃった!
お、おいちゃん、誘拐されちゃった⋯
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