《書籍化》転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました

ひより のどか

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ある日のクリスマス日記’21の3 番外編

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『山桜桃、このコカトリスとロック鳥の山は全部捌いていいんだよね?』
『うん。お願い。ゲンさんがもも肉を骨付きでローストチキンにするって言ってたから、それは別にしておいて』
『了解。あとはサーヤちゃんの好きなシチューに入れる分も別にしておくよ』
『ありがとう』

キッチンの作業台には鶏肉の山がドーン!と!

『クリスマスと言えばチキンだよな!』
「ふおお~ろーしゅちょ~ほねちゅき~」じゅるり
『あらあらまあまあ、そう言えばアルミホイルについちゃった皮までキレイに食べてたわね』
『その代わりサーヤがベトベトだったけどな』

と、ほのぼの会話を耳にしたアルコン様とエル様。二人で競うように鳥を狩って来たのでした。

でも、一大イベントのクリスマス!チキンだけで済むわけがない!

『山桜桃ちゃん、このフルーツ洗って拭いたけど、どうしたらいい?』
『春陽君、野菜も泥落として来たけど、どうしたらいい?』
圧倒的に人手の足りないキッチン、フゥとクゥも駆り出されていた。

『フゥさん、ありがとうございます。フルーツはたくさん使うので助かります。えっと、ベリー系のヘタを取ってもらっていいですか?』
『了解。大したこと出来ないけど、どんどん言って』
『ありがとうございます』

『クゥさんもありがとうございます。じゃがいもの皮むきお願いしていいですか?』
『了解。おかみさんに仕込まれたから出来る、はず !』
『ありがとうございます』
使えるものはフゥでもクゥでも使います。

『そう言えば、外に山積みになってたミノタウロスはどうするんだ?』
『あ~一応腐らないように氷漬けになってるやつね』
『あれは、ゲンさんが戻ったら一緒に解体する予定です』
『ローストビーフと、ハンバーグ、それから今回は赤ワインがあるから煮込みを作るって仰ってましたよ』
『うわ~聞いてるだけで美味しそう』
『サーヤの顔がキラキラになりそうだな』
『『間違いないですね』』
サーヤの目も口もキラキラになるに違いない。これも

『チキンもいいけど、やっぱりローストビーフは外せないんじゃない?』
『そうだな、煮込みもいいよな』
「さーやは、はんばーぐ~」

という、やはりほのぼの会話を聞いたギン様、吹雪、白雪のフェンリル一族が張り切って狩ってきたのだ。

『それで、山桜桃ちゃんのその大量の卵は?』
『何作るんだ?』
さっきから目にも止まらぬ速さでひたすら卵を割って白身と黄身に分けている山桜桃。
『これは全部デザート用です。ケーキに、プリンに、カスタードクリームに…』
『『それは是非頑張って』』
『はい』
食い気味に言われた山桜桃は苦笑い。デザートへの期待は高い。

そんなキッチンに
『山桜桃ちゃん、春陽君、大変なところごめんなさいですわ。絹さんたちへの差し入れをお願いしたいのですわ』
『持って行くのはニャーニャたちがやるにゃ。絹さんたち、熱中しすぎてご飯食べるのも忘れちゃうらしいのにゃ~』
アイナ様とニャーニャが登場。

『そんな、私たちが…』
『そうです。ぼくたちが…』
『気にしないでくださいませ。私たちも絹さんたちの様子が気になるのですわ』
『そうにゃ。むしろ、手をとめさせてしまって申し訳ないにゃ』
アイナ様たちと山桜桃ちゃんたちが譲り合い…

山桜桃ちゃん、バスケットに用意してあったお弁当を申し訳なさそうに渡します。
『では、すみません。よろしくお願いいたします。多めに入ってますのでドワーフさんたちの分もあります』
『こちらにはデザートが入ってますのでアイナ様たちもよろしかったら召し上がってください』
春陽君もバスケットを渡します。
『ありがとうございますですわ。お預かりしますわ』
『ありがとにゃ。デザートいただくにゃ』
『『はい』』
そんなこんなで、ドワーフさんたちの工房へ

コンコンコン
『親方、失礼致しますですわ』
『絹さんたちいるかにゃ?』

『よお!さっそく来てくれたのか!』
『絹さんはあっちだ。今採寸してるよ』
『すごい荷物だな。その辺適当に置いてくれよ』
『ああ、山桜桃たちからの差し入れだな。俺があとは準備するよ』
親方とゲンさんたちが教えてくれます。

『皆様、それがソリですの?すごいですわね』
『キレイにゃね!』

『おう!なかなかいい出来だろ?』
『色はこれから塗るんだけどな』
『にゃ?その小さいのもソリにゃよね?』
『そう。こっちがイヒカ様、それで』
『こっちが鹿の子用だな』
『鹿の子ちゃんもそりを引くんですの?』
『引きたいらしいんだよ』
『父ちゃんと同じことしたいんだろな』
『そうですの。かわいらしいですわね』
『にゃ?その鹿の子ちゃんとイヒカ様はどこにゃ?』
キョロキョロするが見当たらない。

『それがな、今あっちの部屋で』
『採寸中なんだよ』
『いや、もしかしたらもう仮縫いくらいしてんじゃねぇか?』
『そうだな。けっこう時間経ってるもんな』
『『ええ?』』
どうやらソリを作るために採寸に来たはずが、凝り性の絹さんたちに連れさられたらしい。

『ニャーニャ、見てきましょうか。お食事もとって頂かないといけませんしね』
『そうにゃね。様子見がてら呼んでくるにゃ。ゲンさん、ご飯よろしくにゃ』
『おう。そっち頼むな』
『はいですわ』
『行ってくるにゃ』

コンコンコン
『絹さん、お邪魔しますですわ』
『どんな様子かにゃ?』
『まあ!』
『すごいにゃ!真っ赤にゃ!』

部屋中真っ赤な衣装で溢れていた。

『アイナしゃま!ニャーニャちゃま!見てくだしゃい!かにょこも可愛くしてもらったんでしゅよ!』しゃんしゃん
アイナに気づいた鹿の子が自分の衣装を見せに来た。
『まあ!鹿の子ちゃん、とても可愛いですわ!大きな角も付けてもらったのですわね』
『赤と白のふわふわのマントもその鈴も可愛いにゃ!』
『えへへ、ありがとでしゅ。ととしゃまも、かっこいいんでしゅよ!』しゃんしゃん首もとで結ぶように出来ているマントはサーヤが好きなもふもふ仕様。リボンの先には鈴もついていて、鹿の子が楽しそうに鳴らしている。

きゅるる『ゲンさんと、凛さんに聞いた。トナカイは立派な角があって、シャンシャン鈴を鳴らしながら空からやってくるって』

絹さんも出てきた。

『絹さん。ご苦労様ですわ。少し休憩いたしましょう。山桜桃ちゃんと春陽くんがお食事を用意してくれましたわ』
『みんな心配してるにゃ。ご飯はちゃんと食べないとダメにゃ。子グモちゃんたちも大きくれないにゃよ』

きゅるる『ごめんなさい。今、一段落した。今、子どもたちイヒカ様に着付けしてる』
きゅるるん『『『かんせい!』』』
きゅるるるん『『『『かのこちゃんとおそろい!』』』』
きゅるる『角だけは自前だけど』
『いや、私は別にここまでして頂かなくても…』
イヒカ様はかのこちゃんより立派なマントの他に、手網に鈴が付いている。
きゅるる『やるならとことん』
『ま、まあ、本格的なのはいいことですわよね』
『サーヤちゃんたちも喜ぶにゃ』

絹さんたちもすっかり職人。

サーヤの知らないところでどんどん準備は進んでいく…
しかも、かなり本格的に…

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