恋に異例はつきもので ~会社一の鬼部長は初心でキュートな部下を溺愛したい~

泉南佳那

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おまけ 謎、解ける

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「えーっ!」

 休み明け。
 始業時間までまだ間があったので、わたしは自分の席で経済紙に目を通していた。

 そして、何気なく目を通した記事を読んでびっくり!

 この新聞の名物『立身出世伝』。
 記事に添えられたカラー写真に、70歳代の白髪の老人がにこやかにふたりの孫と写っている。

 そして、写真のキャプションを見るとそこには「お孫さんの香穂ちゃん、明くんと一緒に」の文字が。

 うちの親会社の会長、前川三郎氏の記事だった。
 ってことは……

 えーっ、彰吾さん、前川氏の息子ってこと⁈
ぜんぜん、聞いてないけど!

 もう、なんで教えてくれなかったんだろう。
 でもこれで彰吾さんの特別扱いの謎は解けた。
 
「なんで教えてくれなかったんですか」

「いや、別に。機会がなかったからな。ああ、だが認知はされてないよ。俺は愛人の子だから」

 彰吾さんのお母さんは銀座のクラブのホステスで、彼を生んですぐ亡くなってしまったそうだ。

 前川氏は身よりのなかった幼い彰吾さんを引き取った。
 だが奥さんからの風当たりは強く、不幸な子供時代を送ったそうだ。

 そんなとき、唯一味方になってくれたのが、お姉さんの香織さん。

 部長は大学を卒業すると同時に家を出て、現在、父親と母親とはほとんど行き来がないらしい。

 唯一、親戚で付き合いがあるのは香織さん一家だけだそうだ。

「この会社に勤めたのは、言ってみれば、大学まで出してもらった恩を少しでも返そうと思ったからだ。でも、そろそろ次を考えてはいるぞ。どうも会社勤めは性に合わん」

 その話はちらっと米川さんから聞いていた。
 今の『ヤマモト』の仕事から手を離れたら、独立するらしいと。

 もちろん、そうなったら、わたしも彼についていくつもり。

 まだまだ、彼には驚かされそう。
 なにしろ、異例のデパートみたいな人だから。

 わたしこそ、この人に言わなきゃ。


 あなたといたら、一生飽きないでいられるって。


(完)




























































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