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しばらくは遠くの方で、爆発音や地響きが響いていた。
どれほどの時間そうしていたんだろう……いつしか喧噪は収まり、周囲は不気味なほど静かになった。
一日中そうだったかもしれないし、ほんの数時間だったのかもしれない。
殻の中にいる俺は人間の赤ん坊のように睡眠と覚醒を繰り返していて、時間の感覚が曖昧だ。
意識が戻った時には、いつもそばにあった温もりと気配が消えて、空気がひんやりしている気がする。
魔力という“食事”を与えられ続けていた俺の身体は、じわじわと力が抜けていくみたいだった。
実際に腹が満たされていたわけではないけど、両親から注がれる魔力は身も心も満たしてくれていたもので、今になってその温もりがどれほど大事なものだったかを思い知っている。
寂しさと、空腹で——意識が途切れそうになるたび切なくて……。次に目を開けた時には両親が無事に帰ってきていることを祈り続けた。
——ガラッ、ガラガラッ。
近くで岩が崩れる音がした。
誰かが来た……?
(母さんか?)
一瞬、期待する。
でもよく聞いてみると、仲間みたいに羽ばたきの音もしなければ、岩を擦る鉤爪の音もしない。
ハーピーじゃない——別の何かの気配だ。
「おい!ここにもあるぞ!」
「……こいつはデケェ。模様も他のと違うな。へへっ、レアかもしれねぇ。丁重に扱えよぉ?」
(……やばい。これ、絶対、悪い奴だろ。)
仲間たちとは違う、暗く濁った気配がまとわりつく。
声も、口ぶりも、絵に描いたような悪党そのもの。
(俺、誘拐されようとしてない!? いやいやいや、ムリムリムリ! 俺、今ただのか弱い卵だぞ!?抵抗出来ないんだぞーー!!!)
「さっさとアイテムボックスを起動しろ! そろそろズラからねぇとまずい!」
「へいへい」
(母さぁあああん! 卵泥棒だよ! 助けてえええ!!)
叫んだつもりでも、声は出ない。
助けが来る気配がない、ということは……なんて最悪の事態を想像してしまう。
ふっと、元々暗かった視界が、さらに深い漆黒に覆われる。
周囲の音も、気配も、何ひとつ感じられない。
ああ、これが本当の暗闇なんだ……。
麻酔でも回ったように強制的に意識が持っていかれる。
そこで、俺の意識は途切れた。
どれほどの時間そうしていたんだろう……いつしか喧噪は収まり、周囲は不気味なほど静かになった。
一日中そうだったかもしれないし、ほんの数時間だったのかもしれない。
殻の中にいる俺は人間の赤ん坊のように睡眠と覚醒を繰り返していて、時間の感覚が曖昧だ。
意識が戻った時には、いつもそばにあった温もりと気配が消えて、空気がひんやりしている気がする。
魔力という“食事”を与えられ続けていた俺の身体は、じわじわと力が抜けていくみたいだった。
実際に腹が満たされていたわけではないけど、両親から注がれる魔力は身も心も満たしてくれていたもので、今になってその温もりがどれほど大事なものだったかを思い知っている。
寂しさと、空腹で——意識が途切れそうになるたび切なくて……。次に目を開けた時には両親が無事に帰ってきていることを祈り続けた。
——ガラッ、ガラガラッ。
近くで岩が崩れる音がした。
誰かが来た……?
(母さんか?)
一瞬、期待する。
でもよく聞いてみると、仲間みたいに羽ばたきの音もしなければ、岩を擦る鉤爪の音もしない。
ハーピーじゃない——別の何かの気配だ。
「おい!ここにもあるぞ!」
「……こいつはデケェ。模様も他のと違うな。へへっ、レアかもしれねぇ。丁重に扱えよぉ?」
(……やばい。これ、絶対、悪い奴だろ。)
仲間たちとは違う、暗く濁った気配がまとわりつく。
声も、口ぶりも、絵に描いたような悪党そのもの。
(俺、誘拐されようとしてない!? いやいやいや、ムリムリムリ! 俺、今ただのか弱い卵だぞ!?抵抗出来ないんだぞーー!!!)
「さっさとアイテムボックスを起動しろ! そろそろズラからねぇとまずい!」
「へいへい」
(母さぁあああん! 卵泥棒だよ! 助けてえええ!!)
叫んだつもりでも、声は出ない。
助けが来る気配がない、ということは……なんて最悪の事態を想像してしまう。
ふっと、元々暗かった視界が、さらに深い漆黒に覆われる。
周囲の音も、気配も、何ひとつ感じられない。
ああ、これが本当の暗闇なんだ……。
麻酔でも回ったように強制的に意識が持っていかれる。
そこで、俺の意識は途切れた。
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