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保護
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アシェルはここまでの経緯をかいつまんで話した。
物心ついた頃から貴族の家で過ごしていたこと、連れてこられた先で悪い大人たちに危害を加えられていたこと、俺がその場から連れ出したこと。
ぽつりぽつりと、断片的に伝えたり、ラーシュからの質問に答えながら、簡単に伝えていった。
途中、何度も話すことが辛そうな様子がみられると、この場で詳しい話を聞くのは止めようということになった。
その後、俺達は団員に背負われて移動することになった。どうやらここは魔の森と呼ばれる危険な場所らしい。
俺たちの身柄はラーシュが保護してくれるという事になり、ひとまずマスラーク領の城下町まで連れて行ってもらえることになった。
町までは最短で丸一日かかるらしい。
夕暮れが近づく頃、野営の準備が始まった。
焚き火がぱちぱちと爆ぜ、温かい湯気と香りが立ち上る。
ラーシュが鍋からスープをよそって、アシェルに差し出した。
「ほら、野菜のスープだ。体があったまるぞ」
アシェルは両手で器を受け取り、匂いを吸い込むとほっと息を漏らした。
そしてゆっくりと一口。
スープを口に含んだアシェルの目がぱっと明るくなる。
「うまいか?」
アシェルはこくこくと何度も頷く。
「ははは!そうか!ゆっくり食え」
素直な反応に、周りで見ている団員たちも穏やかに笑った。
消化に良いようにと細かく刻まれ、やわらかく煮込まれた野菜を一心不乱に咀嚼するアシェルを見て、こっちまで顔が緩んでしまう。
で、俺の方はというと……。
「こりゃ珍しい。こいつはハーピーの雛だな」
「へぇ~俺、初めて見たっす」
「この国じゃまず見ねぇ。大陸のずっと遠く、北の大山脈に群れで生息してるって話だが、俺も噂に聞いたくらいで、本物を見るのは初めてだ」
俺が体当たりで吹っ飛ばした若い団員と、壮年の団員が、俺を観察しながら話している。
2人が俺にも食事を準備してくれたんだけど……俺の前に置かれたのは、魚と、何かの肉の塊——それも、血の滴るほどの生だ。
「ほれ、お前が捕ってきた魚に、こっちは新鮮な肉だぞ!」
(いやこれは無理!!!)
俺は全力で首をブンブン振る。
「なんだ、食わんのか?」
そう言って首をかしげる壮年の団員。
今の俺はハーピーの体をしているが、食事に関しては前世の食性も感性もそのまま残ってる。
せっかく準備してくれたし……試しに少しだけニオイを確認してみた……。
魚は時間が経って生臭くなってるし、肉の方はもう野生としか表現できないような獣の異臭が香り立つ。
うん、どっちも、きつい。
申し訳ないが俺もアシェルと同じスープが飲みたい……。
「まだ子供だしミルクとか飲むんじゃないっすかね」
なんだか半笑いで小ばかにされた気がするので、ちょっとムッとして睨んでしまった。
中身は成人をとっくに過ぎた大人なんです、と言い返してやりたい。
「油断するなよ?ハーピーってのは獰猛な肉食の魔獣だ。村から子供をさらって食うって話もあるんだぞ?」
(おい待て、聞いてませんよそんな設定!!!そうなんですか!?)
「え、本当っすか!?うわーおっかねぇー……」
ニヤリとしてからかう団員の言葉に俺も一緒になって驚いていると――
「あの!」
突然にアシェルから大きな声が上がった。その場の全員がアシェルの方を見る。
「フィル……は、僕と同じ物を食べてました。……僕のために、木に登って果物を、取ってくれて…だから、えっと……」
急にみんなの視線が集まって緊張してしまったようだ。
視線を落としつつも、おそるおそるそう言うと、団員たちはばつが悪そうに顔を見合わせた。
「そうだったな、お前さんはずっとこいつと一緒だったんだもんな。すまん、悪く言うつもりはなかった。」
「えと、じゃあ……お前……じゃない、フィルもスープ飲むか?」
(飲む!あとついでにこっちの肉は焼いてくれたら嬉しいです!)
「ピピッ!ピヨヨヨ!」
肉の方は伝わらなかったけど、スープを差し出された。
受け取ろうとしたけど、翼じゃどうにも器を持つのが難しい。
口を付けて飲もうとしたけど無理そうだ。
ちょっと行儀は悪いけど顔を突っ込んで飲むしかないのか……。
スープと格闘していると、目の前に木のスプーンが差し出された。
顔を上げてみると、アシェルがこちらを見て笑っていた。
俺の器からスープをひとすくいして、
「はい、フィル」
と、口元に差し出してくれた。
こ、これは……!
(お、推しからの、あーん!!!)
俺は嬉々としてアシェルの持つスプーンを受け入れた。
(あぁ……沁みるぅ。)
味も、アシェルからの優しさも、尊みも全部。
飲み込むと、温かさが身体中に広がっていく。アシェルに食べさせてもらっているというのも美味しさに拍車をかけている気がする。
そうしてスープが空になるまでアシェルに食べさせてもらって、その日は寝るまでずっと夢見心地だった。
ラーシュたちが交代で火の番をしてくれる中、安心してアシェルの羽毛布団になって寝ることが出来た。
翌日。朝からずっと森を進み続けて、あっという間に日が落ちる頃になった。
なんとか一団は日没と共にマスラークの町へ到着することが出来たようだ。
町は太い木壁に囲まれていて、周囲に作られた堀には跳ね橋が掛けてあり、そこには門番の姿も確認できる。
ラーシュは町の手前で布を取り出して、俺たちをぐるりと包んだ。
「すまんな。俺の屋敷に着くまでの辛抱だ」
ラーシュに背負われたアシェルは小さく頷き、俺も別の団員に抱えられながら布の中で「ピッ」と返事をした。
門番に軽く挨拶と帰還の報告をしているのが聞こえた後、俺たちは町の中に入っていった。
歩いていると町の人たちがラーシュに気さくに話しかけてくる。時折捕まって少し立ち話をしたりと、とても慕われている様子だ。
しばらく団員の背に揺られていると、どこか建物に入った気配がした。
包まれていた布が取られて、眩しさに一瞬目がくらんでしまう。
「おかえりなさい、あなた」
目の前にいたのは落ちついた茶色の髪を軽くまとめている、楚々とした雰囲気の綺麗な女性だった。
「アリアンナ」
そう言ってラーシュは女性の頬に顔を寄せた。
おお、なんだか海外の挨拶みたいな感じだ。
「先に部下から話を聞いたと思う。急で悪いが、頼めるか」
「ええ大丈夫よ。……この子達が?」
女性はきっとラーシュの奥さんなのだろう。
俺たちを覗き込み、優しく笑みを向けてくれる。
「疲れているでしょう?さぁ、中にどうぞ」
団員の背から降ろされ、今度は年配の夫婦の手に預けられて、風呂場に案内された。
案内してくれた2人はこの屋敷で働くお手伝いさんなのだという。
椅子に座るよう促されて、木桶で優しくお湯をかけてもらう。
体にかかる温かいお湯の感覚に思わず体が反応して、羽をプルプル震わせてしまい、アシェルにも老夫婦にもクスっと笑われてしまった。
湯船に浸かることはしないらしい。
残念だけど、ひとすくいごとに汚れも疲れも流れていく気がして、これでも充分気持ちが良い。
体を清め終わると、新しい服を着せてもらった。
俺は手と足が鳥類のそれだからか、ワンピースを準備してもらっていたようで、ちょっと気恥ずかしい。
着替え終わると今度はアリアンナさんが案内をしてくれて、寝室に通された。
「今日はこのままゆっくり休みなさい。明日、お医者さんに体の調子を診てもらいましょうね」
そのお言葉に甘えて、俺はさっそくベッドに寝転がった。
あぁ――久しぶりのまともな寝具……これは、今すぐ眠れる。
「急なことでベッドは1つしかないの、ごめんなさい」
「いえ、あの、ありがとうございます」
「ピ!」
アリアンナさんは申し訳なさそうにそう言っていたが、全然問題はない。
俺がベッドで翼を広げると、アシェルが慣れたように寄り添って来て、すぐに寝る体勢に入った。
「あらあら。……ふふっ、おやすみなさい」
1つのベッドに、抱き合って収まる俺たちを見て、アリアンナさんは優しく笑っていた。
屋根のある場所。やわらかくてあったかい寝具。
腕の中には風呂上がりでポカポカのアシェル。
なんて贅沢なんだ……。
俺は息をつく間もなく、あっと今に眠りに落ちた。
物心ついた頃から貴族の家で過ごしていたこと、連れてこられた先で悪い大人たちに危害を加えられていたこと、俺がその場から連れ出したこと。
ぽつりぽつりと、断片的に伝えたり、ラーシュからの質問に答えながら、簡単に伝えていった。
途中、何度も話すことが辛そうな様子がみられると、この場で詳しい話を聞くのは止めようということになった。
その後、俺達は団員に背負われて移動することになった。どうやらここは魔の森と呼ばれる危険な場所らしい。
俺たちの身柄はラーシュが保護してくれるという事になり、ひとまずマスラーク領の城下町まで連れて行ってもらえることになった。
町までは最短で丸一日かかるらしい。
夕暮れが近づく頃、野営の準備が始まった。
焚き火がぱちぱちと爆ぜ、温かい湯気と香りが立ち上る。
ラーシュが鍋からスープをよそって、アシェルに差し出した。
「ほら、野菜のスープだ。体があったまるぞ」
アシェルは両手で器を受け取り、匂いを吸い込むとほっと息を漏らした。
そしてゆっくりと一口。
スープを口に含んだアシェルの目がぱっと明るくなる。
「うまいか?」
アシェルはこくこくと何度も頷く。
「ははは!そうか!ゆっくり食え」
素直な反応に、周りで見ている団員たちも穏やかに笑った。
消化に良いようにと細かく刻まれ、やわらかく煮込まれた野菜を一心不乱に咀嚼するアシェルを見て、こっちまで顔が緩んでしまう。
で、俺の方はというと……。
「こりゃ珍しい。こいつはハーピーの雛だな」
「へぇ~俺、初めて見たっす」
「この国じゃまず見ねぇ。大陸のずっと遠く、北の大山脈に群れで生息してるって話だが、俺も噂に聞いたくらいで、本物を見るのは初めてだ」
俺が体当たりで吹っ飛ばした若い団員と、壮年の団員が、俺を観察しながら話している。
2人が俺にも食事を準備してくれたんだけど……俺の前に置かれたのは、魚と、何かの肉の塊——それも、血の滴るほどの生だ。
「ほれ、お前が捕ってきた魚に、こっちは新鮮な肉だぞ!」
(いやこれは無理!!!)
俺は全力で首をブンブン振る。
「なんだ、食わんのか?」
そう言って首をかしげる壮年の団員。
今の俺はハーピーの体をしているが、食事に関しては前世の食性も感性もそのまま残ってる。
せっかく準備してくれたし……試しに少しだけニオイを確認してみた……。
魚は時間が経って生臭くなってるし、肉の方はもう野生としか表現できないような獣の異臭が香り立つ。
うん、どっちも、きつい。
申し訳ないが俺もアシェルと同じスープが飲みたい……。
「まだ子供だしミルクとか飲むんじゃないっすかね」
なんだか半笑いで小ばかにされた気がするので、ちょっとムッとして睨んでしまった。
中身は成人をとっくに過ぎた大人なんです、と言い返してやりたい。
「油断するなよ?ハーピーってのは獰猛な肉食の魔獣だ。村から子供をさらって食うって話もあるんだぞ?」
(おい待て、聞いてませんよそんな設定!!!そうなんですか!?)
「え、本当っすか!?うわーおっかねぇー……」
ニヤリとしてからかう団員の言葉に俺も一緒になって驚いていると――
「あの!」
突然にアシェルから大きな声が上がった。その場の全員がアシェルの方を見る。
「フィル……は、僕と同じ物を食べてました。……僕のために、木に登って果物を、取ってくれて…だから、えっと……」
急にみんなの視線が集まって緊張してしまったようだ。
視線を落としつつも、おそるおそるそう言うと、団員たちはばつが悪そうに顔を見合わせた。
「そうだったな、お前さんはずっとこいつと一緒だったんだもんな。すまん、悪く言うつもりはなかった。」
「えと、じゃあ……お前……じゃない、フィルもスープ飲むか?」
(飲む!あとついでにこっちの肉は焼いてくれたら嬉しいです!)
「ピピッ!ピヨヨヨ!」
肉の方は伝わらなかったけど、スープを差し出された。
受け取ろうとしたけど、翼じゃどうにも器を持つのが難しい。
口を付けて飲もうとしたけど無理そうだ。
ちょっと行儀は悪いけど顔を突っ込んで飲むしかないのか……。
スープと格闘していると、目の前に木のスプーンが差し出された。
顔を上げてみると、アシェルがこちらを見て笑っていた。
俺の器からスープをひとすくいして、
「はい、フィル」
と、口元に差し出してくれた。
こ、これは……!
(お、推しからの、あーん!!!)
俺は嬉々としてアシェルの持つスプーンを受け入れた。
(あぁ……沁みるぅ。)
味も、アシェルからの優しさも、尊みも全部。
飲み込むと、温かさが身体中に広がっていく。アシェルに食べさせてもらっているというのも美味しさに拍車をかけている気がする。
そうしてスープが空になるまでアシェルに食べさせてもらって、その日は寝るまでずっと夢見心地だった。
ラーシュたちが交代で火の番をしてくれる中、安心してアシェルの羽毛布団になって寝ることが出来た。
翌日。朝からずっと森を進み続けて、あっという間に日が落ちる頃になった。
なんとか一団は日没と共にマスラークの町へ到着することが出来たようだ。
町は太い木壁に囲まれていて、周囲に作られた堀には跳ね橋が掛けてあり、そこには門番の姿も確認できる。
ラーシュは町の手前で布を取り出して、俺たちをぐるりと包んだ。
「すまんな。俺の屋敷に着くまでの辛抱だ」
ラーシュに背負われたアシェルは小さく頷き、俺も別の団員に抱えられながら布の中で「ピッ」と返事をした。
門番に軽く挨拶と帰還の報告をしているのが聞こえた後、俺たちは町の中に入っていった。
歩いていると町の人たちがラーシュに気さくに話しかけてくる。時折捕まって少し立ち話をしたりと、とても慕われている様子だ。
しばらく団員の背に揺られていると、どこか建物に入った気配がした。
包まれていた布が取られて、眩しさに一瞬目がくらんでしまう。
「おかえりなさい、あなた」
目の前にいたのは落ちついた茶色の髪を軽くまとめている、楚々とした雰囲気の綺麗な女性だった。
「アリアンナ」
そう言ってラーシュは女性の頬に顔を寄せた。
おお、なんだか海外の挨拶みたいな感じだ。
「先に部下から話を聞いたと思う。急で悪いが、頼めるか」
「ええ大丈夫よ。……この子達が?」
女性はきっとラーシュの奥さんなのだろう。
俺たちを覗き込み、優しく笑みを向けてくれる。
「疲れているでしょう?さぁ、中にどうぞ」
団員の背から降ろされ、今度は年配の夫婦の手に預けられて、風呂場に案内された。
案内してくれた2人はこの屋敷で働くお手伝いさんなのだという。
椅子に座るよう促されて、木桶で優しくお湯をかけてもらう。
体にかかる温かいお湯の感覚に思わず体が反応して、羽をプルプル震わせてしまい、アシェルにも老夫婦にもクスっと笑われてしまった。
湯船に浸かることはしないらしい。
残念だけど、ひとすくいごとに汚れも疲れも流れていく気がして、これでも充分気持ちが良い。
体を清め終わると、新しい服を着せてもらった。
俺は手と足が鳥類のそれだからか、ワンピースを準備してもらっていたようで、ちょっと気恥ずかしい。
着替え終わると今度はアリアンナさんが案内をしてくれて、寝室に通された。
「今日はこのままゆっくり休みなさい。明日、お医者さんに体の調子を診てもらいましょうね」
そのお言葉に甘えて、俺はさっそくベッドに寝転がった。
あぁ――久しぶりのまともな寝具……これは、今すぐ眠れる。
「急なことでベッドは1つしかないの、ごめんなさい」
「いえ、あの、ありがとうございます」
「ピ!」
アリアンナさんは申し訳なさそうにそう言っていたが、全然問題はない。
俺がベッドで翼を広げると、アシェルが慣れたように寄り添って来て、すぐに寝る体勢に入った。
「あらあら。……ふふっ、おやすみなさい」
1つのベッドに、抱き合って収まる俺たちを見て、アリアンナさんは優しく笑っていた。
屋根のある場所。やわらかくてあったかい寝具。
腕の中には風呂上がりでポカポカのアシェル。
なんて贅沢なんだ……。
俺は息をつく間もなく、あっと今に眠りに落ちた。
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