どうしてこんな拍手喝采

ソラ

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部室に寄るという先輩にお願いしてギターを持って行ってもらい、俺は教室の扉を開けた。特別友達などいないので俺は、1人席に着いた。

「でさー、この前の…」

「わかるわかる!」

「マジでそれ。あいつほんとうざいよな」

耳に入る会話を全て流して教科書を開いた。

勉強…追いつけるかなぁとそんなことくらいしか考えてなかった。



いつも通り授業を受けた。案外進んでいなくてよかったと思う。チャイムが鳴って、狙ったようにメールが届く。まだ使ったこともないスマートフォンというもの。

使い方などわからないので俺はどうしていいか迷っていた。すると後ろから俺よりも幾分大きな手が画面をタッチする。

「スライド、それからここ」

「…明人先輩」

思わぬ助っ人に俺は涙をにじませた。
なんていい方だ。

「買ったのか?」

「いえ、もらったんです。」

「もらっ…もらった?」

「はい、…あ、これってどうやって返信するんですか?」

メールは片桐さんからで、何時に迎えに行けばいいかという内容だった。

「…ああ、ここを押して、あとは打つだけだ。」

「ありがとうございます!……?」

「……なんて返信したいんだ?」

「えっと…18時半に終わりますって、返したいんです」

「……わかった」

慣れた手つきで明人先輩は打っていく。無事変身できて胸をなでおろした。
すぐに片桐さんから返信が来て、「では18:30に迎えに行きますね!」と書いてあった。

「連絡先教えてくれるか?」

「はい、やり方わからないんですけど……」

「俺がやる。誓のも入れとくぞ?」

「ありがとうございます」

部室に向かいながら明人先輩にいろんな設定をしてもらった。
少しだけだがカメラの使い方もわかって得した気分だ。

「えー!冰澄スマホ買ったんなら言ってよー」

誓先輩に駄々をこねられたのは言うまでもない。



「冰澄」

ギターのチューニングをしていると後ろから声がかかった。

「そろそろ合わせよー」

誓先輩の言葉に俺は大きく頷いた。
いちおう、俺はボーカルをさせてもらってる。誓先輩も歌えるけど、どうやら"めんどくさい"らしい。

「新曲書いた?」

「はい、いちおう書きました」

「んじゃ、明人作曲よろしくー」

「ん」

明人先輩に歌詞を渡し、定位置に立つ。

明人先輩がドラムスティックを三回叩いた。
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