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第一章
10 街へお出かけ
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綺羅びやかな馬車に乗せていただき、ライカル様と共に出発しました。
王都の中心部に王宮があります。
住み込みさせていただいている公爵家は、王宮から少し離れた位置にあり、そこには王族や上流貴族が住む屋敷が他にいくつかあります。
そこから外側に行くと貴族が住む家がズラズラと並んでいますが、ここまでは今まで住んでいたアルガルデ王国と一緒のようです。
故郷の国と違うのは、商店や民間人が住む更に外側の雰囲気ですね。
アルガルデ王国は治安が悪く、至る場所に警備兵や兵士が配置されていました。
ですが、ここオーブルジェ王国にはほとんどいません。
「ライカル様、兵士や警備兵がいないようですが……」
「王宮には流石に配置していますが、街には不要でしょう。事件も滅多に起きませんからね」
「え……!?」
国が違うだけでこんなに環境が変わるのでしょうか。
たくさんの人間が住んでる以上、どうしてもトラブルや争い、犯罪が起こってしまうものだと思っていましたが。
「王都の皆で協力していますからね。言ってみれば街の住人一人一人が警備兵と言っても過言ではありません」
「窃盗や痴漢とかあったら住民が捕まえているのですか?」
「そもそもそんな大事件、ここ数か月起きていませんよ。前回は確か……柿泥棒が記憶に新しいですね。住民の力を合わせ、全力で極悪人を捕らえましたが。その前は確か、スカートめくり事件ですね」
真剣な表情で話してくれているので、どうやら柿泥棒ですら大事件になるのでしょうか。
感覚が違いすぎるので失礼な言い方になってしまいますが、ここの王都はとても平和なようで何よりです。
「さぁ、街の中心部なのでここからは二人で歩いて回りましょうか」
「い……良いのですか? 公爵殿下ともあろう方が無防備に……」
「え? 何か問題でもありますか?」
ライカル様は不思議そうな顔をしています。
どうやら今までの常識はない方がいいのかもしれませんね……。
馬車から降りると、ライカル様が私の手を取ってくださり、そのまま歩きます。一緒だった護衛は少し離れた後ろから付いてきました。
手を繋いで歩くことが、これほどまでにドキドキするものだと思いませんでした。
「この先に私のお気に入りの店があるのですが、そこで食事をしようと思います。よろしいでしょうか?」
「はい。楽しみです」
しばらく歩くと、そこには老舗と言える小さな店がポツリと建っていました。
「ここです」
私は今まで外食などしたことがほぼ無かったので、とても楽しみです。
「いらっしゃいませライカル様。……おや、今日はデートですかな?」
お年は七十代くらいでしょうか。背筋もピンと伸びてて、年齢の割に元気そうな方です。
ライカル様に対してもやたらと馴れ馴れしく話していますが、もう気にするのはやめておきます。私もこの国の住人になったのですから。
「あぁ、紹介しよう。先日知り合い、今は住み込みで私の勉強を見てくれているリリーナさんだ」
「ほう。ライカル様の教育をされるとは……さぞかし優秀な方なのでしょうな。ならば今日は腕によりをかけて調理しましょう」
「あぁ、フルコースで頼むマスター。リリーナさん、そこのテーブル席へ」
ライカル様が椅子を引き、そこに私が座るように誘導してくれます。こういった経験が全くなかったので、彼の紳士な行動が一層際立って見えます。
「よく来られるのですか?」
「月に一度くらいですね。私の叔父……国王陛下に紹介されて気に入ったのがきっかけなんですよ」
「国王陛下ですか!?」
この店、実は王族が出入りするお店なのでしょうか。王都が謎だらけですが、とても興味深いです。
王都の中心部に王宮があります。
住み込みさせていただいている公爵家は、王宮から少し離れた位置にあり、そこには王族や上流貴族が住む屋敷が他にいくつかあります。
そこから外側に行くと貴族が住む家がズラズラと並んでいますが、ここまでは今まで住んでいたアルガルデ王国と一緒のようです。
故郷の国と違うのは、商店や民間人が住む更に外側の雰囲気ですね。
アルガルデ王国は治安が悪く、至る場所に警備兵や兵士が配置されていました。
ですが、ここオーブルジェ王国にはほとんどいません。
「ライカル様、兵士や警備兵がいないようですが……」
「王宮には流石に配置していますが、街には不要でしょう。事件も滅多に起きませんからね」
「え……!?」
国が違うだけでこんなに環境が変わるのでしょうか。
たくさんの人間が住んでる以上、どうしてもトラブルや争い、犯罪が起こってしまうものだと思っていましたが。
「王都の皆で協力していますからね。言ってみれば街の住人一人一人が警備兵と言っても過言ではありません」
「窃盗や痴漢とかあったら住民が捕まえているのですか?」
「そもそもそんな大事件、ここ数か月起きていませんよ。前回は確か……柿泥棒が記憶に新しいですね。住民の力を合わせ、全力で極悪人を捕らえましたが。その前は確か、スカートめくり事件ですね」
真剣な表情で話してくれているので、どうやら柿泥棒ですら大事件になるのでしょうか。
感覚が違いすぎるので失礼な言い方になってしまいますが、ここの王都はとても平和なようで何よりです。
「さぁ、街の中心部なのでここからは二人で歩いて回りましょうか」
「い……良いのですか? 公爵殿下ともあろう方が無防備に……」
「え? 何か問題でもありますか?」
ライカル様は不思議そうな顔をしています。
どうやら今までの常識はない方がいいのかもしれませんね……。
馬車から降りると、ライカル様が私の手を取ってくださり、そのまま歩きます。一緒だった護衛は少し離れた後ろから付いてきました。
手を繋いで歩くことが、これほどまでにドキドキするものだと思いませんでした。
「この先に私のお気に入りの店があるのですが、そこで食事をしようと思います。よろしいでしょうか?」
「はい。楽しみです」
しばらく歩くと、そこには老舗と言える小さな店がポツリと建っていました。
「ここです」
私は今まで外食などしたことがほぼ無かったので、とても楽しみです。
「いらっしゃいませライカル様。……おや、今日はデートですかな?」
お年は七十代くらいでしょうか。背筋もピンと伸びてて、年齢の割に元気そうな方です。
ライカル様に対してもやたらと馴れ馴れしく話していますが、もう気にするのはやめておきます。私もこの国の住人になったのですから。
「あぁ、紹介しよう。先日知り合い、今は住み込みで私の勉強を見てくれているリリーナさんだ」
「ほう。ライカル様の教育をされるとは……さぞかし優秀な方なのでしょうな。ならば今日は腕によりをかけて調理しましょう」
「あぁ、フルコースで頼むマスター。リリーナさん、そこのテーブル席へ」
ライカル様が椅子を引き、そこに私が座るように誘導してくれます。こういった経験が全くなかったので、彼の紳士な行動が一層際立って見えます。
「よく来られるのですか?」
「月に一度くらいですね。私の叔父……国王陛下に紹介されて気に入ったのがきっかけなんですよ」
「国王陛下ですか!?」
この店、実は王族が出入りするお店なのでしょうか。王都が謎だらけですが、とても興味深いです。
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