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20話 レイチェルは期待する
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「申してみよ」
「王都には私どものように逃げたい者が大勢います。どうか、この公国に移民の許可をいただけないでしょうか?」
「承知した。むしろ、想定していたから準備もできている。レイチェルよ、たしか、ヒマワリ殿は動物と対話ができるのであったな」
「はい。ヒマワリなら人間以外の生き物であれば誰とでも仲良く会話ができますので」
民間人が信じられないといったような表情をしていた。
だが、これは事実なのだから受け入れてもらうしかない。
今後、このように毎回驚かれるのだろうな……。
いつか、植物たちと人が会話はできなくてもみんなが仲良くできる公国になってくれたらいいなと思う。
「馬車の馬に伝え、王都に自力で帰り、これから馬車に乗せる紙を王都の者たちにばら撒いてもらいたい」
「なにが書かれているのですか?」
「なぁに、フォラント公国の観光広告のようなものだよ」
これ、きっとギリギリのやつだ……。
と、思っていたが、私の気のせいだったようだ。
念のために見せてもらったが、フォラント王国に移住したほうが良いなどという催促などは一切記載されていなかった。
だが、これを見たら移住したくなるような気はするけど……。
王都でこのような宣伝をすること自体は違法でもないし、国王も文句は言えないだろう。
だから、私はスムーズにできるように協力したい。
頑張ってもらうのは私の友達なんだけど。
「ジュモクとヒマワリにお願いしても良いかなぁ?」
『聖女さまのお願いでしたら喜んで! 馬の操縦はジュモクにやってもらい、帰りは彼の背に乗ってまたここへ戻ってくればいいのでしょう?』
「うん。大変だと思うけど……」
『紙のばら撒きは夜中に俺とヒマワリで協力してやればすぐっすよ。それに、効率よく人目につきやすそうな場所で宣伝しときますぜ!』
「ありがとう。よろしくね」
私は、ジュモクとヒマワリに聖なる力を加えてより一層元気になってもらった。
そして、数日後、フォラント公国に人が大勢詰めかけてきた。
アルジェント様が呼び戻した人たちと、王都から避難……こほん、観光としてここへ来た人たちで賑やかになった。
もしもこのくらいの人数で植物たちと共存できれば、バランスよく良い公国が完成するに違いない。
あぁ、みんなここに住んでくれないかなぁ。
「王都には私どものように逃げたい者が大勢います。どうか、この公国に移民の許可をいただけないでしょうか?」
「承知した。むしろ、想定していたから準備もできている。レイチェルよ、たしか、ヒマワリ殿は動物と対話ができるのであったな」
「はい。ヒマワリなら人間以外の生き物であれば誰とでも仲良く会話ができますので」
民間人が信じられないといったような表情をしていた。
だが、これは事実なのだから受け入れてもらうしかない。
今後、このように毎回驚かれるのだろうな……。
いつか、植物たちと人が会話はできなくてもみんなが仲良くできる公国になってくれたらいいなと思う。
「馬車の馬に伝え、王都に自力で帰り、これから馬車に乗せる紙を王都の者たちにばら撒いてもらいたい」
「なにが書かれているのですか?」
「なぁに、フォラント公国の観光広告のようなものだよ」
これ、きっとギリギリのやつだ……。
と、思っていたが、私の気のせいだったようだ。
念のために見せてもらったが、フォラント王国に移住したほうが良いなどという催促などは一切記載されていなかった。
だが、これを見たら移住したくなるような気はするけど……。
王都でこのような宣伝をすること自体は違法でもないし、国王も文句は言えないだろう。
だから、私はスムーズにできるように協力したい。
頑張ってもらうのは私の友達なんだけど。
「ジュモクとヒマワリにお願いしても良いかなぁ?」
『聖女さまのお願いでしたら喜んで! 馬の操縦はジュモクにやってもらい、帰りは彼の背に乗ってまたここへ戻ってくればいいのでしょう?』
「うん。大変だと思うけど……」
『紙のばら撒きは夜中に俺とヒマワリで協力してやればすぐっすよ。それに、効率よく人目につきやすそうな場所で宣伝しときますぜ!』
「ありがとう。よろしくね」
私は、ジュモクとヒマワリに聖なる力を加えてより一層元気になってもらった。
そして、数日後、フォラント公国に人が大勢詰めかけてきた。
アルジェント様が呼び戻した人たちと、王都から避難……こほん、観光としてここへ来た人たちで賑やかになった。
もしもこのくらいの人数で植物たちと共存できれば、バランスよく良い公国が完成するに違いない。
あぁ、みんなここに住んでくれないかなぁ。
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