【完結】婚約相手は私を愛してくれてはいますが病弱の幼馴染を大事にするので、私も婚約者のことを改めて考えてみることにします

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　婚約破棄にはなりましたが、いつものようにメンソール学園で授業は受けます。
　勿論バズドドさんもリリノアさんも同じ教室なので、鉢合わせます。

　ですが、私は特に気になりませんでした。
　むしろバズドド様の方が諦めがつかなかったようです。

「ジュリアーナ、もう一回付き合ってくれないか？　ほら、政略結婚は破棄してもさ、俺たちの恋愛結婚だったら文句ないじゃん」
「バズドドさん……何度も言いましたが、もう少し考えさせてくれませんか？　本当にあなた相手で良かったのかしっかりと考えたくてこのような事態を起こしてしまったのですから……」
「待つってどれくらい？　明日？　来週？　まさか来年じゃないだろうな？」

　そんなの私だって知りたいです。バズドドさんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。ですが、しっかりと法律に従い、多額の慰謝料も払い和解もしたのです。

　今後は私の気持ちをしっかりと考えてから自分で行動をしたいと初めて思っています。ですから、少しでいいので待って欲しいんです。わがままなのは重々承知ですが……。

「ねぇバズドドー、そんなんだったら、アタシとどう？」

　私が何度も悩みに悩んで心配していた出来事がこんなにあっさりと目の前で起きていいものなのでしょうか？
　リリノアさんがバズドドさんの唇をほぼ強引に奪ってしまいます。

　しかも教室内です。皆さんそれぞれ喋っていた会話が一気になくなりました。

　おや……どうなっているのでしょうか。
　バズドドさんも抵抗したらいいでしょうに、全くの無抵抗です。

　それどころか抱き合いはじめ、濃厚な関係になっていくように見えます。

　ようやく口が離れたところで、バズドドさんはとても喜んでいるようでした。


「ジュリアーナ……すまないが……」

　何も考えずに何と喋れば良いか、私の口から言葉がすらすらと出てきました。
「えぇ、これっきりにしましょう。私も新たな道へと進めますので」