【完結】婚約相手は私を愛してくれてはいますが病弱の幼馴染を大事にするので、私も婚約者のことを改めて考えてみることにします

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　しばらくして、バズドドさんとリリノアさんは学園を去りました。
　ですが、それだけではなかったのです。

　クラスメイトの全員が、それぞれの両親や親族に今回の件を暴露していたようで、噂は王都中に一気に広がりました。
　公爵様もバズドドさんと接触したそうで、不評は王族の耳にも入るようになり、バズドドさんとリリノアさんは王宮に強制で呼び出されていたそうです。

　そこでも態度に問題があったのでしょう。
　王族の偉い方々を怒らせたようで、両家は家族揃って爵位を剥奪されてしまったのです。

　なんと、今回の婚約破棄で支払うはずだった慰謝料も全額返ってきました。
　バズドドさんの性格に難はあったものの、不倫をしたわけでもなく犯罪をやらかしたわけでもありません。こちら側から婚約破棄を申し上げましたので、この国での法律上の過失は私にありました。

　ですが、王族の方々が動いてくださったのです。
　今回の件は、国王陛下自ら出向いてくださり、『婚約破棄しても当然のこと』だと言われました。

　色々とご都合主義のような気もしますが、国王陛下の発言は絶対なので、深くは考えないことにします。慰謝料が相殺になったことは助かりました。

　陛下のおかげで、大逆転ですね。
　いえ、陛下だけではありませんよね。

　クラスメイトが動き、そこから周りの貴族の方々も動いていただいた皆さんの力あってこそです。


　さて、あの二人は貴族という名がなくなったことによって、お互いに幸せにやっていけるんじゃないかと思っています。
　元々貴族らしい口調じゃありませんでしたもんね。

　あの性格と態度では、仕事もまともに見つけられずに相当に苦しい生活を強いられるかとは思います。そもそも彼らは働けるのか疑問ですね。ですが、どうぞお幸せにやっていってください。
　大丈夫ですよ、二人ともあれだけ愛し合っていたのですから……。


　彼らの話はもういいのです。私は今、とっても幸せですから。
　だって、メンソール学園のクラスメイトとこんなに仲良く楽しく毎日過ごせているんですよ。

　迷惑はかけてしまうこともあるかもしれませんが、自分の気持ちに正直になってお互いに助け合って生きていきたいと思います。


　更に時は経ちましたが、私と一緒に過ごしたクラスメイトは、その後もずっと付き合いが続き、生涯の友達としてかけがえのない宝物になっていますよ。

　これからも助けてくれた仲間を大事にしていきたいと思います。




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【後書き】

最後まで読んでいただきありがとうございます。

沢山の感想も全部読ませていただきました。

これだけ沢山の方に読んでいただき励みになります。

良い作品が描けるようにこれからも描き続けていきたいと思います。



最後に新作のお知らせです。

新作『夫が愛人と一緒に夜逃げしたので、王子と協力して徹底的に逃げ道を塞ぎます』

宜しくお願い致します。

当作品を読んでいただきありがとうございました。