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10 バズドド視点
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「リリノア。王宮から呼び出されているので明日は会えないんだ。聞いて驚け、なんと国王陛下からなんだぞ」
「えーバズドドも!? 実は、私も陛下に呼び出されてて明日王宮へ行くのよ」
俺だけかと思ったらリリノアもだったとは。
まぁリリノアなら一緒でも良いか。
それにしても、今まで国の一番偉いジジイに呼び出されたことなんてなかったんだけど何故だろうか。
俺たちの共通点としては、最近学園に行っていないことぐらいだ。流石にバカ相手が多い教室へ行きずらい。俺たちの恋愛を妬んでみんなでいじめてくるから不登校になってしまったのだ。
「まさか国王陛下が俺たちに『学園は行きなさい』とか言ってこないよな……?」
「ははははっ流石にないと思うわよー。ほら、こないだのお茶会のことじゃない?」
そういえばそんなこともあったっけ……。
あれは散々だったな。
学園同様にみんなして俺たちをいじめてくるし。
「お茶会の出来事が陛下の耳に入って、全員を叱責したから謝罪させようとでも考えたというわけか」
「だって国の一番偉い人でしょう。それくらい当然のことだと思うの」
なるほど、だとすれば俺とリリノアがペアで呼び出されたことも辻褄が合う。
「よし、明日は盛大に謝罪してもらうとしよう」
「あー楽しみ! あとね、謝罪してくる人たちを責めなくて良いと思うの。私たちが『誰にでも間違いはありますよ、お互い和解しましょう』とでも言えば私たちの株も大幅に上がるわよ」
「リリノア凄いな! 内心では怒りまくっているくせに」
「怒っているからこそ立場を良くしておかないとでしょ。それに国王陛下に良いところ見せておけば貴族の昇格だってあるかもしれないわよ」
あー……そこに関してはもうどうでも良いというか……俺は平民でも良い気がするんだよね。
だって、ジュリアーナから生涯難なく生活できるくらいの慰謝料が入ってきているんだから。
♢
王宮の一番偉い場所。なんてところか名前は覚えていないが、王様が偉そうに座るでかい椅子と、そこから一直線に長いカーペットが敷いてある広い部屋。
ここで俺とリリノアが二人で演出のために跪く。こういうしきたりもめんどくさい。
「さて此の度、其方らをわざわざ呼んだ理由はわかるか? わかるなら答えてみよ」
昨日は目の前にいる国王のことはジジイと思っていたんだが、訂正だ。この見た目にジジイと言っては流石に失礼だろう。偉そうなオッサンといったところだ。
とはいえ、頭の中ではそう思っていても、流石に国王陛下ともなれば緊張してしまう。
聞かれたことにはしっかりと答えようか。
幸いこの質問に関しては、昨日リリノアとミーティング済みだ。
「もちろん承知しております。俺達に謝罪したい人たちがいるんですよね?」
「む……? 言葉の使い方を間違えたか? もう一度申してみよ」
「はい? 陛下はあまり解析力もなさそうなので、詳しく説明しましょうか。先日開催されたお茶会で俺たちは酷い目に遭いました。その原因を作った方々が俺たちに謝罪するんですよね?」
「私も同意見でありますわー」
よし。説明も言葉遣いも完璧だ。
だが、陛下の顔が恐ろしくなっていく……。
「其方らは本物のバカなのか!?」
「えーバズドドも!? 実は、私も陛下に呼び出されてて明日王宮へ行くのよ」
俺だけかと思ったらリリノアもだったとは。
まぁリリノアなら一緒でも良いか。
それにしても、今まで国の一番偉いジジイに呼び出されたことなんてなかったんだけど何故だろうか。
俺たちの共通点としては、最近学園に行っていないことぐらいだ。流石にバカ相手が多い教室へ行きずらい。俺たちの恋愛を妬んでみんなでいじめてくるから不登校になってしまったのだ。
「まさか国王陛下が俺たちに『学園は行きなさい』とか言ってこないよな……?」
「ははははっ流石にないと思うわよー。ほら、こないだのお茶会のことじゃない?」
そういえばそんなこともあったっけ……。
あれは散々だったな。
学園同様にみんなして俺たちをいじめてくるし。
「お茶会の出来事が陛下の耳に入って、全員を叱責したから謝罪させようとでも考えたというわけか」
「だって国の一番偉い人でしょう。それくらい当然のことだと思うの」
なるほど、だとすれば俺とリリノアがペアで呼び出されたことも辻褄が合う。
「よし、明日は盛大に謝罪してもらうとしよう」
「あー楽しみ! あとね、謝罪してくる人たちを責めなくて良いと思うの。私たちが『誰にでも間違いはありますよ、お互い和解しましょう』とでも言えば私たちの株も大幅に上がるわよ」
「リリノア凄いな! 内心では怒りまくっているくせに」
「怒っているからこそ立場を良くしておかないとでしょ。それに国王陛下に良いところ見せておけば貴族の昇格だってあるかもしれないわよ」
あー……そこに関してはもうどうでも良いというか……俺は平民でも良い気がするんだよね。
だって、ジュリアーナから生涯難なく生活できるくらいの慰謝料が入ってきているんだから。
♢
王宮の一番偉い場所。なんてところか名前は覚えていないが、王様が偉そうに座るでかい椅子と、そこから一直線に長いカーペットが敷いてある広い部屋。
ここで俺とリリノアが二人で演出のために跪く。こういうしきたりもめんどくさい。
「さて此の度、其方らをわざわざ呼んだ理由はわかるか? わかるなら答えてみよ」
昨日は目の前にいる国王のことはジジイと思っていたんだが、訂正だ。この見た目にジジイと言っては流石に失礼だろう。偉そうなオッサンといったところだ。
とはいえ、頭の中ではそう思っていても、流石に国王陛下ともなれば緊張してしまう。
聞かれたことにはしっかりと答えようか。
幸いこの質問に関しては、昨日リリノアとミーティング済みだ。
「もちろん承知しております。俺達に謝罪したい人たちがいるんですよね?」
「む……? 言葉の使い方を間違えたか? もう一度申してみよ」
「はい? 陛下はあまり解析力もなさそうなので、詳しく説明しましょうか。先日開催されたお茶会で俺たちは酷い目に遭いました。その原因を作った方々が俺たちに謝罪するんですよね?」
「私も同意見でありますわー」
よし。説明も言葉遣いも完璧だ。
だが、陛下の顔が恐ろしくなっていく……。
「其方らは本物のバカなのか!?」
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