【完結】異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜

月城 蓮桜音

文字の大きさ
179 / 211

第179話 大事な仲間と ★シルビー SIDE

しおりを挟む
 ボクとソラ様は秘密裏に、リオの為に準備されたはずのお金が何処へ行ったのかを、ずっと探していたんだ。そして、リオのお金がある場所と、誰が関わったかも突き止めていた。そして、捕まえるための証拠となる物や記録が何処に隠されているかも、とっくに探し終わっていたのだった。

『シルビー、これで証拠は全て揃ったんじゃない~?』

『全部揃ったけど、運ぶの大変だぁ~』

『証拠のほとんどが紙だから仕方ないね~。紙以外は金貨だし~』

『本当にね~。金貨って、案外重いよね~』
 
『そうだね~。でも、どうにかして運ばないと~』

 屋敷の外には王様がつけてくれた影が5人居るから、そこまで運べれば問題無いんだけどね。ボクとソラ様では、一気に全てを持ち運ぶ事は出来ない。猫と狐の姿だからね……少しずつなら浮かせて移動させるぐらいなら出来るんだけど、ボク達も最初から浮いているからか、重い物を浮かせて運ぶのは難しいんだよね。

『ねぇ、ソラ様~。ライトにお願いしてみようよ~』

『あぁ、確かに人型だから両手使えるし、オイラ達よりは沢山運べるかも~?』

『魔力を辿られると面倒だからって、荷物を運ぶ事にも魔法が使えないのは痛いよね~。どちらにしろ、転移しないで少しずつ運ぶのなら、せめて外の影達が待っている場所まで移動させるための、人の力が必要になると思うよ~』

『確かにね~。転移は出発地点に魔力が残るだけだから、呼ぶ事は可能だけど、移動はどうしようか~?』

『ライトは隠密魔法が使えるのかなぁ~?それ次第だよね~』

『聞いてみた方が早いかな~?シルビー、頼める~?』

『了解~!』

 えっと、ライトに念話するんだよね?ボクからは初めて念話するけど、答えてくれるかなぁ?

『ライト~。今、返事出来る~?』

『ん?あぁ、確か……シルビーだったか?』

『うん!そうだよ~。覚えていてくれて嬉しいよ~』

『そ、そうか。吾輩は、シルビーの尻尾がとても心地良さそうで、ずっと気になっていたんだ』

 ボクの沢山ある尻尾に、ライトからの視線を確かに感じていたけれど、実は触りたかったからだなんて思っても居なかったから、少し驚いたよ。

『そうなの~?今度触っても良いよ~。今日はね、お願いがあって連絡したんだよ~』

『そうなのか。では、そちらへ行こうか?』

『あ、最終的には来て欲しいんだけど、先ずは説明と、いくつか質問しても良い~?失敗は許されないミッションなんだ~』

『ふぅん?そうなんだな。取り敢えず話を聞いてみようか。吾輩に何をして欲しいんだ?』

『えっとね、ボクとソラ様では運ばない荷物を、屋敷の外にいる影のおじちゃん達に渡して欲しいんだ~。それでね、こっちで魔法は使いたく無いの。ライトは隠密魔法を自分にかけられる~?』

『あぁ、隠密魔法なら使える様になったぞ。魔力のコントロールも随分上手くなったと、王様に褒めて貰ったから大丈夫だと思う』

 王様が褒めてくれたのであれば、随分上手いと言う事だから大丈夫だね。王様はボク達がちゃんと生きて行ける様に、かなり厳し目に評価してくれるからね。

『じゃあ、隠密魔法をかけて、ソラ様とボクがいる場所まで転移して来てくれる~?』

『分かった』

 ポンッ!とライトが目の前に現れた。久々に会ったライトは、とても生き生きして見えるね。お勉強も頑張っているんだろうなぁ。証拠の移動が終わったら、リオに報告して、ライトを褒めて貰おうね。恐らくそれが、ライトに取って、1番のご褒美だと思うから。

『ライト~、あそこに積んである紙類と、金貨が入った布袋がボク達には持てないんだけど、お願いして良い~?』

『あぁ、分かった。確かに、小動物の姿で運ぶのは大変そうだな。それで、あそこに居る黒ずくめの男達に渡して来れば良いのか?』

 ライトは窓の外を指差して、影のおじちゃん達の位置を確認した。説明しなくても、ちゃんと分かってくれていて助かるね。

『うん、そうだよ~。えぇっ?窓から飛び降りるの?』

 荷物を抱えたライトは、窓の枠に手と足をかけ、身を乗り出そうとしていた。

『このくらいの高さなら問題無い。早く終わらせた方が良いんだろう?5回も往復すれば、終わるだろうから急ごう』

『ライト、ありがとう』

 ソラ様が一言、ライトを労ったね。ソラ様はまだ、ライトに慣れていないみたいだね。同じ精霊とは認めているけれど、ライトが放っていた、殺気に似た気持ち悪さを、まだ忘れられないんだって言ってたよ。

『……吾輩に出来る事なら、いくらでも頼ってください』

『うん、助かるよ。何かあったら、頼むね』

『はい』

 ライトは王子であるソラ様に対して緊張してるんだろうね。2人とも少しオロオロしてたけれど、ソラ様が紙類に手を伸ばしたから、ライトも手に持った荷物をしっかりと抱いて、窓から飛び降りた。そして、影のおじちゃん達に荷物を手渡して戻って来る。窓のフチに手をかけて、軽々と部屋の中へ入って来た。

『もう少し多く持てそうだ。うん、これぐらいだな。それでは渡して来る』

 ライトはそれから数回、荷物を持っては窓から飛び降り、影に荷物を預けてを繰り返した。あっという間に証拠は外に運び出され、今回の任務も無事に終わったのだった。

 ⭐︎⭐︎⭐︎

 屋敷の外で転移し、影のおじちゃん達も連れて、王様の部屋に戻って来た。ボクはリオを連れて来る為に、ソラ様にお伺いを立てる。

「ソラ様~、ライトが頑張ってくれたから、リオに褒めて貰っても良い~?」

「うん、良いよ~。ライトのお陰で、あっという間に終わったから助かったよね~。オイラがリオに念話して、ここに呼ぶよ~」

 ソラ様に呼ばれたリオは、優しい笑顔でボク達を労ってくれる。

「ソラ、シルビー。任務、ご苦労様でした。あら、ライトも居るのね。元気そうで何よりだわ」

「あぁ、リオ。久しいな」

「今日はね~、ライトがボク達の任務を手伝ってくれたから、早く終わったんだよ~」

「まぁ!そうだったのね。ライト、ありがとう」

「あぁ、吾輩が手伝える事なら、何でもするから言ってくれ」

「ふふっ、ありがとう。頼もしくなったわね、ライト」

「そ、そうか?勉強は頑張ってるぞ。吾輩は、もっと沢山の知識をつけたいと思っているぞ」

 リオに褒められて照れているライトは、前に比べると笑顔が増えたし、立ち振る舞いが堂々として見えた。

「そうなのね。知りたい事があったら聞いてね。本が欲しいなら探しておくわ。私の部屋にも、カミルの執務室にも本は沢山あるから、気になる本があったら貸してあげるから言ってね」

「ありがとう、リオ。精霊界にある本は、ほぼ読み切ってしまったから助かる。今日は帰るが、本を借りに近々顔を出すぞ」

「ええ、分かったわ。待ってるわね。今日は本当にありがとう」

「ああ、またな」

 ポンッ!と消えたライトは、ボクにはとてもカッコ良く見えた。

 ⭐︎⭐︎⭐︎

 証拠を王様とカミルの前に全て並べて、ボクとソラ様は説明を始めたのだが……

「な、なんと……こいつらが?」

「間違い無いよ~」

「また侯爵家の人間が減りますなぁ……」

「あ、他にも余罪があると思うよ~。パーティーに集まってるニンゲンも、仲間なんじゃないかなぁ?」

「きっちり隅々まで調べねばならんな。影の長よ、頼まれてくれるか?」

「御意!」

「ふぅ~、オイラ達が手伝うのはここまでだよ~。後はちゃんとオイラ達が納得する結果を出してね~?」

「あぁ、勿論だとも。後は任せておくれ」

「王様の言葉を信じるよ~。オイラ達は疲れたから戻るね~」

「王様~、またね~」

 今日も王様と宰相の近くでバイバイと手を振って、ソラ様とばーちゃんのお家に帰って来たよ。ばーちゃんとリオが準備してくれた、ボクとソラ様が一緒にお昼寝出来る大きめのソファで、ソラ様と少し休憩する予定だよ。でも、気持ちの良いソファの上で目を閉じたら、いつの間にか眠ってしまったのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜

沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。 数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。

リヴァイヴ・ヒーロー ~異世界転生に侵略された世界に、英雄は再び現れる~

灰色キャット
ファンタジー
「君に今の時代に生まれ変わって欲しいんだ」 魔物の王を討伐した古き英雄グレリア・ファルトは死後、突然白い世界に呼び出され、神にそう言われてしまった。 彼は生まれ変わるという言葉に孫の言葉を思い出し、新しい人生を生きることを決意した。 遥か昔に生きていた世界がどう変わっているか、発展しているか期待をしながら700年後の時代に転生した彼を待ち受けていたのは……『英雄召喚』と呼ばれる魔法でやってきた異世界人の手によって破壊され発展した――変貌した世界だった。 歴史すら捻じ曲げられた世界で、グレリアは何を求め、知り……世界を生きるのだろうか? 己の心のままに生き、今を知るために、彼は再び歴史を紡ぐ。 そして……主人公はもう一人――『勇者』、『英雄』の定義すら薄くなった世界でそれらに憧れ、近づきたいと願う少年、セイル・シルドニアは学園での入学試験で一人の男と出会う。 そのことをきっかけにしてセイルは本当の意味で『勇者』というものを考え、『英雄』と呼ばれる存在になるためにもがき、苦しむことになるだろう。 例えどんな困難な道であっても、光が照らす道へと……己の力で進むと誓った、その限りを尽くして。 過去の英雄と現代の英雄(の卵)が交差し、歴史を作る! 異世界転生型アンチ異世界転生ファンタジー、ここに開幕! ――なろう・カクヨムでも連載中――

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

憧れの召喚士になれました!! ~でも、なんか違うような~

志位斗 茂家波
ファンタジー
小さい時から、様々な召喚獣を扱う召喚士というものに、憧れてはいた。 そして、遂になれるかどうかという試験で召喚獣を手に入れたは良い物の‥‥‥なんじゃこりゃ!? 個人的にはドラゴンとか、そう言ったカッコイイ系を望んでいたのにどうしてこうなった!? これは、憧れの召喚士になれたのは良いのだが、呼び出した者たちが色々とやらかし、思わぬことへ巻き添えにされまくる、哀れな者の物語でもある…‥‥ 小説家になろうでも掲載しております。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!

こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」  主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。  しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。 「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」  さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。  そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)  かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!

処理中です...