無関係だった私があなたの子どもを生んだ訳

キムラましゅろう

文字の大きさ
63 / 161
ミニ番外編

リズムたん中間反抗期

しおりを挟む
これから時間がサクサク進みます。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「もーママ!ピンクはいやっていったでしょ!」

今年六歳になったメロディの養女愛娘リズムが用意されたワンピースを見て言った。

リズムの服は当然、全てメロディの手作りである。

「ナニ言ってンのヨ、女の子がピンクを着ないでどーすンの!」

「だってバッカスがリズムにはピンクはにあわないっていうんだもん!」

バッカスというのは近所に住む悪ガキの名である。

「馬っ鹿スの言うコトなんか真に受けてんじゃないわヨ、あのカスは父親に似て馬鹿なんだからっ。ホントに名は体を表すを地で行ってる親子よネ!」

ちなみにそのバッカスの父親の名前は真の滓と書いてマーカスと呼ぶ…とかつてメロディが明言した事がある。

「でもリズム……ノエルちゃんみたいに可愛くないもん……」

「それこそナニ言ってンのヨ!アソコん家の遺伝子はちょっと異常なの!リズムは充っっ分可愛いンだからっっ!!」

「ちょっ、ママ、つばをとばさないで」

「モ~今さら~。アンタはアタシが舐めまわして育てたんだからネ♡」

「そういうの、“くろれきし”っていうんでしょ?」

「黒歴史だなンて、またそンなのどこで覚えて来たのヨ?」

「きんじょのおばちゃんたちがいってた」

「なるほど、井戸端会議が出所か」

「とにかく、リズムはもうピンクはきないから。ピンクはノエルちゃんみたいなおんなのこににあうの」

「モ~、リズムぅぅ」


リズムが自我が芽生えてからはこうやって母娘で意見が分かれて言い合う事も増えた。

メロディのダーリンであるダンノは、
「リズムは聡明な子だから他の子よりも自我や自尊心の成長が早いんだな。さすがはリズムだ」
と言って甘々に嬉しそうな顔をしている。

確かにリズムは同い年の子ども達と比べてもかなり早熟で聡明であるとメロディも思っている。
六歳のくせに理詰めで攻めてくる事も多々あるのだ。

そしてそんなリズムは只今中間反抗期の真っ只中である。
ワイズ家のルシアンとポレットも一次反抗期はそれはそれは見事なものであった。
ポレットに至っては暫く「や!」しか言わなかったくらいだ。
だが中間反抗期も二次反抗期もそんなに強く見られなかった様に思う。
まぁ親の前ではそれなりに反抗していたのかもしれないが。

反抗期も個性、とメロディは思っているのだが……。


「だいたいママってけっこう“こていかんねん”のかたまりよね。ピンクがおんなのこのいろなんて、そんなのきまってないのに」

こうやって六歳のガキんちょに正論をぶつけられると、腹いせにぶちゅぶちゅの刑にしてやりたくなる。

「こンの生意気なっ!こうしてやるワ!」
(この時メロディは心の中でナマイキってエッチぃわよネ♡と思ったが、当然口には出さなかった)

「キャーっ!ぶちゅぶちゅするのやめてー!きゃはははっくすぐったいよママ!」

「アンタがナマイキな事を言うからデショー!」

「きゃはははっ!」

近頃メロディの家ではこんな賑やかな調子だ。

そんな二人の様子を見てダンノは思う。
リズムの口が達者なのは間違いなく育ての親であるメロディに似たのだと。

そしてリズムが外で心無いくそガキに
「おまえのかーちゃん男女~!バケモノ~!」
と揶揄われた時にリズムは、
「うるさい!ママはほかのだれともちがうすごいママなんだからね!ママのわるぐちいったらゆるさないんだからっ!!」

と言って、仲良しのバッカスがリズムの代わりにそのくそガキ共をボコボコにしたという事を知っている。

縁あって母娘になったメロディとリズム。

いずれ二次反抗期を迎えたとしても、
きっとこれからも言いたい事を言い合って深い絆で結ばれてゆくのだろう。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



リズムたんはそれから数年後、十歳の時にはもう魔法薬学に興味を示し出し、母のメロディのように魔法薬剤師になりたいという志しを持つのでした。

ごめんなさい、次の更新は来週となります。

いよいよルシアンとポレットの恋模様を描いてゆきます。









しおりを挟む
感想 3,580

あなたにおすすめの小説

嫌われたと思って離れたのに

ラム猫
恋愛
 私は、婚約者のカイルに嫌われたと思った。冷たくそっけなく、近づくたびに避けられる日々。  距離を置くことを選び、留学の準備も進めて心を落ち着かせようとするけれど——。

私の婚約者でも無いのに、婚約破棄とか何事ですか?

狼狼3
恋愛
「お前のような冷たくて愛想の無い女などと結婚出来るものか。もうお前とは絶交……そして、婚約破棄だ。じゃあな、グラッセマロン。」 「いやいや。私もう結婚してますし、貴方誰ですか?」 「俺を知らないだと………?冗談はよしてくれ。お前の愛するカーナトリエだぞ?」 「知らないですよ。……もしかして、夫の友達ですか?夫が帰ってくるまで家使いますか?……」 「だから、お前の夫が俺だって──」 少しずつ日差しが強くなっている頃。 昼食を作ろうと材料を買いに行こうとしたら、婚約者と名乗る人が居ました。 ……誰コイツ。

【短編】旦那様、2年後に消えますので、その日まで恩返しをさせてください

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
「二年後には消えますので、ベネディック様。どうかその日まで、いつかの恩返しをさせてください」 「恩? 私と君は初対面だったはず」 「そうかもしれませんが、そうではないのかもしれません」 「意味がわからない──が、これでアルフの、弟の奇病も治るのならいいだろう」 奇病を癒すため魔法都市、最後の薬師フェリーネはベネディック・バルテルスと契約結婚を持ちかける。 彼女の目的は遺産目当てや、玉の輿ではなく──?

今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました

四折 柊
恋愛
 子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)

虐げられていた次期公爵の四歳児の契約母になります!~幼子を幸せにしたいのに、未来の旦那様である王太子が私を溺愛してきます~

八重
恋愛
伯爵令嬢フローラは、公爵令息ディーターの婚約者。 しかし、そんな日々の裏で心を痛めていることが一つあった。 それはディーターの異母弟、四歳のルイトが兄に虐げられていること。 幼い彼を救いたいと思った彼女は、「ある計画」の準備を進めることにする。 それは、ルイトを救い出すための唯一の方法──。 そんな時、フローラはディーターから突然婚約破棄される。 婚約破棄宣言を受けた彼女は「今しかない」と計画を実行した。 彼女の計画、それは自らが代理母となること。 だが、この代理母には国との間で結ばれた「ある契約」が存在して……。 こうして始まったフローラの代理母としての生活。 しかし、ルイトの無邪気な笑顔と可愛さが、フローラの苦労を温かい喜びに変えていく。 さらに、見目麗しいながら策士として有名な第一王子ヴィルが、フローラに興味を持ち始めて……。 ほのぼの心温まる、子育て溺愛ストーリーです。 ※ヒロインが序盤くじけがちな部分ありますが、それをバネに強くなります ※「小説家になろう」が先行公開です(第二章開始しました)

【完結】復讐は計画的に~不貞の子を身籠った彼女と殿下の子を身籠った私

紅位碧子 kurenaiaoko
恋愛
公爵令嬢であるミリアは、スイッチ国王太子であるウィリアムズ殿下と婚約していた。 10年に及ぶ王太子妃教育も終え、学園卒業と同時に結婚予定であったが、卒業パーティーで婚約破棄を言い渡されてしまう。 婚約者の彼の隣にいたのは、同じ公爵令嬢であるマーガレット様。 その場で、マーガレット様との婚約と、マーガレット様が懐妊したことが公表される。 それだけでも驚くミリアだったが、追い討ちをかけるように不貞の疑いまでかけられてしまいーーーー? 【作者よりみなさまへ】 *誤字脱字多数あるかと思います。 *初心者につき表現稚拙ですので温かく見守ってくださいませ *ゆるふわ設定です

(完結)あなたの愛は諦めました (全5話)

青空一夏
恋愛
私はライラ・エト伯爵夫人と呼ばれるようになって3年経つ。子供は女の子が一人いる。子育てをナニーに任せっきりにする貴族も多いけれど、私は違う。はじめての子育ては夫と協力してしたかった。けれど、夫のエト伯爵は私の相談には全く乗ってくれない。彼は他人の相談に乗るので忙しいからよ。 これは自分の家庭を顧みず、他人にいい顔だけをしようとする男の末路を描いた作品です。 ショートショートの予定。 ゆるふわ設定。ご都合主義です。タグが増えるかもしれません。

「君との婚約は時間の無駄だった」とエリート魔術師に捨てられた凡人令嬢ですが、彼が必死で探している『古代魔法の唯一の使い手』って、どうやら私

白桃
恋愛
魔力も才能もない「凡人令嬢」フィリア。婚約者の天才魔術師アルトは彼女を見下し、ついに「君は無駄だ」と婚約破棄。失意の中、フィリアは自分に古代魔法の力が宿っていることを知る。時を同じくして、アルトは国を救う鍵となる古代魔法の使い手が、自分が捨てたフィリアだったと気づき後悔に苛まれる。「彼女を見つけ出さねば…!」必死でフィリアを探す元婚約者。果たして彼は、彼女に許されるのか?

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。