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171話 親の事情②
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クマを連れて(マルクもついて来て)洞窟と病院へ飛び、タウさん、カンさん、翔太、ミレさん、クマ妻子を連れて戻った。
タウさんらは初めての場所なのでブックマークをしていた。
電力が不足しているので、灯りはキャンプファイアの火がメインだ。日が暮れて空の星が綺麗だ。精霊に火山灰は飛ばしてもらってある。
こんな大災害の最中でも、食卓(バーベキュー)を囲むみんなの顔は明るい。
不思議だ。
大勢で居るのに、孤独を感じない。誰の会話に混ざるわけでもない、自分が話すわけでもないのに、何となく『この群れ』の一員でいられる。
昔、異世界に行くより昔、日比谷で派遣として働いていた頃、同じフロアに百人の社員が居ても俺は『ひとり』だった。
仕事も昼メシも残業も、『ひとり』だった。
どうしても混ざる事が出来ない壁に押しやられていた。
違うな、自分がそう感じてた、混ざれないと思って壁を作っていたのだろうと今ならわかる。
まぁ、混ざりたくないヤツも大勢居たがな。
庭のあちこちに椅子を出した。(アイテムボックスにあったやつだ)
皆がそれぞれ好きな場所で、食べたり飲んだり話したりと楽しそうだ。
俺の隣にはマルクが座っている。反対側の隣にはキヨカだ。椅子を持ったカンさんが肉が乗った皿を持った翔太とやってきた。
「カオるん、いつもご苦労様です」
「カンさんこそ、お疲れ様だ。まだまだ続くんだよな。本当にお疲れさま」
「いえいえ僕なんかは…。今はミレさんが大変そうです」
ミレさんとタウさんもやってきた。
「よっす、カオるん。北海道のブクマ、お疲れさん」
「カオるん、北海道の主要ポイントと自衛隊の駐屯地のブックマークありがとうございます」
「いやいや、ミレさんとタウさんの方が大変そうだ。俺は運転してもらった車で移動してるだけだからな。申し訳ないな」
「奈良さん達にもご挨拶してきました。良い方が血盟に入られましたね」
「そうだな。長く居てくれるといいんだが。そう言えば聞こう聞こうと思って今になったんだが、みんなは血盟員を増やしてるのか?」
「リアルステータス確認の為の通り抜けとかでなく、ちゃんとした血盟員ですよね? 実は悩んでいます」
「そうなんだよなぁ。今はリアルステータス持ちを増やす為にツキサバを解体して全員が別血盟を立ち上げたけどさ、このままその血盟の人員を増やすべきか……」
「ですよねぇ。何となく、また、元の血盟に集まる時が来るんじゃないかって、そう思ってる自分が居るんです。だから今の血盟を真剣に増やしていいのか」
「それは私も悩みました。現在入ってる家族も、結局は一時的に入れているだけ、今後の活動を共にする血盟員を集めるべきか、ただ、まだ先の見えない今は身内を血盟に入れておきたい……」
そうか。俺は何も考えずに、ただマルクもキヨカもずっと一緒に活動してくれると思ってた。しかし洞窟のクラブのように、本当はもっと別に入りたい血盟が出るのかもしれない。
こんなおっさんが盟主の血盟でなく、マルクはもっと若い力で溢れている血盟、キヨカは美男美女の血盟……とか。
「僕はずっと父さんの血盟だからね!」
「私もずっとカオさんの血盟ですよ!」
「だって僕は父さんのようなウィズになりたいんだ。ハケンの砂漠は大魔法使いの血盟なの!」
「そして私はその血盟で唯一のナイト!魔法使い達の盾として守るのです!」
「でもカオさんって最近、バナナ商人で有名だよね? バナナを集めてるって……」
マルクとキヨカのセリフにジーンとしていた所に翔太がジョボっと水をさした。
「父さんはバナナの買い占めなんてしてないよ、バナナが自然に父さんに集まるんだ。もしもハケンの砂漠がバナナ商人の砂漠になったら、僕はバナナを求めて冒険をする!」
「それなら私はバナナ商人の砂漠で会計をやります! 手に入れた高価なバナナを貴族や王族に売りつけます! 営業も出来ますから!」
「じゃあもしカオさんが、バナナ商人じゃなくてお笑い芸人になったら?」
「僕も芸人になる!」
「じゃあマルクはツッコミだな。カオるんがボケだからな。キヨカさんは敏腕マネージャーってとこか」
ミレさんや、俺がボケとはどゆことだ?
「いいですね。今はテレビはどこも映らないので、お笑い巡業は良いかもしれません。災害で沈んでいる地に笑顔を! これイケると思います」
「じゃあ通信が戻ったらyoooTubeもいいじゃない?」
「yoooTubeって僕、やり方わからない……翔ちゃん、教えてくれる?」
「おう、任せておけ! 憲ちゃんにも声かける。動画撮る人とか編集する人がいるみたいだぜ」
「へぇ」
あの、俺、お笑い芸人にならないぞ?話を進めるのやめて?
「血盟の名前がハケンですから、どんな仕事でも大丈夫ですね。カオるん、まさかそこまで考えて血盟の名前を?」
そんなわけあるかい!タウさんまで揶揄わないでくれ。
「でも、そうですね。今は先まで考えずに血盟員を増やしても良いのかもしれませんね。この先どんな世界になるのか、なった時に変えていけばいい。ゲームでも血盟員なんてどんどん入れ替わりますし、盟主も同様です。自分が抜ける事もある。そんな先を考えずに増やす事にします」
「そうだな。ただもうリアルステータスのための血盟出入りはうちの血盟はストップする。今後は一緒に活動する事が大前提だな」
「そうですね。うちの筑波の砂漠は、整備工や修理関係の人間を募集したいです」
「うーん、うちはやっぱりシステム系の職人が欲しいな。年齢的にこの村だと厳しいんだなぁ」
「地球の砂漠は建築関係のスキルが生えそうな人材が欲しいですね」
凄いな、皆色々と考えているんだな。俺はつい、来る者拒まずになってしまう。
が、まぁ、カセ、ナラ、クマは拾い物だったよな。
「父さん、うちはハケンの人を入れるの?」
「いや、別にハケンであろうとなかろうと関係ないぞ?」
「そっか。良かった。僕、まず派遣にならなくちゃって思っちゃった。でも派遣があまり良くわからなくて……」
「大丈夫だ。別にマルクが何であってもうちの血盟員だからな。派遣以前に家族だしな。うちは家族は大優遇だ。何しろホワイト企業だからな」
「やったぁ! 僕もキヨカお姉さんも家族だね。洸太君も?加瀬さんも奈良さんも球磨さんも?」
「ああ、みんな家族だな」
「兄さん!」
近くで話を聞いていたナラがふざけて抱きついてきた。ナラの邪魔をしながらマルクが叫ぶ。
「む、息子と弟は、息子の方が父さんは好きなんだから!」
謎理論……、きっと本人も分からず言ってるのだろう。
「そう言えば、カオさんのご実家は何処なんですか?キヨカさんは確か神奈川…で、マルク君の出身地は外国ですよね?」
「あぁ、俺の実家は……、実家と言っていいのか分からんが、生まれたのは和歌山県だ」
タウさんらは初めての場所なのでブックマークをしていた。
電力が不足しているので、灯りはキャンプファイアの火がメインだ。日が暮れて空の星が綺麗だ。精霊に火山灰は飛ばしてもらってある。
こんな大災害の最中でも、食卓(バーベキュー)を囲むみんなの顔は明るい。
不思議だ。
大勢で居るのに、孤独を感じない。誰の会話に混ざるわけでもない、自分が話すわけでもないのに、何となく『この群れ』の一員でいられる。
昔、異世界に行くより昔、日比谷で派遣として働いていた頃、同じフロアに百人の社員が居ても俺は『ひとり』だった。
仕事も昼メシも残業も、『ひとり』だった。
どうしても混ざる事が出来ない壁に押しやられていた。
違うな、自分がそう感じてた、混ざれないと思って壁を作っていたのだろうと今ならわかる。
まぁ、混ざりたくないヤツも大勢居たがな。
庭のあちこちに椅子を出した。(アイテムボックスにあったやつだ)
皆がそれぞれ好きな場所で、食べたり飲んだり話したりと楽しそうだ。
俺の隣にはマルクが座っている。反対側の隣にはキヨカだ。椅子を持ったカンさんが肉が乗った皿を持った翔太とやってきた。
「カオるん、いつもご苦労様です」
「カンさんこそ、お疲れ様だ。まだまだ続くんだよな。本当にお疲れさま」
「いえいえ僕なんかは…。今はミレさんが大変そうです」
ミレさんとタウさんもやってきた。
「よっす、カオるん。北海道のブクマ、お疲れさん」
「カオるん、北海道の主要ポイントと自衛隊の駐屯地のブックマークありがとうございます」
「いやいや、ミレさんとタウさんの方が大変そうだ。俺は運転してもらった車で移動してるだけだからな。申し訳ないな」
「奈良さん達にもご挨拶してきました。良い方が血盟に入られましたね」
「そうだな。長く居てくれるといいんだが。そう言えば聞こう聞こうと思って今になったんだが、みんなは血盟員を増やしてるのか?」
「リアルステータス確認の為の通り抜けとかでなく、ちゃんとした血盟員ですよね? 実は悩んでいます」
「そうなんだよなぁ。今はリアルステータス持ちを増やす為にツキサバを解体して全員が別血盟を立ち上げたけどさ、このままその血盟の人員を増やすべきか……」
「ですよねぇ。何となく、また、元の血盟に集まる時が来るんじゃないかって、そう思ってる自分が居るんです。だから今の血盟を真剣に増やしていいのか」
「それは私も悩みました。現在入ってる家族も、結局は一時的に入れているだけ、今後の活動を共にする血盟員を集めるべきか、ただ、まだ先の見えない今は身内を血盟に入れておきたい……」
そうか。俺は何も考えずに、ただマルクもキヨカもずっと一緒に活動してくれると思ってた。しかし洞窟のクラブのように、本当はもっと別に入りたい血盟が出るのかもしれない。
こんなおっさんが盟主の血盟でなく、マルクはもっと若い力で溢れている血盟、キヨカは美男美女の血盟……とか。
「僕はずっと父さんの血盟だからね!」
「私もずっとカオさんの血盟ですよ!」
「だって僕は父さんのようなウィズになりたいんだ。ハケンの砂漠は大魔法使いの血盟なの!」
「そして私はその血盟で唯一のナイト!魔法使い達の盾として守るのです!」
「でもカオさんって最近、バナナ商人で有名だよね? バナナを集めてるって……」
マルクとキヨカのセリフにジーンとしていた所に翔太がジョボっと水をさした。
「父さんはバナナの買い占めなんてしてないよ、バナナが自然に父さんに集まるんだ。もしもハケンの砂漠がバナナ商人の砂漠になったら、僕はバナナを求めて冒険をする!」
「それなら私はバナナ商人の砂漠で会計をやります! 手に入れた高価なバナナを貴族や王族に売りつけます! 営業も出来ますから!」
「じゃあもしカオさんが、バナナ商人じゃなくてお笑い芸人になったら?」
「僕も芸人になる!」
「じゃあマルクはツッコミだな。カオるんがボケだからな。キヨカさんは敏腕マネージャーってとこか」
ミレさんや、俺がボケとはどゆことだ?
「いいですね。今はテレビはどこも映らないので、お笑い巡業は良いかもしれません。災害で沈んでいる地に笑顔を! これイケると思います」
「じゃあ通信が戻ったらyoooTubeもいいじゃない?」
「yoooTubeって僕、やり方わからない……翔ちゃん、教えてくれる?」
「おう、任せておけ! 憲ちゃんにも声かける。動画撮る人とか編集する人がいるみたいだぜ」
「へぇ」
あの、俺、お笑い芸人にならないぞ?話を進めるのやめて?
「血盟の名前がハケンですから、どんな仕事でも大丈夫ですね。カオるん、まさかそこまで考えて血盟の名前を?」
そんなわけあるかい!タウさんまで揶揄わないでくれ。
「でも、そうですね。今は先まで考えずに血盟員を増やしても良いのかもしれませんね。この先どんな世界になるのか、なった時に変えていけばいい。ゲームでも血盟員なんてどんどん入れ替わりますし、盟主も同様です。自分が抜ける事もある。そんな先を考えずに増やす事にします」
「そうだな。ただもうリアルステータスのための血盟出入りはうちの血盟はストップする。今後は一緒に活動する事が大前提だな」
「そうですね。うちの筑波の砂漠は、整備工や修理関係の人間を募集したいです」
「うーん、うちはやっぱりシステム系の職人が欲しいな。年齢的にこの村だと厳しいんだなぁ」
「地球の砂漠は建築関係のスキルが生えそうな人材が欲しいですね」
凄いな、皆色々と考えているんだな。俺はつい、来る者拒まずになってしまう。
が、まぁ、カセ、ナラ、クマは拾い物だったよな。
「父さん、うちはハケンの人を入れるの?」
「いや、別にハケンであろうとなかろうと関係ないぞ?」
「そっか。良かった。僕、まず派遣にならなくちゃって思っちゃった。でも派遣があまり良くわからなくて……」
「大丈夫だ。別にマルクが何であってもうちの血盟員だからな。派遣以前に家族だしな。うちは家族は大優遇だ。何しろホワイト企業だからな」
「やったぁ! 僕もキヨカお姉さんも家族だね。洸太君も?加瀬さんも奈良さんも球磨さんも?」
「ああ、みんな家族だな」
「兄さん!」
近くで話を聞いていたナラがふざけて抱きついてきた。ナラの邪魔をしながらマルクが叫ぶ。
「む、息子と弟は、息子の方が父さんは好きなんだから!」
謎理論……、きっと本人も分からず言ってるのだろう。
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