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223話 噛まれておくべきか①
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うわ、ビックリした。タウさんに怒られた。
「カオるん、思った事をキチンと話していただけますか?間違っているとか関係ないです。カオるんのお考えをどうぞ?」
あ、良かった。タウさん、怒ってなかった。
「あのさ、そもそも俺らが異世界に行った事、そして戻ってきた事も陣地を超えた……人知、人智……」
「カオるん、いつもの口調で良いですよ」
「そうだぞ?難しく言おうとするな」
「いや…、俺って頭悪そうな話し方だって」
「誰に言われたのっ!僕怒ってやる!父さんはバカじゃないもん!」
「そうです、私も後で絞めておきます。誰です?カオさん、言ってください?」
「あ、いや……俺が自分でそう思ってた…」
「カオるん? 誰にでもわかるように説明出来る人は本当に頭の良い人間ですよ? カオるんの話はいつもとてもわかりやすいです。難しい言葉を使いたがる人間は記憶力は良くても頭が良いとは言えない、実は昔に親方から私が言われた事です。知識をひけらかしているつもりはなかったのですが、つい自分の知っている言葉で話してしまう。それを妻の父が親方だった時に叱られました。あの頃は自分の下の若い衆に手をやいていました。……と、すみません。私こそ話を脱線させてしまいました」
「そっか、今のタウさんはいつも俺にもわかるように話してくれてる、うん。カンさんも、ミレさんもゆうごもアネさんもだ」
そこで俺は一度深呼吸をした。実は何を話していたか忘れてしまって慌てていたのだ。
「それでだな、ええと、俺らの異世界転移と戻りって神がかり的だなと。しかも戻ってきて地球でもスキルやステータスがある。俺ら地球人は神様に愛されている。神様は俺らだけに親切だったわけでなく、地球人に分け隔てなく『親切』はくれている気がするんだ」
「その親切ってゾンビウイルスの事か?」
「いや、違う違う。ゾンビウイルスは副産物……オマケ、じゃない、ええと祝福が降り注いで……」
「そうか、わかりました!」
棚橋ドクターが大きな声をあげた。
「つまり、地球上に神様からの祝福が降り注いだ。それは人間も受けたけど、人間以外にも降り注いだって事ですね。つまりつまり、ウイルスも祝福を受け取ってしまった。それによって何かのウイルスが『ゾンビ化』という狂気に変化した」
「そう、ソレ! だから点滅者はゾンビ化による『進化』途中だったけど俺の魔法で『ゾンビ』方面には進まなかった。でも、『進化』は止まってないんじゃないかって思ったんだ」
うーん、うまく伝えられたか?
「なるほど、つまり、進化に勢いがついたまま、という事ですね」
「拠点内に生活魔法が使える者が出始めているのも、ゆっくりではあるけどその『祝福』によって進化が始まっているって事か」
「エントも魔植も、『進化』の結果なのか」
「祝福なのに、魔物化するのか」
「いや、だってさ、神様からの祝福って言っても、結局は受け取り側次第じゃないか? 悪いやつは悪いし、良い人は良い。植物でも人間の味方になるか敵になるか、人間だって敵対するヤツは沢山出てくると思う」
「そうよ、ゾンビドラマでもゾンビと敵対するのは最初の数話だけで、その後はだいたい人間同士の戦いになるじゃない」
「ゲームに似てるとこはかなり神様からのオマケだと俺は思ってる。ムゥナでも思ってた。ゲーム関係の物がいつ無くなってもいいように、街の人と同じように暮らす努力はしてた。パラさんはムゥナの街がLAF化してるって笑ってたな」
「パラ!懐かしい」
「まだ1年も経ってないのに、10年くらい経った気がします」
「パラさん達、お元気でしょうか」
俺達が懐かしさに浸っていた時、棚橋ドクターは頭を抱えていた。
「あの……そしたら、ゾンビに噛まれた方がいいんでしょうか?」
「えっ?」
「点滅者と同じ部屋で空気感染……もありでしょうが、噛まれた方が早いと思われますが」
皆がドクターを見つめて押し黙った。
「しかし、難しいですね。噛まれるにしても点滅者から感染させてもらうにしても、赤になったら終わりです」
「そうでした。点滅から赤までの確かな時間が判らなければこの方法は使えませんね。動物で実験をしても人間とは異なるでしょうし」
「それに人間でもまちまちじゃないか?インフルだって軽いやつもいれば亡くなる人もいる。感染は難しいというか無理だよな、命がけになる」
「それこそワクチン、予防接種のように弱毒化に成功すれば」
「そこまで危険な橋を渡るなら自然に進化を待った方がいいですね」
避難所に来れない、どこかで孤立していて救助を求めているような人間には水や火が出せれば助かる率も上がる。
だが、既に避難所に居る人間にはどうだろう。
生活魔法が使えたら便利だと思うが、絶対、今すぐ必要かと言われればそうでもない。
これが『リアルステータスが出る』となるなら話は別だが。
「ただ、今回の事は口止めをしてもいずれ漏れるでしょう。点滅完治者をいつまでも病院にとどめておく事は出来ない。避難所に行けばどこかで生活魔法を使い、それを見た人が羨み真似るかもしれない」
「真似るって感染する事か?」
「そうです。恐ろしいのは故意に感染して隠した挙句ゾンビになる事です。今回の情報は隠さず拠点内に流しましょう。隠しても必ず何処かから漏れます」
「そうだな。完治が間に合わずゾンビ化した時の、本人ではなく周りへの脅威についてしっかり流した方がいい。昔、飲酒運転の脅威が伝えられても飲酒をやめないドライバーが多かった。あれさ、飲酒運転ではねられたり殺された側の心情とかをメインで伝えた方がいいって俺、思ってたんだよな」
ドライバー本人は何故か「自分は大丈夫」って変な自信があるからな。でも、被害を受ける側だったら?自分の家族や子供がはねられたら?
「そうですね。自分がゾンビ化しますよではなく、ゾンビ化したあなたが、奥さんや子供を齧ります、と伝えましょう」
「飲酒運転だけじゃなくて、あれもそうだったよな。チャイルドシート。うちは大丈夫、俺の運転は大丈夫ってみんな言ってたよなぁ」
「今じゃ当たり前になってますね。チャイルドシートも飲酒運転禁止も」
「かなり時間はかかったよな。悲惨なニュースが中々減らなかった」
「うん、でも、ニュースでどんどん流したから、自分に置き換える事がやっと出来たって事か」
「じゃあゾンビ化のニュースも頻繁に拠点内に流しましょう」
「それと、申告漏れが発覚したら拠点から撤去してもらいましょう。この辺りは各拠点で盟主がキッチリお願いします」
お、おう。ちょっと自信が無かったが隣でマルクがうんうんと頷いていた。ホワイトボードの横に立ってたキヨカも頷いていた。
トマコ拠点でゾンビ大量発生とかにならないようにしないとな。
「カオるん、今、トマコ拠点でゾンビ大量発生、とか口に出てたぞ?」
「あ、ち、違う違う、そうならないようにしないとって」
「カオさんとこはカオさんが清掃使えるから、フラグが立っても安心ですね」
ゆうご君?何、フラグって。俺、フラグなんて立ててないからね。
「あ、皆さん、いつでも呼んでください。すぐにお伺いしますー」
そう言えばドクター達はウイルス系のスキル持ってたはずだよな?今回のゾンビウイルスはどうなんだ?
「はい、それなんですが、僕らも色々試してはいます。通常のウイルスは除去できました。あ、ウイルス弱体化のスキルしかなかった伊藤君も現在はウイルス除去が生えたそうです」
「スキルが増えた、条件はわかっているのですか?」
「レベルアップしたって事か? でもステータスにはレベル表示ないんだよな?」
「ええ、あの、伊藤君には毎日スキルを使えるだけ使ってもらっていました。ウイルスがいようがいまいが。そしたらある日生えたって言ってきまして」
「どう言う事だ? タウさん、俺らもスキルは毎日使った方がいいんか?」
「魔法と違ってMPは必要ないですから、使うべきでしょうか」
「あ、タウさん、生活魔法もMP……じゃないかも知れんが、何かは必要みたいだぞ? そもそもMPが何なのかよくわからん」
「そうですね、ゲームでは単純に魔力と言ってましたが。HPに至ってもゲームと同じには考えられませんね」
「ゲームじゃ俺らDEやナイトや剣エルフもか、前衛はHPが削れても普通に戦い続けてたけど、実際は無理だろ。吹っ飛ばされて骨折したり出血した状態で戦い続けるとかはないなぁ」
「異世界では、ある程度の攻撃を受けてもポーションを飲んで戦い続けましたね。あっちはゲームの世界に近かった。現実より夢に近い気持ちだからこそ出来ました」
「そもそもさ、HPとかMPもゲームによって違うじゃん? HPは『体力』だったり『命』だったりさ。ただの体力ならHPがゼロでも死なないよな?疲れて立ち上がれないとかにはなるだろうけどさ。でも『命』だったらHP=ゼロは『死』だよな。因みにLAFは『命』だったよな。俺……、何度神殿で蘇った事か」
「こちらの世界だと『体力』に近いでしょうか。国内を移動して疲れを感じた時、赤いバーが若干ですが減っていました」
タウさん、そんなとこまでちゃんとチェックしていたのか。凄いな。そう言えばMPの回復の速さが、こっちに戻ってきた頃に比べて速くなった気がする。
勿論、ゲームとも違うしムゥナとも違う。
「カオるん、そこのところを詳しく話してください?」
「あ、その、気のせいかも知れないんだが、こっちに戻った頃に比べてMPの回復速度が速くなった気がする。でもあの頃は私服だったしアイテムも使ってなかったからな。今はウィズ装備着てたりマナクリスタル持ったりするから、速度アップはそのせいもあるんだけど。スマン、初期の時間とか測ってなかったから……忘れてくれ」
「ステータスに数字が出ていないのが惜しいですね。数字の表記があれば、レベルアップ、経験値のたまり具合、HP MPの残量や復活時間も測れるのに」
でも、俺は、ステータスに数字が無い方がいい、と思ってしまった。数日表記があると毎日が何かに追い立てられる気がしてしまう。
俺は今でも十分便利に利用させてもらってる簡易版のステータスで十分だった。
なんて事を言ったら、俺よりずっと頑張ってる皆に申し訳ないから言わない。
ん?ミレさん達が苦笑いのような顔で俺を見ていた。
「カオるん、思った事をキチンと話していただけますか?間違っているとか関係ないです。カオるんのお考えをどうぞ?」
あ、良かった。タウさん、怒ってなかった。
「あのさ、そもそも俺らが異世界に行った事、そして戻ってきた事も陣地を超えた……人知、人智……」
「カオるん、いつもの口調で良いですよ」
「そうだぞ?難しく言おうとするな」
「いや…、俺って頭悪そうな話し方だって」
「誰に言われたのっ!僕怒ってやる!父さんはバカじゃないもん!」
「そうです、私も後で絞めておきます。誰です?カオさん、言ってください?」
「あ、いや……俺が自分でそう思ってた…」
「カオるん? 誰にでもわかるように説明出来る人は本当に頭の良い人間ですよ? カオるんの話はいつもとてもわかりやすいです。難しい言葉を使いたがる人間は記憶力は良くても頭が良いとは言えない、実は昔に親方から私が言われた事です。知識をひけらかしているつもりはなかったのですが、つい自分の知っている言葉で話してしまう。それを妻の父が親方だった時に叱られました。あの頃は自分の下の若い衆に手をやいていました。……と、すみません。私こそ話を脱線させてしまいました」
「そっか、今のタウさんはいつも俺にもわかるように話してくれてる、うん。カンさんも、ミレさんもゆうごもアネさんもだ」
そこで俺は一度深呼吸をした。実は何を話していたか忘れてしまって慌てていたのだ。
「それでだな、ええと、俺らの異世界転移と戻りって神がかり的だなと。しかも戻ってきて地球でもスキルやステータスがある。俺ら地球人は神様に愛されている。神様は俺らだけに親切だったわけでなく、地球人に分け隔てなく『親切』はくれている気がするんだ」
「その親切ってゾンビウイルスの事か?」
「いや、違う違う。ゾンビウイルスは副産物……オマケ、じゃない、ええと祝福が降り注いで……」
「そうか、わかりました!」
棚橋ドクターが大きな声をあげた。
「つまり、地球上に神様からの祝福が降り注いだ。それは人間も受けたけど、人間以外にも降り注いだって事ですね。つまりつまり、ウイルスも祝福を受け取ってしまった。それによって何かのウイルスが『ゾンビ化』という狂気に変化した」
「そう、ソレ! だから点滅者はゾンビ化による『進化』途中だったけど俺の魔法で『ゾンビ』方面には進まなかった。でも、『進化』は止まってないんじゃないかって思ったんだ」
うーん、うまく伝えられたか?
「なるほど、つまり、進化に勢いがついたまま、という事ですね」
「拠点内に生活魔法が使える者が出始めているのも、ゆっくりではあるけどその『祝福』によって進化が始まっているって事か」
「エントも魔植も、『進化』の結果なのか」
「祝福なのに、魔物化するのか」
「いや、だってさ、神様からの祝福って言っても、結局は受け取り側次第じゃないか? 悪いやつは悪いし、良い人は良い。植物でも人間の味方になるか敵になるか、人間だって敵対するヤツは沢山出てくると思う」
「そうよ、ゾンビドラマでもゾンビと敵対するのは最初の数話だけで、その後はだいたい人間同士の戦いになるじゃない」
「ゲームに似てるとこはかなり神様からのオマケだと俺は思ってる。ムゥナでも思ってた。ゲーム関係の物がいつ無くなってもいいように、街の人と同じように暮らす努力はしてた。パラさんはムゥナの街がLAF化してるって笑ってたな」
「パラ!懐かしい」
「まだ1年も経ってないのに、10年くらい経った気がします」
「パラさん達、お元気でしょうか」
俺達が懐かしさに浸っていた時、棚橋ドクターは頭を抱えていた。
「あの……そしたら、ゾンビに噛まれた方がいいんでしょうか?」
「えっ?」
「点滅者と同じ部屋で空気感染……もありでしょうが、噛まれた方が早いと思われますが」
皆がドクターを見つめて押し黙った。
「しかし、難しいですね。噛まれるにしても点滅者から感染させてもらうにしても、赤になったら終わりです」
「そうでした。点滅から赤までの確かな時間が判らなければこの方法は使えませんね。動物で実験をしても人間とは異なるでしょうし」
「それに人間でもまちまちじゃないか?インフルだって軽いやつもいれば亡くなる人もいる。感染は難しいというか無理だよな、命がけになる」
「それこそワクチン、予防接種のように弱毒化に成功すれば」
「そこまで危険な橋を渡るなら自然に進化を待った方がいいですね」
避難所に来れない、どこかで孤立していて救助を求めているような人間には水や火が出せれば助かる率も上がる。
だが、既に避難所に居る人間にはどうだろう。
生活魔法が使えたら便利だと思うが、絶対、今すぐ必要かと言われればそうでもない。
これが『リアルステータスが出る』となるなら話は別だが。
「ただ、今回の事は口止めをしてもいずれ漏れるでしょう。点滅完治者をいつまでも病院にとどめておく事は出来ない。避難所に行けばどこかで生活魔法を使い、それを見た人が羨み真似るかもしれない」
「真似るって感染する事か?」
「そうです。恐ろしいのは故意に感染して隠した挙句ゾンビになる事です。今回の情報は隠さず拠点内に流しましょう。隠しても必ず何処かから漏れます」
「そうだな。完治が間に合わずゾンビ化した時の、本人ではなく周りへの脅威についてしっかり流した方がいい。昔、飲酒運転の脅威が伝えられても飲酒をやめないドライバーが多かった。あれさ、飲酒運転ではねられたり殺された側の心情とかをメインで伝えた方がいいって俺、思ってたんだよな」
ドライバー本人は何故か「自分は大丈夫」って変な自信があるからな。でも、被害を受ける側だったら?自分の家族や子供がはねられたら?
「そうですね。自分がゾンビ化しますよではなく、ゾンビ化したあなたが、奥さんや子供を齧ります、と伝えましょう」
「飲酒運転だけじゃなくて、あれもそうだったよな。チャイルドシート。うちは大丈夫、俺の運転は大丈夫ってみんな言ってたよなぁ」
「今じゃ当たり前になってますね。チャイルドシートも飲酒運転禁止も」
「かなり時間はかかったよな。悲惨なニュースが中々減らなかった」
「うん、でも、ニュースでどんどん流したから、自分に置き換える事がやっと出来たって事か」
「じゃあゾンビ化のニュースも頻繁に拠点内に流しましょう」
「それと、申告漏れが発覚したら拠点から撤去してもらいましょう。この辺りは各拠点で盟主がキッチリお願いします」
お、おう。ちょっと自信が無かったが隣でマルクがうんうんと頷いていた。ホワイトボードの横に立ってたキヨカも頷いていた。
トマコ拠点でゾンビ大量発生とかにならないようにしないとな。
「カオるん、今、トマコ拠点でゾンビ大量発生、とか口に出てたぞ?」
「あ、ち、違う違う、そうならないようにしないとって」
「カオさんとこはカオさんが清掃使えるから、フラグが立っても安心ですね」
ゆうご君?何、フラグって。俺、フラグなんて立ててないからね。
「あ、皆さん、いつでも呼んでください。すぐにお伺いしますー」
そう言えばドクター達はウイルス系のスキル持ってたはずだよな?今回のゾンビウイルスはどうなんだ?
「はい、それなんですが、僕らも色々試してはいます。通常のウイルスは除去できました。あ、ウイルス弱体化のスキルしかなかった伊藤君も現在はウイルス除去が生えたそうです」
「スキルが増えた、条件はわかっているのですか?」
「レベルアップしたって事か? でもステータスにはレベル表示ないんだよな?」
「ええ、あの、伊藤君には毎日スキルを使えるだけ使ってもらっていました。ウイルスがいようがいまいが。そしたらある日生えたって言ってきまして」
「どう言う事だ? タウさん、俺らもスキルは毎日使った方がいいんか?」
「魔法と違ってMPは必要ないですから、使うべきでしょうか」
「あ、タウさん、生活魔法もMP……じゃないかも知れんが、何かは必要みたいだぞ? そもそもMPが何なのかよくわからん」
「そうですね、ゲームでは単純に魔力と言ってましたが。HPに至ってもゲームと同じには考えられませんね」
「ゲームじゃ俺らDEやナイトや剣エルフもか、前衛はHPが削れても普通に戦い続けてたけど、実際は無理だろ。吹っ飛ばされて骨折したり出血した状態で戦い続けるとかはないなぁ」
「異世界では、ある程度の攻撃を受けてもポーションを飲んで戦い続けましたね。あっちはゲームの世界に近かった。現実より夢に近い気持ちだからこそ出来ました」
「そもそもさ、HPとかMPもゲームによって違うじゃん? HPは『体力』だったり『命』だったりさ。ただの体力ならHPがゼロでも死なないよな?疲れて立ち上がれないとかにはなるだろうけどさ。でも『命』だったらHP=ゼロは『死』だよな。因みにLAFは『命』だったよな。俺……、何度神殿で蘇った事か」
「こちらの世界だと『体力』に近いでしょうか。国内を移動して疲れを感じた時、赤いバーが若干ですが減っていました」
タウさん、そんなとこまでちゃんとチェックしていたのか。凄いな。そう言えばMPの回復の速さが、こっちに戻ってきた頃に比べて速くなった気がする。
勿論、ゲームとも違うしムゥナとも違う。
「カオるん、そこのところを詳しく話してください?」
「あ、その、気のせいかも知れないんだが、こっちに戻った頃に比べてMPの回復速度が速くなった気がする。でもあの頃は私服だったしアイテムも使ってなかったからな。今はウィズ装備着てたりマナクリスタル持ったりするから、速度アップはそのせいもあるんだけど。スマン、初期の時間とか測ってなかったから……忘れてくれ」
「ステータスに数字が出ていないのが惜しいですね。数字の表記があれば、レベルアップ、経験値のたまり具合、HP MPの残量や復活時間も測れるのに」
でも、俺は、ステータスに数字が無い方がいい、と思ってしまった。数日表記があると毎日が何かに追い立てられる気がしてしまう。
俺は今でも十分便利に利用させてもらってる簡易版のステータスで十分だった。
なんて事を言ったら、俺よりずっと頑張ってる皆に申し訳ないから言わない。
ん?ミレさん達が苦笑いのような顔で俺を見ていた。
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