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魔法使いの弟子
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『魔法使いの弟子』
「おと、ししょー、よろしくお願いします!」
マルクが元気よく挨拶して俺の前に立った。
「マルクはテイムを成功した。もう一人前のテイマーだ」
「はい!(うわぁ、僕一人前のテイマーなんだ、ドキドキ)」
「そこで、テイマーとして必要な事を伝授する」
「はい!」
「まず、テイマーは自分の相棒を常に気にかけて、死なせるような事がないようにしないといけない」
「飼い主として? ご飯をちゃんと与えるって事?」
「それは勿論大事だが、一緒に戦う相棒として、だ」
「うん?」
「マルクは魔法を持っているだろう? その中でバフ魔法を相棒にもかけるんだ」
「ししょー、バフ魔法って何かわかりません!」
「バフとは補助魔法の事だ。例えばシールド魔法で防御力をあげたり、ブレスドアーマーで装備の防御力をあげたり出来る。ウィズは基本、自分にバフをかけるが、それ以外にも仲間やサモン、テイムした獣にもかけたりするんだ。そうする事で仲間が死ににくくなる、勿論自分もだ」
「父さん、僕が持ってるバフ魔法はどれ?」
「そうだな……、シールド、ヘイスト、ブレスドアマとウエポン……の四つくらいか」
「シールドは防御で、あとはちょっとわからない」
「あっちで使った事なかったのか?」
「ムゥナで? ヒールとテレポートしか使ってなかった。あとで聞こうと思ってた」
俺は異世界にいた時に、持っていた魔法書をマルクに覚えさせていた。
「そうか。ヘイストはスピードアップだな。動きが速くなる。ブレスドアーマーは装備に聖なる防御力をプラスする。ブレスドウエポンはそれの武器バージョンだな」
「ふぅん。でもナリーは装備を着てないよ? 裸だよ? あと武器も持ってないよ?」
「ふっ、ふふふふ。甘いぞ? マルクよ。ナリーにはあのモフっとした立派な毛皮(まだ産毛に近いが)と針のように細く尖った爪と牙がある」
俺はそう言ってナリーを片手で持ち上げた。そしてナリーの肉球をぷにっと押すと細い爪がヒュンと出てきた。
ナリーはジタバタと暴れながら掴んでいた俺の右手にかぷりと噛み付いた。
「いたたたたっ、悪い、すまんすまん」
俺は慌ててナリーを床に離した。ナリーはマルクの足の後ろへ飛んで行き、そこから顔を出して俺に向かってシャーっと小さな威嚇をした。
ナリーに噛まれた手の甲には小さな穴が開いて、そこから血が滲み出ていた。それを見たマルクが慌てた。
「父さん! 大丈夫? こらっ!ナリー、父さんを噛んだらダメ」
ナリーはマルクに怒られてシュンとなった。
「ヒール!」
俺はすぐに噛まれた所をヒールで治した。
「と、いう訳で、常に自分の相棒にはバフ魔法をかけておくと何かあった時も安心だ。一緒に戦う相手が強ければそれだけウィズの生存率も上がる」
「はぁい。 シールド!ヘイスト!ブレスドアーマー!ブレスドウエポン!」
ナリーの身体を4回、光が包んだ。直後、ナリーは凄い勢いで部屋の壁や天井を駆け回った。
す、凄いなぁ。まるで弾丸のようだった。……俺も猫を見つけたらテイムしてみようかな。いや、俺にはイッヌ達がいるからな。
「それからこれも収納鞄に入れておきなさい」
俺はアイテムボックスから、子猫用の柔らかいササミ(餌パック)や、チュウウル、牛乳とカリカリご飯を出した。
ゲーム内の話になるが、確かテイムした獣は食事を忘れるとテイムが解けて逃げてしまうと聞いた覚えがあった。現実ではどうか知らん。だが念のため。
自分が使ってたのはサモンモンスターだった。サモンは餌の必要がない。その代わり呼び出して一定時間で消えてしまう。
だが死んでも何度でも呼び出せた。
けれどテイムモンスター(獣)は、死んだら終わりだ。そして一定以上の空腹が続くと逃げていく。まさにペットの立ち位置だろうか。
「お父さん、収納鞄に入らないよ」
ああ、そうか。収納鞄は50種埋まってるか。俺が入れたんだった。
何かを出すしか無い。バナナや弁当は必須だ。スクロール類も最低限しか入れてない。魔石が100個か……、これが10枠使ってるんだろうな。とりあえず魔石を40個取り出させて4枠空けさせた。
柔らかササミ10
カリカリ10
牛乳10
ニャンチュウウル10
うん、ギリ入ったな。
ニャンコセットの入った収納鞄を肩から斜めがけをしたマルクは、なんだか立派に見えて、お父さん、ちょっと涙が出たよ。
子供の成長って早いな。
完
「おと、ししょー、よろしくお願いします!」
マルクが元気よく挨拶して俺の前に立った。
「マルクはテイムを成功した。もう一人前のテイマーだ」
「はい!(うわぁ、僕一人前のテイマーなんだ、ドキドキ)」
「そこで、テイマーとして必要な事を伝授する」
「はい!」
「まず、テイマーは自分の相棒を常に気にかけて、死なせるような事がないようにしないといけない」
「飼い主として? ご飯をちゃんと与えるって事?」
「それは勿論大事だが、一緒に戦う相棒として、だ」
「うん?」
「マルクは魔法を持っているだろう? その中でバフ魔法を相棒にもかけるんだ」
「ししょー、バフ魔法って何かわかりません!」
「バフとは補助魔法の事だ。例えばシールド魔法で防御力をあげたり、ブレスドアーマーで装備の防御力をあげたり出来る。ウィズは基本、自分にバフをかけるが、それ以外にも仲間やサモン、テイムした獣にもかけたりするんだ。そうする事で仲間が死ににくくなる、勿論自分もだ」
「父さん、僕が持ってるバフ魔法はどれ?」
「そうだな……、シールド、ヘイスト、ブレスドアマとウエポン……の四つくらいか」
「シールドは防御で、あとはちょっとわからない」
「あっちで使った事なかったのか?」
「ムゥナで? ヒールとテレポートしか使ってなかった。あとで聞こうと思ってた」
俺は異世界にいた時に、持っていた魔法書をマルクに覚えさせていた。
「そうか。ヘイストはスピードアップだな。動きが速くなる。ブレスドアーマーは装備に聖なる防御力をプラスする。ブレスドウエポンはそれの武器バージョンだな」
「ふぅん。でもナリーは装備を着てないよ? 裸だよ? あと武器も持ってないよ?」
「ふっ、ふふふふ。甘いぞ? マルクよ。ナリーにはあのモフっとした立派な毛皮(まだ産毛に近いが)と針のように細く尖った爪と牙がある」
俺はそう言ってナリーを片手で持ち上げた。そしてナリーの肉球をぷにっと押すと細い爪がヒュンと出てきた。
ナリーはジタバタと暴れながら掴んでいた俺の右手にかぷりと噛み付いた。
「いたたたたっ、悪い、すまんすまん」
俺は慌ててナリーを床に離した。ナリーはマルクの足の後ろへ飛んで行き、そこから顔を出して俺に向かってシャーっと小さな威嚇をした。
ナリーに噛まれた手の甲には小さな穴が開いて、そこから血が滲み出ていた。それを見たマルクが慌てた。
「父さん! 大丈夫? こらっ!ナリー、父さんを噛んだらダメ」
ナリーはマルクに怒られてシュンとなった。
「ヒール!」
俺はすぐに噛まれた所をヒールで治した。
「と、いう訳で、常に自分の相棒にはバフ魔法をかけておくと何かあった時も安心だ。一緒に戦う相手が強ければそれだけウィズの生存率も上がる」
「はぁい。 シールド!ヘイスト!ブレスドアーマー!ブレスドウエポン!」
ナリーの身体を4回、光が包んだ。直後、ナリーは凄い勢いで部屋の壁や天井を駆け回った。
す、凄いなぁ。まるで弾丸のようだった。……俺も猫を見つけたらテイムしてみようかな。いや、俺にはイッヌ達がいるからな。
「それからこれも収納鞄に入れておきなさい」
俺はアイテムボックスから、子猫用の柔らかいササミ(餌パック)や、チュウウル、牛乳とカリカリご飯を出した。
ゲーム内の話になるが、確かテイムした獣は食事を忘れるとテイムが解けて逃げてしまうと聞いた覚えがあった。現実ではどうか知らん。だが念のため。
自分が使ってたのはサモンモンスターだった。サモンは餌の必要がない。その代わり呼び出して一定時間で消えてしまう。
だが死んでも何度でも呼び出せた。
けれどテイムモンスター(獣)は、死んだら終わりだ。そして一定以上の空腹が続くと逃げていく。まさにペットの立ち位置だろうか。
「お父さん、収納鞄に入らないよ」
ああ、そうか。収納鞄は50種埋まってるか。俺が入れたんだった。
何かを出すしか無い。バナナや弁当は必須だ。スクロール類も最低限しか入れてない。魔石が100個か……、これが10枠使ってるんだろうな。とりあえず魔石を40個取り出させて4枠空けさせた。
柔らかササミ10
カリカリ10
牛乳10
ニャンチュウウル10
うん、ギリ入ったな。
ニャンコセットの入った収納鞄を肩から斜めがけをしたマルクは、なんだか立派に見えて、お父さん、ちょっと涙が出たよ。
子供の成長って早いな。
完
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