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16.新しい家族
66.智秋さんをください
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「その…葵君?なんかすまんなぁ、ウチの親、舞い上がってしもたね」
「…いえ、あの、その…」
「智秋が葵君みたいな可愛ええ子を連れてくるやなんて、思とらんかったんやろ」
「…えっと、その…智秋さんの番が僕なんかで…ごめんなさい…」
怖くて声が震えてしまう。
もしダメだと言われても…智秋さんと離れたくない。
「何を言うとんの!葵君にこそ、智秋なんかでごめんなさいや。俺はヤスヒコ。兄ちゃん、呼んでくれたら嬉しいわぁ」
「!本当、ですか?本当にホント?」
「ホンマにホンマや。葵君が来てくれて嬉しい。明日ンなったらな、ウチのヨメさんと子どもも来るよって、仲良うしたってな。これから長い付き合いになんねん。葵君の“兄ちゃん”になりたいわ」
「ちょっと!泣かんといて、智秋に怒られるやろ。あぁもう!可愛ええなぁ」
靖彦さん…お兄ちゃんが僕の髪に触れた時、大きな音を立ててドアが開いた。
「アニキ!何をしとんねん!葵に触らんといて!」
智秋さんのフェロモンが広がって、僕は智秋さんに抱え込まれた。
びっくりして止まった涙の跡を智秋さんの胸に隠す。
「あのね、あの、違うの。僕のお兄ちゃんになってくれる、って…嬉しくて…」
「そういうこっちゃ。さっさとフェロモンしまわんかい!お前の大事な子に手なんか出すわけないやろ!」
「まったく…兄弟喧嘩なんていつぶりや?」
戻ってきたお父さんが、呆れたように言う。
「葵君、ごめんなぁ。驚いたやろ。智秋はいつもこんなんか?束縛されとんのちゃうやろな?父ちゃんが叱ったるからな、智秋に嫌なことされたらすぐ言うてよ」
「そんなことするわけないやろ、な、葵」
僕は胸に隠していた顔をあげた。
ちゃんと言わなきゃ、わかってもらわなきゃ。
「僕、智秋さんが大好きです。大切にします。だから、僕が…智秋さんをもらってもいいですか?」
……どうしよう…誰も何も言ってくれない……やっぱりダメなの?視界がまた滲んでしまう。
「…もらってくれるん?」
ようやく聞こえてきたのは、いつもの優しい智秋さんの声。
僕の、大好きな人の声。
「……いいの……?」
「あたりまえや!智秋なんかでエエんやったらノシつけてくれたるよ!」
いつの間にか戻っていたお母さんが智秋さんを蹴飛ばしたから、また驚きで涙が止まる。
「智秋!アンタはホンマに!こんな若い子にプロポーズさせるやなんて、情けないったらもう!」
え!!プロポーズ?!
僕が…智秋さんをちょうだい、って……プロポーズ!
熱いヤバい、きっと僕、真っ赤になってる!
頭も耳も、体も熱い!
そんな僕を落ち着かせるように抱き締めながら、智秋さんが言った。
「プロポーズなんかとっくにしとるわ。っちゅうわけやからな、俺と葵とのこと、認めてほしい。よろしく頼んます」
僕も一緒に頭を下げる。
ここにいていいよ、って、お願い、どうか、どうか。
「どないしよ…可愛ええ息子ができてもた…」
お父さんがそう言って、皆が笑ってくれた。
僕だけは、やっぱり泣いちゃったけれど。
「…いえ、あの、その…」
「智秋が葵君みたいな可愛ええ子を連れてくるやなんて、思とらんかったんやろ」
「…えっと、その…智秋さんの番が僕なんかで…ごめんなさい…」
怖くて声が震えてしまう。
もしダメだと言われても…智秋さんと離れたくない。
「何を言うとんの!葵君にこそ、智秋なんかでごめんなさいや。俺はヤスヒコ。兄ちゃん、呼んでくれたら嬉しいわぁ」
「!本当、ですか?本当にホント?」
「ホンマにホンマや。葵君が来てくれて嬉しい。明日ンなったらな、ウチのヨメさんと子どもも来るよって、仲良うしたってな。これから長い付き合いになんねん。葵君の“兄ちゃん”になりたいわ」
「ちょっと!泣かんといて、智秋に怒られるやろ。あぁもう!可愛ええなぁ」
靖彦さん…お兄ちゃんが僕の髪に触れた時、大きな音を立ててドアが開いた。
「アニキ!何をしとんねん!葵に触らんといて!」
智秋さんのフェロモンが広がって、僕は智秋さんに抱え込まれた。
びっくりして止まった涙の跡を智秋さんの胸に隠す。
「あのね、あの、違うの。僕のお兄ちゃんになってくれる、って…嬉しくて…」
「そういうこっちゃ。さっさとフェロモンしまわんかい!お前の大事な子に手なんか出すわけないやろ!」
「まったく…兄弟喧嘩なんていつぶりや?」
戻ってきたお父さんが、呆れたように言う。
「葵君、ごめんなぁ。驚いたやろ。智秋はいつもこんなんか?束縛されとんのちゃうやろな?父ちゃんが叱ったるからな、智秋に嫌なことされたらすぐ言うてよ」
「そんなことするわけないやろ、な、葵」
僕は胸に隠していた顔をあげた。
ちゃんと言わなきゃ、わかってもらわなきゃ。
「僕、智秋さんが大好きです。大切にします。だから、僕が…智秋さんをもらってもいいですか?」
……どうしよう…誰も何も言ってくれない……やっぱりダメなの?視界がまた滲んでしまう。
「…もらってくれるん?」
ようやく聞こえてきたのは、いつもの優しい智秋さんの声。
僕の、大好きな人の声。
「……いいの……?」
「あたりまえや!智秋なんかでエエんやったらノシつけてくれたるよ!」
いつの間にか戻っていたお母さんが智秋さんを蹴飛ばしたから、また驚きで涙が止まる。
「智秋!アンタはホンマに!こんな若い子にプロポーズさせるやなんて、情けないったらもう!」
え!!プロポーズ?!
僕が…智秋さんをちょうだい、って……プロポーズ!
熱いヤバい、きっと僕、真っ赤になってる!
頭も耳も、体も熱い!
そんな僕を落ち着かせるように抱き締めながら、智秋さんが言った。
「プロポーズなんかとっくにしとるわ。っちゅうわけやからな、俺と葵とのこと、認めてほしい。よろしく頼んます」
僕も一緒に頭を下げる。
ここにいていいよ、って、お願い、どうか、どうか。
「どないしよ…可愛ええ息子ができてもた…」
お父さんがそう言って、皆が笑ってくれた。
僕だけは、やっぱり泣いちゃったけれど。
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