姉の引き立て役の私は

ぴぴみ

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幼少期5

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「きゃーーーーー!!!お姉様の後ろに悪霊が!!」
「いい加減にしなさい!アリア!」
「私、怖くてもうここにはいられないわ…!!」
「可哀想なアリア。酷いことを言われて傷ついたのね・・。でも大丈夫。空気のいいとこらで休めばすぐに良くなるわ」

 発狂する私に動じることもなく、眉だけひそめて姉は私の思い通りに動いてくれました。
 そして、数少ない使用人だけ連れて、私は別邸で生活することになったのです。二女が狂ったなど家の恥ですから、外に漏れることはありませんでした。私は病を患って少しの間療養するという体で外に出されたのです。
─時を同じくして、私は未来の可能性を夢に見るようになりました。夢は、取り留めがなくて知らない人間も時折登場します。しかしほとんどは身近な者の夢です。侍女のアンナが恋をすることや執事のバートレイが腰を痛めることに始まり、お父様やお母様が私について話している夢も見ました。国の重鎮らしき者たちや国王についても。
 私の観察眼や妄想の産物かもしれないとも思いましたが、それはそれでいいのです。
もし本当なら面白いと思う夢をたくさん見ましたから。それが現実になろうとなるまいと、私の知ったことではありません。
 私は教えてもらっていませんし、助ける筋合いもありませんから。
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