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夢
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『あなた、本当に大丈夫よね?』
『・・ああ、アリアではないはずだ』
『それならよかった。私たち間違っていなかったのね・・』
『あの子は自分が一番でないと気がすまない子だ。アリアには苦労をかけたが、託宣の力を持つのはアリアではない。仕方ないことだった』
『・・そうよね』
『もし、仮に、万が一、アリアの方に力が宿っているなら・・』
─滅びるだけさ
『例のお告げ?』
『ああ・・あの胡散臭い』
『しっ!誰かに聞かれたら大変よ』
『構いやしないさ。そもそも預言者の一族だかなんだか知らないが、影響力を持ちすぎなんだよ。・・王は信じてるみたいだがな』
『でも、我が家に次期王を決める力を持った娘が生まれてくるって言われて、優遇されているところはあったじゃない?』
『確かにな・・。だが、我が子にここまで煩わされるとは』
『それは確かにね。私たち、よくやってるわ。アリアが生まれる前はあの子しかいなかったから、それはもう大事に育てたし、なんでも言うことを聞いてあげた』
『アリアが生まれてからか・・。あの子が荒れ始めたのは。皆が“かわいい”というのが許せなかったんだろうな・・。まだ小さいアリアを殺そうとして・・』
『そうそう!』
『あのときは驚いたな。なんとか、説得して、アリアに言う“かわいい”は、言葉通りの意味ではないんだよと伝えて・・。太らせると落ち着くと分かってからは、どんどん食べさせたが・・』
『それで平穏が保たれるのなら、安いものよ』
『ああ。そろそろ、預言してくれるだろうし肩の荷が下りるな』
『やっと解放されるわね・・』
『・・ああ、アリアではないはずだ』
『それならよかった。私たち間違っていなかったのね・・』
『あの子は自分が一番でないと気がすまない子だ。アリアには苦労をかけたが、託宣の力を持つのはアリアではない。仕方ないことだった』
『・・そうよね』
『もし、仮に、万が一、アリアの方に力が宿っているなら・・』
─滅びるだけさ
『例のお告げ?』
『ああ・・あの胡散臭い』
『しっ!誰かに聞かれたら大変よ』
『構いやしないさ。そもそも預言者の一族だかなんだか知らないが、影響力を持ちすぎなんだよ。・・王は信じてるみたいだがな』
『でも、我が家に次期王を決める力を持った娘が生まれてくるって言われて、優遇されているところはあったじゃない?』
『確かにな・・。だが、我が子にここまで煩わされるとは』
『それは確かにね。私たち、よくやってるわ。アリアが生まれる前はあの子しかいなかったから、それはもう大事に育てたし、なんでも言うことを聞いてあげた』
『アリアが生まれてからか・・。あの子が荒れ始めたのは。皆が“かわいい”というのが許せなかったんだろうな・・。まだ小さいアリアを殺そうとして・・』
『そうそう!』
『あのときは驚いたな。なんとか、説得して、アリアに言う“かわいい”は、言葉通りの意味ではないんだよと伝えて・・。太らせると落ち着くと分かってからは、どんどん食べさせたが・・』
『それで平穏が保たれるのなら、安いものよ』
『ああ。そろそろ、預言してくれるだろうし肩の荷が下りるな』
『やっと解放されるわね・・』
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