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番外編
閑話 アリスノート 15
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正直、もう俺の着ていた服もどうでもいい気分なのだが、目の前にあるので、一応言う。
「とにかく、ルドをいじめるのはやめて、服を見せてくれ」
「え、ひどい、ルイス! ぼく、いじめてないよ? ねえ、ルド」
兄上は、ルドにむかって微笑んだ。ルドは怯えた顔で、後ずさりした。
が、ルドのうしろは壁。もう逃げ場がない…。
まるで絶体絶命の獲物のようだ。
野生動物たちの争いに、手を出してはいけないのだが、ここは森じゃない。俺の執務室だしな…。
「ルド、時間をとらせて悪かった。自分の仕事に戻っていいぞ」
俺が声をかける。
「ありがとうございます! ルイス殿下!」
そう答えると、ぺこりと頭をさげ、猛スピードで去っていった。
「あーあ、ルイス、逃がしちゃだめじゃない? このお宝を見せて、こっちにひっぱろうと思ったのに」
兄上がぷーっと頬をふくらます。
やめろ…。全然かわいくない。
「でも、ぼくにすりよってくる者も多いのに、あれほど嫌がるなんて、ぼくの目に狂いなしだね。もっと気に入っちゃった!」
目をきらきらさせて、楽しそうに言う兄上。
ウルスも目をぎらつかせて、うなずいた。
「ほんとに、フィリップに取り入ろうとする奴が多いから、ルドは新鮮だ。ますます、側近に欲しい。といっても、地位にも金にも興味なさそうだし、どうするか…」
「そりゃ、仕事の内容だろ? あれほど頭がきれて、勤勉なんだ。ルド自身が興味をもち、かつ、絶対にやりたいと思わせる仕事なら、恐るべき兄上の元であっても、近寄って来るんじゃないか?」
俺がそう言うと、兄上がすごい笑顔で俺を見た。
「さっすが、ルイス! そうだよね~! おびき寄せるために、どんな餌をまこうかなー?! 楽しみになってきた。フフフ」
悪い、ルド…。俺は、どうやら、いらないことを口走ったようだ。
と、そこで、モーラが嬉しそうに言った。
「ルドをそんな風に評価していただいて、光栄です! ルドは、王太子様のすばらしさをよくわかっていないようなので、よーく言って聞かせます」
「うん、よろしくね。モーラ」
兄上が微笑む。
「いや、それは止めておいた方がいいだろ。フィリップの場合、素晴らしさを上回るマイナスポイントが多いからな…」
ウルスが真顔で止めにはいる。
確かに…。
「そんなことありませんよ、ウルスさん! 王太子様は素晴らしいところばかりです!」
モーラが熱をこめて、言い返す。
こんな風に、モーラが、熱く説明すればするほど、変な勧誘みたいで、ルドは警戒するだろうな…。
…っていうか、いつまでたっても、話しがすすまない。ルドのことよりも、服だ!
俺はがまんできなくなって、台車に近寄ると、布切れを引っ張った。
「あー! ルイス、先に見ちゃダメ! ぼくのお宝は、カウントダウンして、厳かに披露するつもりだったのにー!」
兄上の叫び声が、俺の耳を通り抜けていく。
なんだ、これは…?
「とにかく、ルドをいじめるのはやめて、服を見せてくれ」
「え、ひどい、ルイス! ぼく、いじめてないよ? ねえ、ルド」
兄上は、ルドにむかって微笑んだ。ルドは怯えた顔で、後ずさりした。
が、ルドのうしろは壁。もう逃げ場がない…。
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やめろ…。全然かわいくない。
「でも、ぼくにすりよってくる者も多いのに、あれほど嫌がるなんて、ぼくの目に狂いなしだね。もっと気に入っちゃった!」
目をきらきらさせて、楽しそうに言う兄上。
ウルスも目をぎらつかせて、うなずいた。
「ほんとに、フィリップに取り入ろうとする奴が多いから、ルドは新鮮だ。ますます、側近に欲しい。といっても、地位にも金にも興味なさそうだし、どうするか…」
「そりゃ、仕事の内容だろ? あれほど頭がきれて、勤勉なんだ。ルド自身が興味をもち、かつ、絶対にやりたいと思わせる仕事なら、恐るべき兄上の元であっても、近寄って来るんじゃないか?」
俺がそう言うと、兄上がすごい笑顔で俺を見た。
「さっすが、ルイス! そうだよね~! おびき寄せるために、どんな餌をまこうかなー?! 楽しみになってきた。フフフ」
悪い、ルド…。俺は、どうやら、いらないことを口走ったようだ。
と、そこで、モーラが嬉しそうに言った。
「ルドをそんな風に評価していただいて、光栄です! ルドは、王太子様のすばらしさをよくわかっていないようなので、よーく言って聞かせます」
「うん、よろしくね。モーラ」
兄上が微笑む。
「いや、それは止めておいた方がいいだろ。フィリップの場合、素晴らしさを上回るマイナスポイントが多いからな…」
ウルスが真顔で止めにはいる。
確かに…。
「そんなことありませんよ、ウルスさん! 王太子様は素晴らしいところばかりです!」
モーラが熱をこめて、言い返す。
こんな風に、モーラが、熱く説明すればするほど、変な勧誘みたいで、ルドは警戒するだろうな…。
…っていうか、いつまでたっても、話しがすすまない。ルドのことよりも、服だ!
俺はがまんできなくなって、台車に近寄ると、布切れを引っ張った。
「あー! ルイス、先に見ちゃダメ! ぼくのお宝は、カウントダウンして、厳かに披露するつもりだったのにー!」
兄上の叫び声が、俺の耳を通り抜けていく。
なんだ、これは…?
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