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番外編
辺境で 3 (アリス)
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※ 今回は、アリス視点となります。
今日は学園がお休みの日。
まったりと読書でもしようかと思っていたら、私宛に1枚の招待状が届いた。
なんと、王妃様いえ、……今回は辺境伯様として、辺境のお城でのお茶会へのご招待だ。
注意書きとして、「ルイスは来ないから気楽に遊びに来てほしい」と、書かれていた。
以前、王宮でルイス殿下とのお茶会を終えた後に、王妃様とお会いした時の会話を思いだす。
確か……
「ルイスと一緒に来なくていいからな! ルイスはどうでもいい。それよりもアリスだ。アリスさえ来てくれたら、いいからな。是非、来てくれ!」
と、おっしゃっていたっけ。
あの時、一度、遊びに行くと約束させられたけれど、てっきり、社交辞令のような会話だと思ってたのよね。
本当に招待されるとは、びっくりだわ。
でも、辺境には行ったことがないから、興味がある。
王妃様は豪快で素敵な方だったし、小動物のことをやたらと口にされていたから、リスとかが遊びに来る、おとぎ話にでてくるような森の中のお城なのかも!
ルイス殿下が行かれないのなら、お茶会の時みたいに修行のような時間もないし。
だったら行ってみたいなと考えていたら、まわりが大騒ぎになっていた。
まあ、騒いでいるのは、お父様とマーク兄様だけなのだけれど。
「王妃様はどういうおつもりだ! 王宮ではなく、辺境でのお茶会にアリス一人を招待するなど。泊りがけの茶会など聞いたことがない!」
と、声を荒げるお父様。
「アリス一人で辺境に行くだなんてダメだ。俺が代わりにお茶会に行ってくる!」
と、息巻くマーク兄様。
興奮している二人は声が大きい。
そんな中、冷たい視線で二人を見ていたお母様が、ぴしりと言った。
「二人とも落ち着きなさい! まずは、マーク。あなたは呼ばれておりません。王妃様が、義理の娘になるアリスと親しくなりたいと書かれておられるでしょう」
「いや、でも、母上。アリス一人で、そんな遠出は心配だ。アリスと親しくなりたいのなら、その兄である俺が代わりにお茶を飲みに行っても大差ないだろう? よくよく見たら、アリスと俺は、うっすら似てないこともないしな」
いや、マーク兄様、似てる似てないとか、そういう問題じゃないよね……。
「マーク、何を言っている? かわいいアリスとガラの悪いおまえでは、似ても似つかん。それに、ここは、アリスの父である私に任せろ。それにな、まだ、アリスが王妃様の義理の娘になるかどうかなどわからん。親しくなる必要もない。アリスの父として、私が茶会に参加してこよう」
この過保護なお父様が、普段は切れ者宰相として恐れられているなんて、本当かしら?
「いや、父上はすっこんでろ。アリスは俺が守る。代わりに、俺が行く!」
「おい! 親に向かって、なんだ、その物言いは? おまえの出る幕などない。アリスは私が守る!」
二人とも、いつまでも私を小さな子どもだと思っているらしい。
不毛なやりとりをしている二人に、お母様の厳しい声が飛んだ。
「いい加減にしなさい!」
「いや、だが……」
お母様の気迫に、口ごもってしまったお父様とマーク兄様。
二人ともお母様に叱られると弱いのよね……。
「王妃様は、お迎えをよこしてくださるそうだから、警護の面では心配ないわ。それより、アリス。あなたはどうしたいの? いくら王妃様のご招待であっても、アリスが行きたくないというのならお断りするわ。嫌々お伺いするのも失礼でしょう? あなたが決めなさい」
「私は、ご招待を受けたい。大丈夫。私、一人で行ってきます!」
と、答えた途端、お父様とマーク兄様から不満の声をあげた。
「なら、私も一緒に行く!」
「いや、俺が一緒に行く!」
お母様は騒ぐ二人を鋭い視線だけで黙らせると、私にむかって、にこやかに言った。
「では、すぐに、王妃様にお返事をしておきましょう」
ということで、私は王妃様からのお迎えを待って、辺境へ出発することになった。
今日は学園がお休みの日。
まったりと読書でもしようかと思っていたら、私宛に1枚の招待状が届いた。
なんと、王妃様いえ、……今回は辺境伯様として、辺境のお城でのお茶会へのご招待だ。
注意書きとして、「ルイスは来ないから気楽に遊びに来てほしい」と、書かれていた。
以前、王宮でルイス殿下とのお茶会を終えた後に、王妃様とお会いした時の会話を思いだす。
確か……
「ルイスと一緒に来なくていいからな! ルイスはどうでもいい。それよりもアリスだ。アリスさえ来てくれたら、いいからな。是非、来てくれ!」
と、おっしゃっていたっけ。
あの時、一度、遊びに行くと約束させられたけれど、てっきり、社交辞令のような会話だと思ってたのよね。
本当に招待されるとは、びっくりだわ。
でも、辺境には行ったことがないから、興味がある。
王妃様は豪快で素敵な方だったし、小動物のことをやたらと口にされていたから、リスとかが遊びに来る、おとぎ話にでてくるような森の中のお城なのかも!
ルイス殿下が行かれないのなら、お茶会の時みたいに修行のような時間もないし。
だったら行ってみたいなと考えていたら、まわりが大騒ぎになっていた。
まあ、騒いでいるのは、お父様とマーク兄様だけなのだけれど。
「王妃様はどういうおつもりだ! 王宮ではなく、辺境でのお茶会にアリス一人を招待するなど。泊りがけの茶会など聞いたことがない!」
と、声を荒げるお父様。
「アリス一人で辺境に行くだなんてダメだ。俺が代わりにお茶会に行ってくる!」
と、息巻くマーク兄様。
興奮している二人は声が大きい。
そんな中、冷たい視線で二人を見ていたお母様が、ぴしりと言った。
「二人とも落ち着きなさい! まずは、マーク。あなたは呼ばれておりません。王妃様が、義理の娘になるアリスと親しくなりたいと書かれておられるでしょう」
「いや、でも、母上。アリス一人で、そんな遠出は心配だ。アリスと親しくなりたいのなら、その兄である俺が代わりにお茶を飲みに行っても大差ないだろう? よくよく見たら、アリスと俺は、うっすら似てないこともないしな」
いや、マーク兄様、似てる似てないとか、そういう問題じゃないよね……。
「マーク、何を言っている? かわいいアリスとガラの悪いおまえでは、似ても似つかん。それに、ここは、アリスの父である私に任せろ。それにな、まだ、アリスが王妃様の義理の娘になるかどうかなどわからん。親しくなる必要もない。アリスの父として、私が茶会に参加してこよう」
この過保護なお父様が、普段は切れ者宰相として恐れられているなんて、本当かしら?
「いや、父上はすっこんでろ。アリスは俺が守る。代わりに、俺が行く!」
「おい! 親に向かって、なんだ、その物言いは? おまえの出る幕などない。アリスは私が守る!」
二人とも、いつまでも私を小さな子どもだと思っているらしい。
不毛なやりとりをしている二人に、お母様の厳しい声が飛んだ。
「いい加減にしなさい!」
「いや、だが……」
お母様の気迫に、口ごもってしまったお父様とマーク兄様。
二人ともお母様に叱られると弱いのよね……。
「王妃様は、お迎えをよこしてくださるそうだから、警護の面では心配ないわ。それより、アリス。あなたはどうしたいの? いくら王妃様のご招待であっても、アリスが行きたくないというのならお断りするわ。嫌々お伺いするのも失礼でしょう? あなたが決めなさい」
「私は、ご招待を受けたい。大丈夫。私、一人で行ってきます!」
と、答えた途端、お父様とマーク兄様から不満の声をあげた。
「なら、私も一緒に行く!」
「いや、俺が一緒に行く!」
お母様は騒ぐ二人を鋭い視線だけで黙らせると、私にむかって、にこやかに言った。
「では、すぐに、王妃様にお返事をしておきましょう」
ということで、私は王妃様からのお迎えを待って、辺境へ出発することになった。
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