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第一章 春
第一話
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「お前に縁談がきているんだが」
ノエルが旦那さまにそう告げられたのは、春の始まりのことだ。
冬の間に降り積もっていた雪がようやく解け、花芽が仄かに膨らみ始めた。けれど、大陸の北に位置する帝都の夜はまだまだ凍えるほど寒い。ノエルは夜遅くまで仕事をするであろう屋敷の主人の執務室に、暖炉の石炭を足しに来たところだった。
「縁談?」
石炭の入ったバケツを抱えたまま、ノエルは旦那さまの方を振り向いた。
旦那さまは黒い革張りの椅子にどっしりと腰かけて、綺麗に整えてある髭をしきりに撫でつけている。
「先日、屋敷に来た私の部下だが覚えているかな」
「いいえ」
背の高い黒髪の男だ、と言われてノエルは首を横に振った。
帝国軍に勤めている旦那様が連れてくる人たちは、皆一様に背が高くがっしりとした体格の人ばかりだ。なんならその多くが軍人らしい短髪で、おまけに全員軍服を着て軍帽を被っているので、ノエルには彼らの見分けがつかなかった。
「分かりません」
素直に答えると、旦那様がふっと表情を緩めた。
そうすると厳めしい顔が途端に優しくなる。ノエルは旦那様のこの笑顔とも呼べない顔が大好きだった。
「そうか。しかし、相手はお前のことがいたく気に入ったようでな。ぜひ結婚させて欲しいと私に頼みに来たんだよ」
「はぁ」
どう応えていいか分からずに、ノエルはそんな返事をした。
最近、確かに旦那さまはよく屋敷に部下を連れて来ていた。
帝国軍の大佐をしている旦那様が、部下や同僚たちと屋敷で酒を飲むことはそう珍しいことではない。しかし、いつもはそういう席で給仕をするのは奥様や家令のジョセフなのに、何故だかここ最近はノエルも綺麗な服を着せられて、酒を持って行ったりつまみを配ったりするように言いつけられていたのだ。
あれがたぶん、ノエルのお見合いだったのだろう。
「お前の結婚相手は、ヴィンセント・ブラッドフォードという。私と同じ帝国軍の参謀本部に所属している士官だ。階級は中尉。出身は商家で平民だが、若手の中では一番の出世株だ」
「はぁ」
執務机の上に差し出された写真を見て、ノエルはまた気のない返事をした。
写真にはひとりの男が映っている。軍服を着て、軍帽を被った精悍な顔つきの男だ。けれども、やはり見覚えはなかった。
「あまり、気が進まないか?」
「えっ、いえ、そうではなくて」
ノエルは慌てて首を振る。
どうやら旦那さまは反応が鈍いノエルを見て、嫌がっていると思ったらしかった。
「あの、いきなりのことで、なんというかとても驚いて。別に嫌というわけでは……」
石炭バケツを床に置いて、黒く汚れた指先をエプロンで擦る。
写真に映っているのはとても立派な軍人さんだ。勲章のついた軍服をぴしっと着こなしている彼は、見るからにアルファという感じの体躯で、きっと何でも出来る人なのだろう。
それなのに、こんなみすぼらしいオメガが相手でいいのだろうか。
ノエルは自らの首にそっと触れる。そこにはオメガの証である首輪がしっかりと嵌っていた。
「ノエルが嫌なら、断ってもいいんだぞ」
もじもじと悩むノエルに旦那さまが優しく言う。
その言葉にノエルはぎょっとして、また慌てて首を横に振った。
断られるならまだしも、こちらから断るだなんて。
「そんなことをしたら、お相手が気を悪くしてしまわれます」
「がっかりはするだろうが、気を悪くすることはないだろう。こちらもノエルが嫌がれば結婚は許可しないと言ってあるからな」
旦那さまはもう一度「向こうがノエルと結婚したいと言っているんだ」と言った。
その言葉は俄かに信じがたかったけれど、旦那さまはくだらない嘘はつかない人だ。だったら、本当にこの人はノエルと結婚したがっているということになるけれども。
「奇特な人ですね……?」
「そういうこともないと思うが」
不思議そうに首を傾げると、旦那さまが真面目な顔をして言った。
「お前ももうすぐ十九歳だからな。いつまでもこの屋敷で下働きをしているわけにも行かないだろう」
ノエルはオメガだ。オメガは普通、十五歳で国民学校を卒業するとすぐにアルファのもとへ嫁ぐものだ。ノエルのように、学校を卒業しても下働きとして過ごしているオメガはとても珍しかった。
「でも、俺はまだヒートも始まっていませんし」
「それもブラッドフォード中尉には話してある。問題ないと言っていたぞ」
ノエルのささやかな懸念を旦那さまはあっさりと解消してしまう。
オメガのノエルですら気づくようなノエルの瑕疵を、この旦那さまがお相手に伝えていないわけがなかった。
旦那さまは多くのオメガがそうであるように、ノエルをアルファに嫁がせたいのだろう。
ここ最近、屋敷には多くのアルファの若者が出入りしていた。
なにせ、アルファを連れてくるのは旦那さまだけではないのだ。もう立派に自立して、家を出ているふたりの息子たちまで友人や同僚だというアルファたちを連れて来ては、食事会を開いたり酒宴を催したりしていた。
そのことを思い出して、ノエルは心がずっしりと重くなる。
たぶんだけれど、このシーズンから少し外れた社交は、ノエルの結婚相手が見つかるまで続くのではないだろうか。今ここでノエルが嫌だと結婚を拒否したとして、結婚自体がなくなるわけではない。また別のアルファの名前が上がるだけだ。
「ノエル」
どうしようか、と旦那さまが優しく問いかける。
穏やかな鳶色の瞳が洋燈の明かりを反射して、きらきらと輝いている。その目を見ながら、ノエルはゆっくりと頷いた。
旦那さまは「ノエルが嫌なら断ってもいい」ともう一度言った。
しかし、ノエルはこの人が嫌なわけではなかった。だって、「嫌だ」と思えるほど、ブラッドフォード中尉とやらのことを知らないのだから。
「……分かりました。お受けいたします」
そう答えながらも、ノエルは何度も手のひらをエプロンに擦りつけた。
ノエルの手は黒く汚れてとても荒れているし、爪だって割れている。食事はしっかり食べているけれどいつまでたっても痩せっぽちで、だからもうすぐ十九にもなるのにヒートが来ないのだ。
ブラッドフォード中尉とやらは、結婚相手がこんなみすぼらしいオメガでいいのだろうか。いいわけがないと思うのだけれど、それなら何でノエルなんかに求婚してきたのだろう。
ぐるぐるとそう考えて、ノエルははっと気がついた。
旦那さまがお客を連れてくると、お客は屋敷のシガールームへと案内され、そこでソファーに座って酒を飲む。シガールームの洋燈は暗く、おまけに煙草の煙で曇っているので視界はあまり良くないはずだ。
それにああいう場では、ノエルはいつになくお洒落な格好をさせられていたから、煙の中では立派に見えたのかもしれない。
ノエルは「ブラッドフォード中尉」の顔も覚えていない。言葉を交わしたこともなければ、ちゃんと名乗ってもないだろう。
もしかしたら彼は、ノエルがこんなに貧相なオメガだとは知らないのかもしれない。
それなのに結婚してしまって怒られないだろうか。いや、怒られるだけならまだいい。怒って、殴ったり怒鳴ったりする人だったらどうしよう。
旦那さまがそんな人を勧めるわけがない、という旦那さまに対する信頼と、でも大勢のアルファとはそういうものだというノエル自身の経験からくる諦めが入り混じる。
ほんの少しの息苦しさを覚えながら、ノエルは目の前に置かれた写真を見つめた。
しかし、当然のことながら写真に映った青年はノエルの疑問には答えてはくれない。ただただ鋭い視線で、ノエルのことを見返してきただけだった。
ノエルが旦那さまにそう告げられたのは、春の始まりのことだ。
冬の間に降り積もっていた雪がようやく解け、花芽が仄かに膨らみ始めた。けれど、大陸の北に位置する帝都の夜はまだまだ凍えるほど寒い。ノエルは夜遅くまで仕事をするであろう屋敷の主人の執務室に、暖炉の石炭を足しに来たところだった。
「縁談?」
石炭の入ったバケツを抱えたまま、ノエルは旦那さまの方を振り向いた。
旦那さまは黒い革張りの椅子にどっしりと腰かけて、綺麗に整えてある髭をしきりに撫でつけている。
「先日、屋敷に来た私の部下だが覚えているかな」
「いいえ」
背の高い黒髪の男だ、と言われてノエルは首を横に振った。
帝国軍に勤めている旦那様が連れてくる人たちは、皆一様に背が高くがっしりとした体格の人ばかりだ。なんならその多くが軍人らしい短髪で、おまけに全員軍服を着て軍帽を被っているので、ノエルには彼らの見分けがつかなかった。
「分かりません」
素直に答えると、旦那様がふっと表情を緩めた。
そうすると厳めしい顔が途端に優しくなる。ノエルは旦那様のこの笑顔とも呼べない顔が大好きだった。
「そうか。しかし、相手はお前のことがいたく気に入ったようでな。ぜひ結婚させて欲しいと私に頼みに来たんだよ」
「はぁ」
どう応えていいか分からずに、ノエルはそんな返事をした。
最近、確かに旦那さまはよく屋敷に部下を連れて来ていた。
帝国軍の大佐をしている旦那様が、部下や同僚たちと屋敷で酒を飲むことはそう珍しいことではない。しかし、いつもはそういう席で給仕をするのは奥様や家令のジョセフなのに、何故だかここ最近はノエルも綺麗な服を着せられて、酒を持って行ったりつまみを配ったりするように言いつけられていたのだ。
あれがたぶん、ノエルのお見合いだったのだろう。
「お前の結婚相手は、ヴィンセント・ブラッドフォードという。私と同じ帝国軍の参謀本部に所属している士官だ。階級は中尉。出身は商家で平民だが、若手の中では一番の出世株だ」
「はぁ」
執務机の上に差し出された写真を見て、ノエルはまた気のない返事をした。
写真にはひとりの男が映っている。軍服を着て、軍帽を被った精悍な顔つきの男だ。けれども、やはり見覚えはなかった。
「あまり、気が進まないか?」
「えっ、いえ、そうではなくて」
ノエルは慌てて首を振る。
どうやら旦那さまは反応が鈍いノエルを見て、嫌がっていると思ったらしかった。
「あの、いきなりのことで、なんというかとても驚いて。別に嫌というわけでは……」
石炭バケツを床に置いて、黒く汚れた指先をエプロンで擦る。
写真に映っているのはとても立派な軍人さんだ。勲章のついた軍服をぴしっと着こなしている彼は、見るからにアルファという感じの体躯で、きっと何でも出来る人なのだろう。
それなのに、こんなみすぼらしいオメガが相手でいいのだろうか。
ノエルは自らの首にそっと触れる。そこにはオメガの証である首輪がしっかりと嵌っていた。
「ノエルが嫌なら、断ってもいいんだぞ」
もじもじと悩むノエルに旦那さまが優しく言う。
その言葉にノエルはぎょっとして、また慌てて首を横に振った。
断られるならまだしも、こちらから断るだなんて。
「そんなことをしたら、お相手が気を悪くしてしまわれます」
「がっかりはするだろうが、気を悪くすることはないだろう。こちらもノエルが嫌がれば結婚は許可しないと言ってあるからな」
旦那さまはもう一度「向こうがノエルと結婚したいと言っているんだ」と言った。
その言葉は俄かに信じがたかったけれど、旦那さまはくだらない嘘はつかない人だ。だったら、本当にこの人はノエルと結婚したがっているということになるけれども。
「奇特な人ですね……?」
「そういうこともないと思うが」
不思議そうに首を傾げると、旦那さまが真面目な顔をして言った。
「お前ももうすぐ十九歳だからな。いつまでもこの屋敷で下働きをしているわけにも行かないだろう」
ノエルはオメガだ。オメガは普通、十五歳で国民学校を卒業するとすぐにアルファのもとへ嫁ぐものだ。ノエルのように、学校を卒業しても下働きとして過ごしているオメガはとても珍しかった。
「でも、俺はまだヒートも始まっていませんし」
「それもブラッドフォード中尉には話してある。問題ないと言っていたぞ」
ノエルのささやかな懸念を旦那さまはあっさりと解消してしまう。
オメガのノエルですら気づくようなノエルの瑕疵を、この旦那さまがお相手に伝えていないわけがなかった。
旦那さまは多くのオメガがそうであるように、ノエルをアルファに嫁がせたいのだろう。
ここ最近、屋敷には多くのアルファの若者が出入りしていた。
なにせ、アルファを連れてくるのは旦那さまだけではないのだ。もう立派に自立して、家を出ているふたりの息子たちまで友人や同僚だというアルファたちを連れて来ては、食事会を開いたり酒宴を催したりしていた。
そのことを思い出して、ノエルは心がずっしりと重くなる。
たぶんだけれど、このシーズンから少し外れた社交は、ノエルの結婚相手が見つかるまで続くのではないだろうか。今ここでノエルが嫌だと結婚を拒否したとして、結婚自体がなくなるわけではない。また別のアルファの名前が上がるだけだ。
「ノエル」
どうしようか、と旦那さまが優しく問いかける。
穏やかな鳶色の瞳が洋燈の明かりを反射して、きらきらと輝いている。その目を見ながら、ノエルはゆっくりと頷いた。
旦那さまは「ノエルが嫌なら断ってもいい」ともう一度言った。
しかし、ノエルはこの人が嫌なわけではなかった。だって、「嫌だ」と思えるほど、ブラッドフォード中尉とやらのことを知らないのだから。
「……分かりました。お受けいたします」
そう答えながらも、ノエルは何度も手のひらをエプロンに擦りつけた。
ノエルの手は黒く汚れてとても荒れているし、爪だって割れている。食事はしっかり食べているけれどいつまでたっても痩せっぽちで、だからもうすぐ十九にもなるのにヒートが来ないのだ。
ブラッドフォード中尉とやらは、結婚相手がこんなみすぼらしいオメガでいいのだろうか。いいわけがないと思うのだけれど、それなら何でノエルなんかに求婚してきたのだろう。
ぐるぐるとそう考えて、ノエルははっと気がついた。
旦那さまがお客を連れてくると、お客は屋敷のシガールームへと案内され、そこでソファーに座って酒を飲む。シガールームの洋燈は暗く、おまけに煙草の煙で曇っているので視界はあまり良くないはずだ。
それにああいう場では、ノエルはいつになくお洒落な格好をさせられていたから、煙の中では立派に見えたのかもしれない。
ノエルは「ブラッドフォード中尉」の顔も覚えていない。言葉を交わしたこともなければ、ちゃんと名乗ってもないだろう。
もしかしたら彼は、ノエルがこんなに貧相なオメガだとは知らないのかもしれない。
それなのに結婚してしまって怒られないだろうか。いや、怒られるだけならまだいい。怒って、殴ったり怒鳴ったりする人だったらどうしよう。
旦那さまがそんな人を勧めるわけがない、という旦那さまに対する信頼と、でも大勢のアルファとはそういうものだというノエル自身の経験からくる諦めが入り混じる。
ほんの少しの息苦しさを覚えながら、ノエルは目の前に置かれた写真を見つめた。
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