異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』

チャチャ

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第1章 転生と牧場のはじまり

第10話「家族と選択、そして始まる3人暮らし」

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 朝。戦いのあとの牧場は、驚くほど静かだった。

 柵の一部は壊れていたが、ナナちゃんは無事。畑にも大きな被害はなし。
 夜の恐怖が嘘のように、太陽はのどかに牧草地を照らしていた。

「……よかった、本当に」

 はるとは、柵の破損部分を補修しながら心から安堵していた。

「まさか、ひなのがあんなに機転を利かせるとはな……」

 匂い札をまとめて投げた行動は、結果的にガルクたちの鼻を麻痺させ、退散させる決定打になった。

 そして今――

「ふあぁ……お兄ちゃん、おはよ」

 パジャマ姿のひなのが、もふもふの毛布を肩にかけて小屋から出てきた。

「……その毛布、リンネが持ってきてくれたやつだな」

「うん。すっごいふわふわで、あったかかった~。牧場生活、意外と快適かも」

 のびをするひなのは、まるで昨日まで異世界にいなかったのが嘘みたいに馴染んでいた。

「ねえお兄ちゃん。わたし、ここで暮らしちゃダメかな?」

「……どうしてそう思った?」

「だって、もう戻る理由がないもん。家もひとりで寂しかったし……学校も、ずっと浮いてた。お兄ちゃんがいない日常なんて、意味なかった」

 その声には、真っ直ぐな想いが詰まっていた。
 はるとは少しだけ悩んだが、やがて優しく頷いた。

「わかった。なら、ここで一緒に生きよう」

「……ありがとう」

 小さな妹が、ふわっと微笑んだ。



 昼前、リンネがパンとジャムの入ったかごを抱えてやってきた。

「やっほ~。朝ごはん、持ってきたよ~!」

「……もはや完全に同棲みたいな感じになってるな」

「え、なに? そう思ってたの? ふふ、まんざらでもないなぁ~♪」

「おい……」

 その横で、ひなのがじとっとした目で見ていた。

「……リンネさんって、そういうポジションなんですね」

「えっ!? な、なになに!? その“義姉認定”みたいな目!」

「ううん。まだ“仮”って感じです」

「ぬぉおおぉぉぉ!?」

 牧場に、笑い声が広がる。



 昼食後、はるとはふたりに話を持ち出した。

「この牧場を、3人でやっていくとして。ひなのには“生活スキル”の才能があるみたいだ」

「才能?」

「この世界、生活スキルっていうジャンルがあってな。料理・裁縫・薬草採取・装飾……そういう“暮らしを整える力”がめちゃくちゃ重要なんだ」

「へぇ……じゃあ、わたし、そういうの頑張れば役に立てる?」

「ああ。むしろお前の方が器用だし、すぐ追い越されそう」

「ふふん♪ よーし、ちょっと本気出しちゃおうかな」

 ひなのは上機嫌でノートを広げて“牧場でやることリスト”を作り始めた。

「やることいっぱいあるね~! でもこれ、“ふたりきりの生活”じゃなくなるの、ちょっとさみしいかも……」

 リンネがぽつりと言った。

「でも、家族が増えるって、嬉しいことだよ」

 ひなのがまっすぐな目で返す。

「それに、リンネさんのことも、わたしは家族だと思ってるから」

「え……」

「だから、“仮”じゃなくて、ちゃんとお姉ちゃんになってよ。わたしの」

 その言葉に、リンネの目が潤んだ。

「うん……ありがとう、ひなのちゃん」

 ふたりが抱き合う横で、はるとはそっと焚き火の火をくべる。
 ──ああ、こんな日常が、いつまでも続いてほしい。

 そう思った。



【イベント完了:きょうだい、再び】
・新たな家族構成「3人暮らし」開始
・牧場拡張オプション解放
・ひなのの生活スキル:料理Lv1/薬草知識Lv1 解放
・リンネとの関係:「特別な家族」に昇格しました!

【現在の所持金:523G】
【今後の目標:牧場拡張・ニワトリ導入・ひなの初収穫】


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