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第4章 兄妹の再会と賑やか二人暮らし
第36話「新たな訪問者、物語に彩りを」
しおりを挟む冷たい風が木々を揺らし、牧場の朝に冬の足音が近づいてきたある日。
ひなのが畑で霜除けの布をかけていると、門の向こうからゆったりと馬車の音が響いてきた。
パカッ、パカッ――音のリズムが、どこか優雅で心地いい。
「誰か来た……?」
門を開けたリンネが、首をかしげたように振り返る。
「旅の薬師って書かれた木箱を積んでる……あれ、女の人?」
馬車を引いていたのは、銀の髪に青いマントを纏った長身の女性。年齢は二十代半ばくらい、どこか気品ある雰囲気をまとっていた。
「こんにちは。こちらが“ほのぼの牧場”でしょうか?」
透き通る声と同時に、馬車から軽やかに降り立ったその人は、軽く礼をして名乗った。
「私はリュミエール。旅の薬師です。こちらに“調合のできる少女”がいると噂を聞いて……」
---
1.調合ノートへの興味
母屋に案内され、お茶を差し出したひなのは、やや緊張した面持ちでリュミエールの向かいに座った。
「あなたが、ひなのさんね。ずいぶん若いのに、村で調合の腕を評判にしてるって聞いたわ。もしよければ、あなたの調合ノート……見せてもらえないかしら?」
「えっ、あ、はい……!」
差し出したノートを、リュミエールはまるで宝物のように手袋を外して両手で持ち、丁寧にめくっていく。
ページには手描きの薬草図、配合レシピ、失敗と成功のメモがびっしり。
「……これは、すごい。丁寧で、観察眼がある。素材の変化だけじゃなく“感じたこと”まで残してるのね」
「えっ……でも、私、まだ独学だし……」
「いいのよ。だからこそ素直な記録になってる。……この“ハーブブースト・ゼリー”、これを実用化できるとは驚きだわ」
---
2.技術交換と提案
その日、リュミエールは一晩牧場に泊まり、翌日から、ひなのと調合所で試作とレシピ交換を始めた。
「この素材、見たことない……」
「“氷花草”というの。隣国との山間部に自生していて、寒冷地でも採れる薬草。強い抗菌性と保湿性があるの」
乾燥氷花草を手渡され、ひなのは目を輝かせた。手に取ると冷たさを感じる不思議な葉。
「これ、村の人たちの風邪予防や、冬の乾燥対策にぴったりかも!」
「でしょ? それと引き換えに、あなたの“万能強壮ペースト”を少し分けてほしいわ。私も試してみたいの」
お互いのレシピを交換することで、新たな技術と素材が牧場にもたらされた。
---
3.兄の不安と妹の自立
夜、リュミエールが寝室に入ったあと、納屋の裏で悠翔とひなのが並んで空を見ていた。
「……本当にすごいな、ひなの」
「えっ?」
「見知らぬ薬師と、堂々と調合の話をして……レシピを堂々と差し出して。俺、たぶん……ひなののこと、“守らなきゃ”って思いすぎてたのかもな」
ひなのはふっと笑った。
「……お兄ちゃんが守ってくれたから、今の私があるよ。でもね、ここに来てから、少しずつわかったの。――“自分で立つ”ってこと」
「そっか……」
肩がふと軽くなったような感覚。悠翔は妹の成長を誇らしく思う一方で、少しだけ寂しさを感じていた。
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4.旅立ちと贈り物
数日後、リュミエールは再び馬車に荷を積み、静かに旅立ちの準備をしていた。
「本当に助かったわ。ありがとう、ひなの。……これ、ささやかな贈り物よ」
差し出されたのは、小さな水色の瓶と、精緻な銀の匙。
「この“氷花ミスト”、肌にも喉にも使えるわ。冬祭りの屋台でも役立つはず。匙は調合で細量を量るのに使って。旅の薬師の証でもあるの」
「……ありがとう、リュミエールさん!」
「またどこかで、調合師として成長したあなたと再会できることを楽しみにしているわ」
旅立つ馬車を見送る牧場の門前。風は冷たいのに、ひなのの頬はほんのりと温かかった。
---
【イベント完了:旅の薬師との交流】
・素材【氷花草】入手!
・レシピ【氷花ミスト】【保湿強壮茶】を学習
・リュミエールとの技術協力フラグ成立
・調合スキルに「寒冷地対応」特性が追加!
【次の目標:祭りに向けた準備と、起こりはじめる小さなトラブル?】
・リオとの交流イベント続行中
・村内で作物の育成異常が散見され始める……?
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