黄昏一番星

更科二八

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1章 呪いの女

147話 タイガの過去-双子のおさらい

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ギルドで依頼を完了させ報酬を受け取った。
ドスグリズリーは3万ロングに化けた。
しっかり気をつけて質を落とさないように仕留めた甲斐あってマイナス査定なしで売れた。
またしても大金が手に入りホクホクだ。
今日の分の娼館の代金に充てるので俺が全額貰った。

その後タニロの食堂で飯を食い宿まで戻った。
そのまま色街に直行してもいい時間だったが、エドガーが俺の話を随分と聴きたがっている様子なのだ。
まあ夜も長い。
人気の娼妓は売れてしまうかもしれないが、ちゃんと金をかければ良い娼妓にはありつけるだろう。

「さて俺の初体験話してやるかね」
「へへ、なんだかドキドキするぜ、なんか勃ちそう」

童貞野郎め。
エロい話を期待して興奮してやがる。
その期待打ち砕いてやる。

「俺の初めては何歳だと思う?」
「そうだなー早いやつは12とかでしたとか聞いたことあるな。
タイガならもっと早そう出し10歳とか?」
「5歳だ、突っ込まれる方な。突っ込む方は8歳だったかな」
「え!!・・なんか思ってた話と違うかも」
早速エドガーの幻想を壊すことが出来たぜ。

「俺の初体験は普通の奴がやるような、甘い青春だとか娼館に連れてかれたとか、エロい姉ちゃんが筆おろしさせてくれたとかそんなんじゃないからな。それでも聴くか?」
「タイガが話すって言ったんだろ。だから聴く。俺はタイガの事知りたいし」
「そうだな、そんじゃ期待を壊して悪いが聞いてくれ」

これからするのは俺の弱かった頃の話だ。
情けない話だがエドガーになら話せる。
まあ聴かれりゃ話すのだが、エドガーには知って欲しいと思っていた。
弱かった俺がどう思って生きてきたのか知って欲しかった。

「まず、俺は産まれてすぐに鬼の村に預けられたと言っただろ。
俺は故郷では首都の生まれで、1歳のときに母ちゃんに連れられて俺を育てるために鬼だけの村の爺ちゃんの家に移されたんだ。
後から知ったことだが、鬼の魔物としての力を持って産まれた俺が他種族の人間に食人衝動を覚えないように隔離されたんだ。
魔物の鬼も同族は食わないらしいからな」
「なんか先祖帰りっていってたな、どうして魔物の力を持ってるんだ?」
「普人族と鬼族の双子だからだな。双子については知ってるか?」
「知らない」
「話がいきなり脱線するが説明しとくと、普人族と他種族の間に子供ができるとハーフになるだろ。魔人種相手だとハーフにならずに魔人種の子供になる。でもたまに普人種と他種族の双子が産まれることがあって、そうなるとそれぞれの種族としての能力がかなり高い子供になるんだ。
世代を重ねるごとに薄まってきた種族の血がキッパリと別れて濃くなるかららしい」
「へーなるほどな。双子って見た事無かったし知らなかったぜ」

双子というのは時々生まれるそうだが、この普人族と他種族の双子となるのは珍しいそうだ。だいたいがハーフの双子になるし、魔人種相手なら魔人種の双子になるのが普通だ。

鬼は男ばかりだから当然他種族と交わる事になり、双子鬼の知り合いもいたが俺と同じような境遇の奴には会ったことはなかった。
これも故郷を出てから知った話だが片方だけが魔人種になった場合は魔物として殺されるのが一般的だとされるので、故郷でもそうされてきたのかもしれない。
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