剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん

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第1章 学園編の物語

第40話 入学式

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~体育館~

新入生達が全員揃うこの場所で「ラグナロク•オリジン」の物語が幕を開ける。

今までの事はあくまでもイベント「学園編」が始まる前に起きる一番最初のイベントで、ここからではなく、冒頭のPVもここから始まるのだ。

(…この3年間、俺はクロウ•チューリアゲームの悪役キャラとして過ごさないといけない)

主人公とメインヒロインがいたのだ、これはもう確定事項だ、未来を余計な形に変えたくない、勇者として魔王を倒してもらわないと困るのだ。

そんな事を考えていると1人の女性が登壇する。

彼女の姿はケモ耳が生えた少女の様な姿で
薄茶色の髪の毛
青紫色の目
首から胸までの黒い服を上に
スカートと繋がっている白い服を下に着ている。

「皆入学おめでとう、ワシはこの学園を指揮っておる、学園長のフリス•マーガレットじゃ」

そしてケモ耳のじゃロリ属性と言う極めて性壁に刺さる姿なのだ。
しかし、今はそれに感動出来る場合ではない。

(やっぱりか、ヒロインではないが、主人公に世界の命運を任せる主要人物の1人、目をつけられない様にしないと)

とは言え、主人公達に嫌がらせをするので何回か呼ばれるはずだ、その時は臆せず、公爵家の息子と言う事を使って馬鹿を演じよう。(元々馬鹿なのは置いといて)

ネームドキャラクターとはゲームのイベント悪役キャラの時しか関わりたくない、余計な事をして好感度を上げて異世界転生小説の様に物語の主人公になるのは絶対に嫌だ。

「お主達はここで3年間みっちり勉強をしてこの国の為に頑張ってもらう、そしてここでは皆同じ生徒じゃ、余計な争い事はせず仲良く過ごすのじゃ、良いな?」

「はーい」

皆の声に合わせて適当に言う、学園長も国王も階級社会ゆえの差別を無くそうと色々と頑張っているが、現実世界と同様に差別は無くならない。

自分はそれをする側に回るから余計な事で、更にここで元気よく「はい!」なんて言えるわけがない。

「さて、長話もお主達には退屈じゃろ、よってワシの話は終わるが、最後に新入生代表として彼女が話す、しっかりと聞くのじゃ」

そう言って登壇から降りる、その後代わりの人が登壇してこちらを見る、何回も思うがヒロインを見るたびにここが「ラグナロク•オリジン」の世界なのだと嫌でも理解してしまう。

その登壇している女性もヒロインの1人なのだ。

「学園長からもお話がありましたが、私が貴方達の代表のフィオナ•ミリティアよ、よろしく」

(フィオナ•ミリティア、この国の第1王女…コイツが主人公の事好きだから勇者としての役割を終えても生きていられるんだよな)

そう言った話はゲーム上では登場しない、公式サイトのキャラクター紹介を読んでいると自ずと分かる感じだ。

勇者が貴族であれば爵位や領土、結婚などで上手く利用することが出来るが、主人公の様な平民で無欲の人間は国にとって邪魔な存在なのだ。

魔王をも殺せる人類最強の男、もし彼が民衆の為に決起し、国と戦う事になれば被害は甚大、ほぼ確実に国は滅ぶ。

だからこそ国王とかは自分の娘と結婚させ、子供を産ませ、この国に根付いてもらう、そして反逆を起こさない様にさせるのだが、

それが駄目なら毒殺、暗殺、兎に角あらゆる手を使い勇者を始末するのだ。

(フィオナはそれを拒み、主人公と(自分も含めた)ヒロイン達を王族の力で守った、国王も自分の娘には甘い、あらゆる手を使い皆んなを守った)

それ程までの愛されている彼は結婚する時は生涯愛する事を誓い、他のヒロインの時は大切な仲間であり親友として、この国で暮らしていく事になる。

そう言った事が公式サイトでわかり、影の勇者として主人公を支える人物としてプレイヤー達からの好感度は高い。

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学園長 フリス•マーガレット



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