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第2章 前途多難な1年目
第93話 もう無理矢理やるしかない 主人公side
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~朝の出来事にて~
「おはようございます、フィオナ様」
「おはよう、あの男になんか言われた?」
僕は平民なので貴族寮で暮らす事が出来ない、その為、ミオ様達の様な貴族達に1番早く会えるのは今なのだ。
「はい、フィオナ様達のやっている事は意味がないと言われました」
「よし、殺そう」
「待って待って…そのやっている事ってあたくし達が今やっている事?」
僕はミオ様の言っている事に頷く、今回はクロウ様にも僕達の活動に参加してもらう為に説得したのだが、逆に説得されてしまった。
「何て言ってたの?」
「シャル様」
「まぁどうせ口が悪いんだろうけどね」
「はい、ですが今回も的を得た答えでした」
僕はこの1ヶ月功績を残す為に、そしてクロウ様に認めてもらう為に色々と勉強してきた、分からない所はクロウ様に聞き
『こんな問題もわからないのか?』
と怒られる事はあるがとても分かりやすく教えてもらい知識がつき、
教材が無くなった時は
『だったら無くなっても良い様にすれば良いじゃないか?』と
全てを暗記しこんな低脳な嫌がらせ程度で喚くなと注意し、
トイレの中で水をかけられた時は(クロウ様だけど)
『貴族として恥ずかしくないのか?』と貴族としての在り方を示して、
階段から突き落とされた時は
『その程度で怪我をするならその程度の人間と言う事だ』と
僕達を庇ったのに無傷だったクロウ様はとてもカッコよかった。
彼の言葉には確かに棘がある、しかし言っている事は正しく、それを貫き通している。
「やはりクロウ様は嫌われる覚悟があるんですね」
「むかつくだけじゃないの?」
いや、絶対に違う、嫌われるだけの人間は他者を見下す"だけ"で自分上げ他人下げをする文字通りの『嫌われ者』だ。
彼は他人を見下しているのではなく、同じ対等な人間として『自分が出来るんだからお前らも出来なきゃおかしい』と言ってくれているんだ。
「確かに言い方には問題があると思います、しかし彼自身の発言に対しておかしい所はありません」
「まぁあたくし達も人の事言えないんだけどね」
「ボク達はまだ子供だよ?そんな完璧に出来るわけないじゃん」
ミオ様とシャル様の言う通りだ、クロウ様も僕も子供、例えどんなに知識があっても人生経験の差が出てしまう、だからこそ皆んなで力を合わせて立ち向かわないといけないのだ。
「と言うわけですよ」
「でも、あんな男を仲間に引き入れるなんて…」
「本当は嬉しい癖にぃ」
「な/////」
フィオナ様は顔を赤らめて首を振って違うと否定する、しかし恋愛経験がない僕から見てもフィオナ様は好きではないにしてもかなり興味を惹かれている感じだ。
「兎に角私は反対よ!」
「僕は賛成」
「あたくしも賛成します」
「ボクも賛成するよ」
と言う事で多数決でクロウ様を活動に入れる事が決定した。
「でも、クロウ様は絶対に断りますよね?」
「絶対に断るねぇ、あたくし達と距離を置こうとしている節があるし」
「友達にもなってくれないし」
1番最初の頃は普通に話してくれていたが、途中から仮面を被っているのかそれともあれが素なのかはわからないが、言葉遣いも態度も悪くなった。
つまり性格が捻くれているだけなんだ(まぁ前々から知っているし、皆んなからも言われているが…)
そんな人にどんなに誠心誠意伝えても結局は断られてしまうだろう。
「それならもう無理矢理加入させれば良いんじゃない?」
「出来るんですか?」
「ええ、名前の書いてある名簿表を持って生徒会長に渡して正式に許可を得れば可能よ?」
さっきまで反対と言っていたのに入ってくれる為の案を言ってくれるなんて…やはり何やかんやクロウ様の事が好きなのだろう。
「なら、ミオ様は名簿表にクロウ様とクロウ様が寂しがらない様にメイディさんの名前も書いてください」
「分かったわ」
「シャル様は生徒会長を探してきてください」
「分かったよ」
「フィオナ様は次の休み時間までクロウ様の足止めを」
「貴方は?」
「僕は一応一言伝えに行きます」
活動の許可は得ているがメンバーについてはまだ確定申告はしていない、だからまだ決まったわけではないが、クロウ様は絶対に入れる。
そう言うわけでここにいても後で来る先生の邪魔になるのでとりあえずクロウ様の近くの席に着こう。
——————————————————————
そうして彼らはクロウの意見を聞かずにほぼ強制的に活動に参加させた。
「おはようございます、フィオナ様」
「おはよう、あの男になんか言われた?」
僕は平民なので貴族寮で暮らす事が出来ない、その為、ミオ様達の様な貴族達に1番早く会えるのは今なのだ。
「はい、フィオナ様達のやっている事は意味がないと言われました」
「よし、殺そう」
「待って待って…そのやっている事ってあたくし達が今やっている事?」
僕はミオ様の言っている事に頷く、今回はクロウ様にも僕達の活動に参加してもらう為に説得したのだが、逆に説得されてしまった。
「何て言ってたの?」
「シャル様」
「まぁどうせ口が悪いんだろうけどね」
「はい、ですが今回も的を得た答えでした」
僕はこの1ヶ月功績を残す為に、そしてクロウ様に認めてもらう為に色々と勉強してきた、分からない所はクロウ様に聞き
『こんな問題もわからないのか?』
と怒られる事はあるがとても分かりやすく教えてもらい知識がつき、
教材が無くなった時は
『だったら無くなっても良い様にすれば良いじゃないか?』と
全てを暗記しこんな低脳な嫌がらせ程度で喚くなと注意し、
トイレの中で水をかけられた時は(クロウ様だけど)
『貴族として恥ずかしくないのか?』と貴族としての在り方を示して、
階段から突き落とされた時は
『その程度で怪我をするならその程度の人間と言う事だ』と
僕達を庇ったのに無傷だったクロウ様はとてもカッコよかった。
彼の言葉には確かに棘がある、しかし言っている事は正しく、それを貫き通している。
「やはりクロウ様は嫌われる覚悟があるんですね」
「むかつくだけじゃないの?」
いや、絶対に違う、嫌われるだけの人間は他者を見下す"だけ"で自分上げ他人下げをする文字通りの『嫌われ者』だ。
彼は他人を見下しているのではなく、同じ対等な人間として『自分が出来るんだからお前らも出来なきゃおかしい』と言ってくれているんだ。
「確かに言い方には問題があると思います、しかし彼自身の発言に対しておかしい所はありません」
「まぁあたくし達も人の事言えないんだけどね」
「ボク達はまだ子供だよ?そんな完璧に出来るわけないじゃん」
ミオ様とシャル様の言う通りだ、クロウ様も僕も子供、例えどんなに知識があっても人生経験の差が出てしまう、だからこそ皆んなで力を合わせて立ち向かわないといけないのだ。
「と言うわけですよ」
「でも、あんな男を仲間に引き入れるなんて…」
「本当は嬉しい癖にぃ」
「な/////」
フィオナ様は顔を赤らめて首を振って違うと否定する、しかし恋愛経験がない僕から見てもフィオナ様は好きではないにしてもかなり興味を惹かれている感じだ。
「兎に角私は反対よ!」
「僕は賛成」
「あたくしも賛成します」
「ボクも賛成するよ」
と言う事で多数決でクロウ様を活動に入れる事が決定した。
「でも、クロウ様は絶対に断りますよね?」
「絶対に断るねぇ、あたくし達と距離を置こうとしている節があるし」
「友達にもなってくれないし」
1番最初の頃は普通に話してくれていたが、途中から仮面を被っているのかそれともあれが素なのかはわからないが、言葉遣いも態度も悪くなった。
つまり性格が捻くれているだけなんだ(まぁ前々から知っているし、皆んなからも言われているが…)
そんな人にどんなに誠心誠意伝えても結局は断られてしまうだろう。
「それならもう無理矢理加入させれば良いんじゃない?」
「出来るんですか?」
「ええ、名前の書いてある名簿表を持って生徒会長に渡して正式に許可を得れば可能よ?」
さっきまで反対と言っていたのに入ってくれる為の案を言ってくれるなんて…やはり何やかんやクロウ様の事が好きなのだろう。
「なら、ミオ様は名簿表にクロウ様とクロウ様が寂しがらない様にメイディさんの名前も書いてください」
「分かったわ」
「シャル様は生徒会長を探してきてください」
「分かったよ」
「フィオナ様は次の休み時間までクロウ様の足止めを」
「貴方は?」
「僕は一応一言伝えに行きます」
活動の許可は得ているがメンバーについてはまだ確定申告はしていない、だからまだ決まったわけではないが、クロウ様は絶対に入れる。
そう言うわけでここにいても後で来る先生の邪魔になるのでとりあえずクロウ様の近くの席に着こう。
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そうして彼らはクロウの意見を聞かずにほぼ強制的に活動に参加させた。
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