剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん

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第2.5章 崩壊するゲーム

第134話 お部屋デート

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~エムルの部屋~

「そう言えば、お前の部屋に来たのは初めてだよな?」

「そうだな、この前はお前の部屋で遊んだだけだし、会って話す時は生徒会室だからな」

とは言えエムルのメイドであるミサもここに住んでいる為前世の様な感じではないが、こうやって部屋の中で2人きりのデートはこの世界では初めてだ。

「そう言えばお前はどうやってこの世界に来たんだ?」

「あ?」

「いや、俺は交通事故で死んでいつの間にか赤ん坊に転生してたんだけど、みなちゃんエムルはどうやってこの世界に来たの?」

「…お前滅茶苦茶不謹慎な事聞くんだな…前に交わった時にかなりぶっちゃけたと思うんだけど…」

他の女とイチャイチャしているのを見て我慢できなくなったみなちゃんエムルが俺を襲った日、みなちゃんエムルは今まで溜まっていた思い鬱憤を晴らしていた。

自分クロウのせいで彼女を傷つけてしまった、その後悔とやっぱり彼女みなちゃんが好きなんだと言う想い感情が混じり合ってもう一度やり直す事が出来た。

「そうじゃなくて、死因じゃなくてなんかこう『転生するまでの道のり?』みたいなのなかった?」

「どゆこと?」

「つまり、日本で死んでからこの世界ラグナロク•オリジンに転生するまでの記憶とかない?」

「そう言う事?全然分からないよ、おれの死因は恐らく衰弱死だと思うけど…」

「それは聞いてない、いや、滅茶苦茶失礼だし不謹慎だけど、結構知りたかった情報だったけども、それは言わないで欲しかった」

死因が何なのかは正直言って知りたかった内容だ、自分のせいでこうなってしまった転生してしまったが、実際に何があってこの世界に来たのかはわからなかったから聞きたかったのだ。

「お前が死んでからめしろくに食べれなくて、自○もしてみたけど未遂で終わっちゃったし、適当に雨に日に歩いて低体温症とかで死ねないかなぁって思っても死ねなかったけど、栄養を全く取らなかったからそのまま…あ」

「ん?」

剣ちゃんクロウとの思い出のゲームとしてこの世界ラグナロク•オリジンのゲームで遊んでたら意識がなくなったんだ」

「…何かのヒントになるのか?」

みなちゃんエムルの話しだけでは分からないが、今の所の共通点は『ゲームの事を知っている』と言う事だけだ。

クロウは交通事故だし
エムルは衰弱か栄養失調だ、死ぬ前にゲームをしていたのはクロウだけでエムルとは違う。

「分からない、けど、偶然なのか、奇跡なのか、必然なのか、おれ達がこの世界にいる理由の一つになるのかなって」

「理由ねぇ」

謎だらけだ、誰が、どうして、何の為に、この世界に連れてきたんだ?

全く知らない世界ならまだ知らず、自分達の知っている…いや、日本人が作った世界が現実の世界となってその住人になるなんて本当に信じられない。

おれはもう一度お前に会う為だと思ってるよ」

みなちゃんエムル…」

「姿形、声も全く違う別人だけど、心は変わらない、厨二病全開のくせに屁理屈と捻じ曲がった思想からクラスから浮いている、そんな昔の剣ちゃんクロウと何も変わらない」

「辞めて!?まるでぼっちみたいな発言!」

「事実じゃん」

確かにクラスメイトから好かれる様な性格じゃなかったけど、でも、友達はいたもん!

「何だよ!そんな俺のことが好きなクセに!」

「うん、大好きだよ、心の底から愛してる、だからいつまでもずっと一緒にいたいんだよ」

「突然のイケメンムーブやめて、めっちゃ照れる」

死因と言う失礼で無神経で不謹慎な事を言わせた仕返しだろう(自主的に言ったけど…)、凄く恥ずかしいけど、それでも愛してくれていると言ってくれたので、ヨシとしよう。

——————————————————————
その後は特に他愛もなく、昔話をしながらエムルの部屋で1日を過ごした。
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